「タマを拾ってくれるにゃん…?」
プロフィール
※ 18巻カバー下で判明。由来は『猫の日』と思われる。
概要
愛城恋太郎に告白をした25人目の運命の人……否、猫。
捨て猫のように段ボールに入って拾ってくれる人を待ちわびていたところで恋太郎と運命の出会いを果たした、斜め上過ぎる出オチをかました変人(猫)。
勿論猫ではなく、ネコミミと尻尾と肉球グローブ、首輪を付けて自分を猫だと言い張っている、猫人間ならぬ人間猫(二一歳)である。
あまりにも奇天烈な有様に唖然としていた恋太郎と目が合ったことでビビーーーーーンと恋に落ちたが、流石の恋太郎も最初は素直に惚気られず、言葉を慎重に選びながら(と言うかドン引きながら)ツッコミ続けることしか出来なかった。
しかし、タマの人となり…否、猫となりを知るうちに恋太郎からの印象は変わることになる。
容姿
小柄で猫みたいな髪型が特徴的なトランジスタグラマー体系の女性。
猫耳をつけているのに、更に胸の部分に『猫』と書かれた猫耳つきのパーカーを普段着?としている(尻尾や肉球グローブも付いているためコスプレ用の着ぐるみに近い)。
人間として活動する時は猫耳等を外し胸に『人』と書かれたシャツを着る。
上述のように猫みたいな見た目はあくまでコスプレだが、素で猫っぽい印象の持ち主である。
背丈に対しておっぱいがくっそでかく、171話にて羽々里に次ぐ(恋人が28人の時点で)2位のサイズと判明している。
猫(人)物
タマは(敢えてこう言うが)人間だった頃は普通のOLであり、それなりにきちんと働いていたのだが、ある問題を抱えていた。何を隠そう、タマは働くことが大嫌いであり、毎日毎日鬱屈した思いで過ごしていたのだ。
職場がブラック企業だったわけではないが、マイペースな性分故に働くこと自体に苦痛を感じるタマにとっては地獄であることに変わりは無く、これといった趣味も無かったため、「来世は猫に生まれて、毎日のんびり気ままに甘やかされて生きていたい」という思いを抱えて過ごしていた。
実家の母親に仕事を辞めたいと電話で泣きながら打ち明けても、「転職するとしても楽な仕事なんてどこにもない」「仕事が辛いのは誰だって一緒」「誰もいつまでも甘えては生きていけない」と、(気持ちは理解されつつも)諭されてしまっていた。
そんな日々を過ごすうちに、一体自分が何の為に働いて何の為に生きているのかすら分からなくなってしまい、ある日とうとうタマは今世を捨てて来世に旅立ってしまおうかと本気で考えてしまった。だが、来世やその次の来世が上手くいくかも分からないと思い直した彼女は、それならいっそ今世で人を辞め猫になり思う存分のんびり今を生きようと決意。
仕事を辞めて思う存分気ままな猫ライフを満喫するも、当然というか何というか途中で貯金が底をついてしまい、自分を拾って養ってくれる人を探すことにしたのである。
一部始終を聞いた恋太郎はタマを拾って養うことを決意。恋太郎はただの高校生であり、実家も別に裕福というわけではない。一方的に厄介になることに気後れしたタマはそこまで甘えて良いのかと問うも、恋太郎は力強く答える。
「何がどれだけ辛いかなんて人によって違うんだから」
「虫が好きな人もいれば、触るだけで気を失ってしまう人もいる。心霊現象を見たい人もいれば、そのせいで家を手放す人もいる」
「そんな“本当に苦手な事”を毎日強いられたら人は壊れてしまう」
「タマにとってはそれが“働く事”だった それだけのことだよ」
「“生きる事”よりも“それを避ける事”を優先できてしまった時点で それが“甘え”なんかであるはずがない」
「タマは何も悪くないんだから。自分を責めたりしないで」
あるがままの自分を受け入れて貰えたことに感激したタマは、生活費を稼ぐためにバイトすることを決意。働くことは嫌いだが、そんなことはもう気にならない。恋太郎に思う存分甘えたい、そのためにこれからは働くのだと心に決めたのだから。
その後恋太郎ファミリーに加入し、バイト探しを続けていたが、働きたくない性分自体は変わらないため面接に落ち続けていた。
羽々里の提案で花園家の飼い猫になるものの、根が真面目なために「他のファミリーが勉強や仕事を頑張っている中、頑張っていない自分が甘やかされていいのか」という自己嫌悪に近い思いを抱き、幸せな暮らしを手放したくない思いとの間で板挟みになってしまう。
その様をペットカメラで目撃した羽々里は心を鬼にしてタマを捨て、アルバイト募集のチラシを手配。タマは自ら面接に赴き、「働きたくない気持ちは本当だが、自分を受け入れて優しくしてくれる『恋太郎ファミリー』の一員だと思えるように頑張りたい」という思いを口にし、フラワーママー離乳食工場でのバイトが決まるのだった(実は羽々里が所有・経営している工場の一つ)。
根が真面目な性分ゆえ求道者に近い側面があり、猫として生きることを決めた後は猫の資料映像や図鑑、フィクション作品等のビデオで学習している。
また自分を「人から生まれた穢れた血」と称し、キャットフード等の猫用の食べ物は「猫から生まれた純血の猫が食べるもの」として口にしていない。
上記の通り1人暮らしであり、実家を離れたのは社会人となってからである模様。
17巻の番外編では、筋金入りの勉強・仕事嫌いであり就活も嫌々行っていたこと、「将来は猫になりたい」という願いを小学1年生の頃から抱いていたことが描かれた。
母親も娘の性分に頭を悩ませていたが、娘が会社を辞めたと聞いた時は生活のための仕送りや実家に戻ることを提案したり、更にその後、娘がバイトをしていることや友達(恋太郎ファミリー)がいて毎日楽しいこと等を知らされた際は、「働くことが大嫌いな娘が自分で新しい仕事を見つけた」ことに安堵の涙を流していたりと、娘の成長を願いつつ気にかけている事がうかがえる。
余談
名前の由来は「ネコになりたいタマ」。名は体を表すってレベルじゃねーぞ!
なお、25人目にして初のお花の蜜大学附属高等学校とは直接的(生徒、教員)にも間接的(生徒の家族や雇われているメイド)にも関係が無いヒロインである。
17巻のおまけでも部外者であることが指摘されているが、理事長の羽々里が来校許可を出したことが語られている。ちなみに許可した理由は、(自称)猫であり、かわいいから。うん、知ってたよ。
恋太郎の運命の人は恋太郎と付き合う事が出来なければ「なんやかんや死ぬ」(神様談)とされているが、彼女は特に「本当に恋太郎がいなければなんやかんや死にそう」と言われている。何せ一度は現世を捨てようと思った程なので……
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恋太郎の運命の人の系譜