■概要
ドラゴンボールを求めて、孫悟空と共にたくさんの冒険を繰り広げたブルマ。
ドラゴンボールを狙って、カカロットと死闘を繰り広げた悟空の永遠のライバルのベジータ。
共に作品の主人公と並々ならぬ縁を持つ、メインヒロインとライバルキャラによるカップリングである。
同時に、世界一の大企業の社長令嬢と宇宙最強の戦闘民族の王子という、ドラゴンボールどころかジャンプ作品でも有数のビッグカップルでもある。
■サイヤ人編
悟空の出生の秘密が明かされる、サイヤ人達がドラゴンボールを狙って地球に襲来。
死闘の末に瀕死となったベジータは撤退することに。
ブルマはこの時ヤムチャと交際しており、彼の死に酷くショックを受けている。
この時二人の間には一切の接点が無く、顔すら合わせていない。
■ナメック星編
舞台は地球から宇宙へ飛び出しナメック星へ。
ドラゴンボールを巡ってフリーザ軍、ベジータ、クリリン悟飯たちの争奪戦が繰り広げられた。
ブルマはヤムチャ達を生き返らせる為にクリリン、悟飯と共にナメック星へ出発。
一度は逃げたベジータもドラゴンボールを手に入れる為に奇しくもナメック星へ向かうことに。
ここで2人は初対面するが、その時のやり取りは、
ベジータ「逃げようなんておかしな気は起こさんほうがいいぞ その女も死ぬことになる」
ブルマ「あ…あのおカオからすると 正義の味方じゃないかしら!?」
……ベジータはともかく、ブルマは好印象のように思えるが、実際には彼ではなく追ってきたザーボンに向けての発言である。
ロマンを欠片も感じさせない馴れ初めであった。
その後、悟空とフリーザの激しい戦闘によってナメック星が消滅してしまう。
消滅前にフリーザに殺されたベジータだったが、ドラゴンボールで思いがけず復活。
悟空とフリーザを残してナメック星に居た全ての人間が地球へワープすることに。
その後悟空によってフリーザは倒されたが、ベジータは仇を失い帰る場所もなくなってしまっていた。
そんな彼に対し、ブルマはナメック星人たちと一緒に、自分の家に来るよう誘う。
「あんたも 来たらー!どうせ宿賃もないでしょ?」
「…ただし、いくらあたしが魅力的だからっていっても悪いことしちゃダメよー!」
「げ…下品な女だ………でかい声で……」
ほんの1年前には自分の星を滅ぼそうとしていたベジータを、ブルマは全く臆することなく招く。
ベジータも悪態こそつきつつもその誘いに乗り、カプセルコーポレーションに居候することに。
そして……
■人造人間編
「何故オレがサイヤ人の血を引いているのかというと…あそこに居るベジータさんの息子だからです……」
「そんな時に寂しそうな父を見て つい何となくらしいんですが… でも結婚はしてなくて…あ…ああいう性格の母ですから…」
「死んだお父さん? う~ん…確かに色々悪いことをしたわね
いまごろ地獄にいるのは間違いないわ…
でも、良いところもあったのよ プライドが高くて
はっきりとした優しさを見せる人じゃなかったけど 私には分かるの…」
ナメック星での激闘から一年後、復讐を目的に地球へフリーザが襲来。
そんなフリーザを一刀両断する謎の超サイヤ人。
その正体はなんと未来からやってきたベジータとブルマの息子トランクスであった。
前述の通り、ブルマはヤムチャと交際中。
ベジータと結ばれることを予感させるような伏線は、精々上記の居候の件くらいしか張られていなかった。
しかし、それから1年後、本編の時空でもブルマはベジータとの間にトランクスを授かる。
同時にヤムチャはブルマとの破局を認め、誰もが予想だにしていなかった、波乱と衝撃に満ちたカップリングが誕生した。
あのベジータに息子が、それも既に恋人がいるブルマとの息子が未来から登場するというストーリーは
週刊少年ジャンプの歴史の中でも驚きの展開として、今でも度々話題に挙がっている。
ちなみにアニメでは原作の展開を受け、オリジナルエピソードを挿入している。
こうして一応は結ばれたものの、ベジータは悟空と人造人間を倒すことが最優先であり
ブルマと赤ん坊のトランクスが死にそうになっていても助けず、興味がないと一蹴。
しかしカプセルコーポレーションには時折帰宅、自分の為の戦闘服の作成や修理をブルマに頼む。
ブルマもベジータの心配こそすれど、居場所は知らず別に一緒に住んでいるわけではない……
といった微妙な関係が続く。
その後セルとの決着の際、トランクスが殺されたことに激昂するベジータの姿が描かれ、
それを知ったトランクスとの親子関係は修復するが、ブルマへの心情が明かされることはなかった。
■魔人ブウ編
悟飯がセルを倒してから7年後に時は流れる。(この間にしれっと似たような展開で結ばれたカップルが登場するが、それはまた別の話)
地球には平和が訪れ、読者、キャラにとっても久しぶりの天下一武道会が描かれた。
「はっはっは おい!残念だったな どうやら俺の息子の方が 血統が良かったらしい」
セル編の姿は何処へやら、すっかり親馬鹿になっていた。
ブルマ曰くトランクスが悟飯に勝てるよう鍛えているとか。
またバーゲンセールと遊園地文化について理解しており地球に馴染んでいる様子。
・・・と思われたが、
「昔のオレに戻りたかったんだ!!!!
