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半熟英雄の編集履歴

2015-02-23 22:17:40 バージョン

半熟英雄

はんじゅくひーろー

スクウェア(現・スクウェア・エニックス)から発売されたゲーム。ジャンルはシミュレーションRPG。

概要

主人公は王国の主となり、敵軍の城へと部隊を進軍させ、将軍や兵士を操って戦わせるというオーソドックスなもの。複雑な数値を撤廃して、最低限のパラメータで分かりやすいルールにしているのが特徴。実は家庭用ゲーム機では初めてのリアルタイムストラテジー。ファイアーエムブレムからターン制を撤廃したようなものといえば、ジャンルとしては分かりやすいだろう。

すぎやまこういち氏はファミコン版に触れたときに大ハマリしたらしく、真偽までは不明だが「SFC版は作らないのですか?」という話をスクウェアにしたという噂もある。少なくとも、SFCの音楽を手がける程度にはこの作品が好きだったようである(他のシリーズは植松伸夫、及びスクウェアのサウンド関係者が手がけている)。


また大きな特徴は、ピンチの時などに「卵からモンスターを呼んで戦うことが出来る」ことである。

…が、ツッコミどころが多い。詳細はエッグモンスターを参照。


将軍も「切り札」と呼ばれる攻撃アイテムで強力な攻撃ができるのだが、これがまた普通の発想からは大きくかけ離れたものばかり。

  • 科学忍法火の鳥のような技を使ったら自分も大火傷した
  • 絶対に敵を倒せる切り札を使ったら100%の確率で敵と刺し違えた
  • 蘇生技を使うと天使が業務連絡で死んだ兵士を連れ戻す

また、このシリーズをプレイしていると気づかされるのが、命の軽さである。

  • 兵士を増やすコマンドが「兵士補充
  • 特攻大砲で敵もろとも自爆するなんて普通
  • 洞窟で行方不明になっても募集すればまあいいやとしか感じない
  • 主君に刃を向ける部下を機械的に切り捨てる主人公

他の作品なら涙なしには見られない悲劇も、このシリーズでは日常茶飯事である。例えて言うなら、艦隊これくしょんでの捨て艦戦法のような真似をしても、その行為に疑問を抱かせないのがこのシリーズの世界観の側面でもある。

  • 特にそれが言えるのは第1作。この作品では、エッグモンスターを呼べるのは自軍だけ。ならば圧倒的な戦力で蹂躙できるのかというと、そうは問屋がおろさない。「城のレベルに応じて城を守る側に大きな戦力補正が入る」という攻め手に不利な仕様で、「占領した城の数だけ戦闘力が爆発的に増す」というもう1つの補正が自軍以外の全てに適用される。後者の補正は、下手すると、カンストの能力を持つ将軍と最低クラスの能力しか持たない将軍が戦って、その戦力差をひっくり返してしまうほど。
  • この厳しいバランスをさらに後押しするのが、退却をした際に受けるペナルティのダメージ。要は、退却した者のHPを激減させ、連続戦闘をやらせない狙いがあるのだが、困ったことにこのダメージ、HP1で下げ止まらない。つまり、敵に殺られる前に逃げようとしたら、そのペナルティで殺られてしまうことになる。帰ろう、帰ればまた来られるからと言いたい所だけれど、帰れるもんなら帰ってみろと言わんばかりなので、そうも言っていられない。
  • そこで役立つのが、特攻兵器とも言える切り札「デッドガン」の存在である。説明書にはリスクのことを表記せずに「絶対に敵を倒せるからやってごらん」と書かれており、効果は両軍全員死亡。だが、勝てない相手に犬死にするぐらいなら、敵を巻き込んだ方がマシ、プレイヤーはそこまで追い詰められるのだ。城に複数の将軍が守っていれば、その城を落とすには全ての敵将軍を倒さなければならない。それも連続戦闘で。だが途中で退却しようとしたら上記の致死ダメージにより主力を失う恐れが…。そこで、弱い将軍を特攻させて敵将軍を減らし、敵側が将軍の補充をする前に主力を速攻でなだれ込ませ、一気に討ち取ってしまう手などが有効とされる。

ファイアーエムブレムとは対照的に、基本的には「死んだ者が何度でも平然と復活する」ため、いつの間にか容赦の無い命の使い捨てが当たり前になっていることに、気づかないプレイヤーもいるのでは? むしろ、こうしたブラックな人間性を誰もが持っていることがわかるぐらい。


しかし、このシリーズをプロデュースしたのは、デビルマンの影響で性悪説を徹底的に植えつけられた時田貴司氏である。ストーリーもよ〜く見ると、人間の悪しき面を、軽いタッチでズバリ描く場面が決して少なくない。ただのギャグではおわらないのである。


前述した様にこの作品では命の軽さが随所で描かれているが、シリーズ2作目より

将軍達一人ひとりに趣味や性格が設定された。これらのステータスは戦闘に反映されないが、

使い捨て同然の存在である将軍達にキャラクター性を持たせ、プレイヤーの感情移入を促している。

この矛盾感を高く評価するプレイヤーも多い。

シリーズ作(リメイクなど除く)

これらのうち、プレイステーションでの2作は前作から10年以上のブランクを空けての作であり、雰囲気や操作性に少なからぬ隔たりがある。

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