概要
2004年1月11日から放映開始されたNHK大河ドラマ(第43作)。
新選組を結成し、局長として幕末の6年間を駆け抜けた近藤勇(演:香取慎吾)と仲間たち。
京都の治安を守り、時代に翻ろうされながらも最後まで未来を信じて生きた幕末の志士たちの青春を描く
スタッフ
作:三谷幸喜
音楽:服部隆之
登場人物
- 近藤勇:香取慎吾・本作では温厚な人物として描かれている。尊攘派の志士として芹沢らとともに京に「壬生浪士組」を立ち上げるも、芹沢一派の暴虐に会津藩主松平容保の命を受け、やむなくこれを処断、「新選組」を創設、局長に就任する。
- 芹沢鴨:佐藤浩市・高い志を持ちながらも、どのような道を進めばいいかわからなかったため、結果として近藤たちと道をたがえることとなって討たれる悲劇の志士と描かれた。
- 新見錦:相島一之・芹沢とともに行動を共にしていたが、芹沢を裏切ろうとしたことが士道にあるまじきことと咎められ、切腹させられる。
- 坂本龍馬:江口洋介・近藤の友として登場。 討幕派の志士として新選組と対立しつつも、穏健な大政奉還を目指しており、近藤の指示によって身柄の保護に動くも間にあわず暗殺された。
- 沖田総司:藤原竜也・病に倒れる悲劇の天才剣士。芹沢にかわいがられ、学問・剣術・人格に優れた山南を慕っていたが、結果として芹沢に刃を向け、山南を介錯することとなる。
- 土方歳三:山本耕史・新選組・鬼の副長。試衛館時代から行動を共にする近藤の盟友。組織を守るため芹沢、山南、谷三十郎ら多くの隊士を処断する。物語は近藤の死で終結するが、続編を望む声が多く、「新選組!!土方歳三 最期の一日」では函館で新選組の生き残りと奮戦する土方が描かれた。
- 山南敬助:堺雅人・文武に秀でた新撰組総長。参謀格として隊に貢献し、会津藩を後ろ盾として行動することを提案、幕府に召抱えられる下地を作る。しかし、文武に優れる伊東甲子太郎が隊に加わったことにより、徐々に孤立、離脱後(近藤・土方はなんとか逃がそうとしたが)、隊規に基づいて近藤に切腹を命じられた。
- 永倉新八:山口智充・試衛館時代からの盟友。一本気な性格をしており、山南を逃がそうとケンカのまねをするなど原田佐之助と行動を共にすることが多い。近藤・土方らによる芹沢殺害を知らなかったため、徐々に近藤に対する不信感が芽生え、袂を分かつ。しかしながら、近藤個人に対しては友情を感じており、新撰組離脱後も近藤・土方の仲間として行動しつづけた。
- 原田佐之助:山本太郎・試衛館時代からの盟友、十津川出身。永倉と行動を共にすることが多く、永倉の新撰組離脱にも行動を共にした。龍馬の保護に派遣されたが間にあわず、「こなくそ」と十津川弁で叫んであわてて立ち去った。
- 井上源三郎:小林隆・試衛館時代からの盟友。温厚な人柄として知られ、切腹間近の山南に弁当を渡し、屯所から逃げるよう促したが、やんわりと拒絶された。
- 藤堂平助:中村勘太郎(現中村勘九郎)・試衛館時代からの盟友。伊東甲子太郎の密偵として新選組に入り込んでいたが、仲間たちとの友情にも苦しむ。伊東の新撰組離脱、御陵衛士の創設に参加、伊東の暗殺に伴い、かつての仲間の手にかかって死亡した。
- 斎藤一:オダギリジョー・孤高の剣客と隊でも異彩を放つ。近藤・土方ら主流派と対立する芹沢・伊東と懇意にしており、知らず知らずのうちに密偵となる。寡黙な人となりから不気味さをかもし出していたが、最終盤において隊への熱い想いを語った。
- 島田魁:照英・新選組の幹部として、函館における最後の戦いまで土方と行動を共にする。
- 武田観柳斎:八島智人・甲州流軍学を修めて参謀として新選組に貢献するが、西洋の軍隊組織が主流になりはじめたため時代遅れとなってしまう。
- 伊東甲子太郎:谷原章介・新撰組創設に門弟の藤堂を派遣、尊王攘夷の志をもってみずからも後に参加、隊の乗っ取りを企てるも頓挫し、御陵衛士を組織、近藤との会談後、和解するも、そのことを知らない新撰組隊士に暗殺された。
- 松平容保:筒井道隆・会津藩主。京都守護職着任後、会津藩士の力不足を感じ、新撰組の後ろ盾となる。近藤らを武士と認め、処刑された近藤の首を取り戻すよう斎藤に命じる。
- 佐々木只三郎:伊原剛志・見廻組組長。新選組とともに京の治安を守っていたが、旗本の子弟によって組織されていたため、近藤らと対立する。
- 榎本武揚:草彅剛・京から江戸に引き上げる幕府軍艦に西洋の軍服を着用して同乗する。なお、「新選組!!土方歳三 最期の一日」では片岡愛之助が旧幕府軍が降伏するまでを演じた。