残忍で冷酷なサイヤ人のオレに戻って
何も気にせず 貴様と徹底的に闘いたかったんだ!!!!」
「気に入らなかった…知らない内に 貴様達の影響を受けて お…穏やかになっていく自分が……
オ…オレともあろうものが 家族を持ち…わ…悪くない気分だった
…居心地の良い地球も スキになってきてしまっていたんだ…… 」
魔人バビディの陰謀によって一行は天下一武道会を抜けることに。
界王神に協力するが悟空と戦えなかったことへの憤りから、ベジータは観客を虐殺、自ら洗脳され寝返った。
自身への胸中は穏やかではなかったらしく、激しく葛藤する姿が描かれる。
しかし結局は家族との繋がりを断ち切れず、悟空の説得もあって単身で魔人ブウに挑むことに。
「トランクス……ブルマを…ママを 大切にしろよ……」
「さらばだ ブルマ…トランクス…そして…カカロット…」
こう残し、ブウを倒す為に自爆している。
またこの一連の際にブルマは激しく狼狽しており
自爆直前には気が読めないのにも関わらずベジータの死を感じ取っていた。
その後、閻魔大王の計らいで再度ブウを倒す為に協力することに。
ポタラでの合体を迫る悟空に対し拒否するものの、ブルマとトランクスの名前を聞いて了承する。
老界王神への交渉にブルマを使おうとする悟空に対して
「勝手に人の妻を!」と怒るなど大事に思っていることが分かる。
また悟空の強さについて語るシーンでは、自分にとって守りたい者の存在を認めており
家族の存在がベジータ自身に大きく影響を与え、強さに繋がっていることを自覚している。
■最終回
ブウとの激闘から10年後。
二人の間に娘、ブラが生まれたことが発覚。
家族揃って平和に暮らしているらしく、二人の仲が良好なのが窺える。
■連載終了後
・ドラゴンボールGT
原作最終回後のアニメオリジナルシリーズ。超サイヤ人4になる際にブルマの力を借りている。
・神と神
劇場版新作。破壊神ビルスに自分の愛する妻を自分の目の前でビンタされ他人に傷付けられたブルマを見て激しいショックと激しい怒りで突然変異し金色のオーラの超化の中に青いスパークも描写されてスーパーサイヤ人ゴッドの超サイヤ人ブルーの片鱗が現れ「よくも俺のブルマを!」と発言している。
・復活のF
神と神の続編。相変わらずブルマの名前を出されると弱いらしい。
・ドラゴンボール超
第2話では以前息子のトランクスと交わした「オレの顔面に一撃でも食らわせられたら遊園地に連れてってやるぞ」と言っていた親子での約束を果たすため普段自分が強くなるための修行のトレーニングばかりの自己中心的なベジータが珍しく家族サービスで家族で遊園地に行く姿が放送された(実際にはトランクスの意見で予定変更し、遊園地ではなくリゾート地で家族でショッピングや食事などして家族旅行に行った)
第六宇宙編ではブルマにキスをされて戸惑う等この期に及んでシャイな部分を見せたりしているが、ジャコがブルマと二人きりで宇宙へ行く際に「ブルマに手を出すなよ」とくぎを刺す。果てには悟空とベジータの会話で悟空が「お互え気ぃ強え嫁さんだな」と言い、ベジータが「ふん、まぁな…だが俺は嫌いじゃない」というセリフがあり、悟空も「そんなこと言ったらオラだってチチのこと好きだぞ?」と言うと、その後に「気の強い女しかいないサイヤ人の血だ」とベジータは言うが、どうやら彼の発言によるとブルマは初めてナメック星で会った時から気が強い女が好きなサイヤ人からするとめちゃくちゃ好みでドストライクだったらしい。
普段は素っ気ない冷たい態度が多いベジータだがブルマへの愛を彼女の居ない時に悟空に対して公言する等、どうやら面と向かって言えないだけな様子。
