概要
1996年に「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載が開始された松本大洋の代表作の一つ。
単行本の帯コピーは「274cmをとびかう140km/h、地上最速の球技、卓球!!」
卓球という競技そのものや、従来のスポ魂ジャンルのイメージを覆した革命的傑作である。
松本の洗練された描線と卓越した画力、複雑な視点移動を用いたコマ割りによって生まれる、
動画のような躍動感とスピード感が特徴である。
ストーリーや台詞、効果音の描写など、至る所に松本の強い作家性を感じられる。
メディアミックス
2002年に実写映画が公開。
原作の世界観や演出を忠実に再現して大ヒットを記録した。
漫画の実写化としては非常に珍しい、原作ファンにも支持された映画作品である。
また2014年4月よりフジテレビ・ノイタミナ枠でアニメが放送される。
監督は『四畳半神話大系』の湯浅政明。アニメーション制作はタツノコプロ。
4月1日のエイプリルフールネタでは、公式サイトがオババがセンターに立つビジュアルに変わり、卓球戦闘民族襲来・失われた七つ目のピンポンボールを探すというあらすじに。それに合わせてキャラ紹介も若干変化した。
タイトルデザインと言いPVでナレーターを務めるオババの口調と言い(というか中の人が同じ)、完全に某国民的人気アニメのパロディである。
登場人物
{登場人物名:映画キャスト/アニメCV}
片瀬高校
主人公、片瀬高校一年生。天才的な卓球センスを持つ。右ペンホルダー前陣速攻型。
もう一人の主人公。片瀬高校一年生。ロボットと言われる程寡黙。右シェークハンドカット主戦型。
片瀬高校卓球部顧問。かつては「バタフライジョー」と呼ばれた名選手だった。
片瀬高校卓球部のキャプテン。珊瑚のような髪型が特徴。下の名前はアニメ版で判明。
海王学園高校
海王学園高校二年生。部長兼、主将。右シェークハンド・オールラウンド型。
海王学園高校一年生。ペコとスマイルの幼馴染。
右ペンホルダー 前陣速攻型(原作)/右ペン裏ソフト/ツブ高前陣攻守型(アニメ)。
海王学園高校二年生。卓球部副部長。九州弁。右シェイクドライブ攻撃型。
アニメ版では百合枝に恋をしており、風間から彼女を奪おうと画策。
海王学園高校卓球部部員。
海王学園卓球部監督。映画版では卓球の技術指導を担当したコーチ本人が演じた。
辻堂学院高校
コーチとして来日した中国人選手。右中国式ペンホルダードライブ主戦型。
文革のコーチ。
タムラ卓球場
タムラ卓球場の経営者。ペコ、スマイル、アクマの小学生の頃からの卓球の指導者。
- 道夫:(未登場)/島田岳洋
オババの息子。藤沢農業大学卓球部のコーチ。ペコの再起に尽力する。
その他の登場人物
- 江上:(未登場)/津田健次郎
大鵬高校3年生。1年のインターハイ予選でのスマイルの対戦相手。
原作では一話出演のみのチョイ役であったが、アニメ版監督の湯浅政明が彼を気に入った為、
アニメ版ではその後も登場し続けている。
- ムー子:三輪明日美/
アクマの彼女。ペコ達の二年目のインターハイの際にアクマが連れてきた。
アニメ版のみの登場人物
元は原作のボツ案に存在していたキャラクターである。
- 風間竜:小川真司
海王学園理事長であり、風間竜一の祖父。
理事長を務める傍ら、卓球用品ブランド「ポセイドン」を展開している。
海王学園の卓球部の設備の充実、ドラゴンを「ポセイドン」のCMに起用するなど、
息子の為ならどんな尽力を惜しまない。
元・トップレベルの卓球選手であり、バタフライジョーこと小泉丈とはライバル関係にあった。
- 風間百合枝:川澄綾子
海王学園の理事長の孫であり、風間竜一の従兄妹で彼女。
卓球用品ブランド「ポセイドン」のCMのキャンペーンガールを務めている。
献身的な性格で、気晴らしにデートに誘うなどして風間の事を気にかけ続けている。
また海王の部員の中ではアイドル的存在でもあるらしく、
副部長である真田の部屋の天井には、彼女のポスターが貼られている。
主題歌
映画版
「YUMEGIWA LAST BOY」/SUPERCAR
作詞:いしわたり淳治 作曲:中村弘二 編曲:SUPERCAR
アニメ版
- オープニングテーマ
「唯一人」/爆弾ジョニー
作詞・作曲・編曲:爆弾ジョニー
第一話、二話の時点ではOP映像が完成しておらず、本編中の映像を組み合わせたものとなっていた。
- エンディングテーマ
「僕らについて」/メレンゲ
作詞・作曲:クボケンジ
第一話から第四話までは原曲である「“あのヒーローと” 僕らについて」、
第五話からはアレンジバージョンである「“あの夜明け前の” 僕らについて」が使用されている。