「BASTARD!!」の登場人物。
CV:関俊彦(ドラマCD1〜3巻は堀川亮、4巻は三木眞一郎)
ダーク・シュナイダー(D・S)の四天王の一人。銀髪碧眼。
冷却系の呪文を得意とする魔法使いで「氷の至高王(ハイ=キング)」の異名を持つ。
最も長く四天王の座についており、冷静で真面目な性格からも専らD・Sのストッパー役を務め、親友として行動を共にしていた。
自分の存在を必要としてくれたD・Sを「生まれて初めての唯ひとりの友」として慕っており、姿を消したD・Sに「もう一度会いたい」という感情が、常に原動力となっている。
現在は顔に大きな傷を負い盲目となっているが、逆に魔力は増大している。
ラーズからは「預言者」と称されており、世界を救うべく、またD・S帰還のために色々と暗躍を続けている。(以下続刊)
概要
辺境の民の族長の孫として生まれたが、父親が父親であることから、幼少時から一族を継ぐ資格のない「呪われた子」と迫害を受けていた。
ある時、上述の理由から母親を貶めた少年たちを、魔力が制御できぬまま殺害。「人間ではない」と恐れられ、地下の水牢に幽閉されることになる。
牢獄では母親が会いに来てくれることだけを拠り所に生活していたが、カルの魔力を恐れるようになった母親は次第に精神を病み、カルを生んでしまった罪を贖おうと、息子を自らの手で殺害するに至る。
母親に頭部を宝剣「アイス・ファルシオン」で切り込まれたカルは、絶望から魔力を暴走させ、逆に母親を殺してしまう。この過去がトラウマとなり、弱点として破壊神アンスラサクスにつけこまれ、心を操られることとなった。
ちにみに女嫌いにもなったようで、彼に忠誠を誓い従っている「12魔戦将軍」も、カルの女嫌いにより「全員男」ということになっている。一応。
母親の殺害後、目的もなく放浪していた時にダーク・シュナイダーに出会い「自分は誰にも必要とされない者」だと告げたところ、D・Sに「じゃあ今日からオレのモノになれ」と拾われることとなった。
その後長年にわたりアーシェス・ネイと3人で、擬似家族のように暮らしていた。
D・Sが常にカルに対し全幅の信頼を置いていたため、ネイからはある種の嫉妬を受け好かれていなかった。
しかし現在のネイは、カルに対する同族意識のほうが強くなってきたのか、カルの精神状態のフォローを行ったり、文句を言いながらも助けたりなどしている。
母親が自分を殺そうとした宝剣「アイス・ファルシオン」でD・Sにとどめを刺そうとした瞬間、D・Sが刃を受け入れるべく目を閉じたのを見て、逆にD・Sを守るべく自分の胸を貫いた。
父親の不在による「自分は必要のない存在である」という自己否定や「許されるはずがない」と認識していた過去の罪悪感を、父親であるダーク・シュナイダーが「俺が許してやる」と受け入れることで救済された、ある意味作中最も報われた人物である。