概要
『Gダライアス』から実に12年ぶりとなる完全新作。
家庭用オリジナル作品としては、スーパーファミコンの『ダライアスフォース』以来となる。
メカニックデザインは海老川兼武、柳瀬敬之、キャラクターデザインは島田フミカネ。
時系列としては『ダライアスⅡ』の後である、ダライアス暦1904年が舞台となっている。
2010年には、この作品を発展させたアーケードゲーム『ダライアスバースト アナザークロニクル』が稼働を開始。
初代『ダライアス』と同様に3画面+ボディソニックサウンドを採用した筐体となり、最大4人での同時プレイや、ベルサーによって侵略された各星系ごとに存在するエリアを定められた条件に従って解放していく「クロニクルモード」等が追加された。
また、2012年にはiOS用アプリ『ダライアスバースト セカンドプロローグ』が配信を開始している。
さらに2015年8月にはDBACのコンシューマ機(対応ハードはPS4およびPSVITAなど)移植作となる『ダライアスバースト クロニクルセイバーズ』の発売が発表された。
ゲームシステム
各ゾーン(ステージ)の最後に待ち受ける巨大戦艦を撃破し、次に進むゾーンを選択しながらクリアを目指すというルールは従来と同様だが、容量の都合によりゾーンの総数はこれまでのアーケード作品よりも減っており(A~Kまでの全11ゾーン)、ゾーンA→Bは一方通行となっている。
また、画面上には新たにスコアの倍率の表示が加わり、敵を撃破する事で最大16倍にまで増加。
アーム装備時に敵の攻撃を受けると倍率は減少し、ミスすると倍率は元の1倍に戻ってしまう。
機体選択
プレイ時に一定の条件を満たす事で使用可能なシルバーホーク(自機)が追加され、最終的には『ダライアスフォース』と同様に3機のシルバーホークの中から1機を選んでプレイ可能となる。(ただし、『フォース』とは違いコンティニュー時に自機を選び直す事は不可能)
ちなみに本作ではウェーブ以外のショットで同色の敵弾を相殺する事が可能で、この為にあえてパワーアップをさせずに進行するといった戦略も生まれる(条件を満たす事でプレイ可能となる「バーストモード」では常時3種のショットを切り替え可能)。
敵の攻撃から機体を防御するアーム(バリア)は、近年のシリーズのような耐久値の上限はなくなり、アームアイテムを取得した分だけ耐久値が追加される初代『ダライアス』の方式に戻されている。
また、従来のシリーズではミスをするとそれまでに溜めてきたパワーアップアイテムのストックが全て失われたが、本作ではミスをしてもパワーアップのストックが失われる事は無くなった(難易度HARDのみ、各ストックが1ポイント減少)。
またミス後にEASYで3・NORMALで1回分のアームを持って復帰するようになったので、少しばかりの復活の余地もあたえられた。
ただしHARDやアーケード版の大半の場面ではそれがないので捨てゲーに繋がるようなケースも多い。
レジェンドシルバーホークバースト
初期状態から使用可能。
外見、ショット、ボム…いずれも初代や『Gダライアス』などのものに準じるおなじみのスタイル。
バーストユニットは設置発射時に自機の上下の移動とは逆方向に角度を変える。
搭乗者はTi2。設定上人間の手に負える機体ではないらしい。
ネクストシルバーホークバースト
アーケードモードをいずれかのルートで一度クリアする事で使用可能となる機体。
外見は『ダライアスⅡ』の敵キャラ・ミカタデカや『ダライアス外伝』のコンティニュー時にアイテムをバラ撒く支援機に酷似している。
ショットはレジェンドよりも幅が狭いが、ボムは『ダライアス外伝』のホーミングボムのように敵を追尾する誘導弾となっている。
バーストユニットは設置発射時に自機の移動に追従して角度を変える。
搭乗者はリーガ・プラティカ。こちらは人間の搭乗を前提においた性能だとか。
オリジンシルバーホーク
バーストモードをクリアするかミッションモードのLevel4を出現させると使用可能となる機体。
武装はレジェンド機体に準ずるが、より初代『ダライアス』の機体そのものの姿をとっている。
バーストユニットを搭載しない代わりとしてショットの威力が前述の2機よりも高く設定されている。
また、この機体を使用している時は効果音や一部シーンでのBGMが初代のものに切り替わる。
搭乗者は明らかにされていない。
バースト
前述のレジェンドとネクストの2機には画面左下のバーストゲージを消費して強力なレーザービームを発射するバーストユニットが装備されている。
消費したバーストゲージは敵を破壊したり、敵弾を相殺する事で回復する(バーストモードでは時間の経過によってもゲージが少しずつ回復する)。
攻撃パターンは自機の前方に固定して発射する方法と、任意の箇所に滞空させ、自機の移動に追従しながら角度を変更可能な方法の2つがある。
前者は威力の高いレーザーを撃てるもののゲージの消費が極めて速く、
後者は自機の死角に居る敵を攻撃出来る反面、威力は前方固定発射よりも低めとなっている。
また、このユニットから放たれるレーザービームは敵弾を相殺する効果があり、うまく活用すれば敵の攻撃を遮る障壁としても機能する。
因みに敵側も同様の攻撃を行う場合があり、双方の発射のタイミングを合わせるようにぶつけると自機のレーザーが敵のバーストビームを吸収して長時間の発射が出来、撃破時のスコアも4倍になる「バーストカウンター」が発動する。
余談
実は企画提出の際に、スクウェア・エニックスとタイトーの当時社長を務めていた和田洋一氏が、タイトーの企画は全て自分のところへ直接持ってくるようにと指示を出していた。ほとんどの企画は通る形となり、アーケード版のダライアスバースト・アナザークロニクル等、タイトーの現在のコンテンツの多くに関して日の目を見たのは彼の数少ない実績の一つである。何かと悪い評判のついている和田氏ではあるが、新生FF14の開発時にも現場に「大丈夫?」声をかけており、その頃にはかなり態度は軟化していた。