未来トランクス編では、死にかけたマイにトランクスが口移しをした際にキスをすることに驚く悟空に対して「貴様…したことがないのか!?」と驚き夫婦であることを言及することを見るに悟空と違ってブルマとキスをしたことがある様子。
また、ブルマが未来についてきた際に未来の避難民を助けたブルマを「当たり前だ!俺の妻だからな!」と妻自慢する等ノロケがエスカレートしている。
宇宙サバイバル編では、第十一宇宙の戦士・トッポが「全てを捨てて戦う意思」を見せた際に、ベジータは己のすべてを捨てず、背負って戦う覚悟を見せ、残してきたブルマを思い出しつつも決死のファイナルエクスプロージョンを放つ。
この際にブルマの回想が見えるが、この時ブルマ役の鶴ひろみ氏が急逝してしまっていたこともあり、よりベジータの愛を感じた視聴者も多いだろう
■ヤムチャとブルマ
ドラゴンボールが縁で付き合うことになった二人。
単行本では第2巻、作中ではブルマが16歳から31歳までの長期間に渡って交際を続けていた。
それだけに別れてしまう展開は読者はもちろん、演じていた声優陣の衝撃も大きかったとか。
ヤムチャ役の古谷徹が、ブルマと別れた理由について原作者の鳥山明に尋ねたところ、「超サイヤ人を増やしたかったから。」という回答が返ってきた。なら別にブルマとじゃなくてもいいのでは……
※賛否両論だったのか、古谷氏が「ヤムチャが浮気者だから」と言われたと答えているインタビューもある。
破局した原因についてトランクスは以下のように語っている。
「ヤムチャさんは…その浮気性だったらしくて…アタマにきて別れたとか……」
しかしブルー将軍やザーボンといった美形にときめいたり、ナメック星で強くなった悟空とヤムチャを比べ「外したかな・・・」と呟いている描写から、一部の読者の間で実はブルマの方が浮気性なのでは?という声も少なくない。
なお、ヤムチャはトランクスに彼がセルに殺された時のベジータの行動を伝えている。
ベジータが天下一武道会場の観客を殺害した場面でブルマを励ますなど、過去について根に持たず父子仲を取り持つ、元カノを慰めるといった人柄の良さが出ている。
■余談
- ベジータとブルマで二人の名前をくっつけた場合、英語で野菜を意味する「ベジタブル」となる。作者曰く偶然の産物とのこと。
- 作者曰く、二人の恋愛劇も頭の中で出来上がっているが、恥ずかしいので描かなかったらしい。
- また、「プライドを大きく傷つけられたベジータはブルマに救いを求め冷酷な性格も少しずつ変わっていきました。今ではたしかに実は(本来ならサイヤ人は家族愛が薄い種族なのに)悟空より変わった優しいサイヤ人と言えるかもしれませんね」、と近年のインタビューで語っている。
- 悟空役の野沢雅子が作者に質問したところ「ブルマくらいしかベジータ相手に遠慮なく言いたいことを言えないから結婚させた。」と明かしている。
- DBZの人造人間編の初期のアニオリ回で、重力室での鍛錬に傷付くベジータをブルマが心配して介抱する様子が描かれた。また、ヤムチャがベジータに対抗しようとする様子も描かれた。
- 偶然だが、DBZのナメック星編で、ブルマがベジータに襲われる夢を見て、うなされているアニオリ回がある。
■略歴
エイジ732 ベジータ誕生
エイジ733 ブルマ誕生
エイジ762 12月20日 ナメック星で出会う
エイジ762 12月24日 ベジータ、ブルマの家の食客になる
エイジ766 トランクス誕生
エイジ780 ブラ誕生
関連イラスト
関連タグ
ベジタブル:ベジブルを連想させるベジータの名前の由来
他作品の公式夫婦
サスサク:『主人公のライバル』と『メインヒロイン』で公式夫婦となった男女。原作・アニメ版ともに結婚式エピソードが存在しない点が同じ。物語序盤から同じ班の顔馴染み、ヒロインの方が一途に片想いをした果てに結ばれた点、誕生した子供の人数が異なる。