「どんな困難もオレが打開する。これは約束であり、オレの宣誓だ!」
CV:國立幸
人物像
本作におけるもう一人の主人公。
イオリ・セイが出会ったミステリアスな赤髪の少年。身長164㎝。
異世界「アリアン」の第一王子であり、王家の秘宝「アリスタ」の力を使ってセイ達の世界と行き来している。
出自については早々に語る機会があったものの、あまりに突飛な内容をセイ達には信じてもらえず、また、本人も「レイジ」としか名乗っていない為、親交をもつビルダーやファイターは彼を「アリアン王家のアリーア・フォン・レイジ・アスナ」としてではなく「レイジという少年」として捉えている。
余談ながら、名前の長さは歴代ガンダムシリーズ主人公の中でもトップクラスである。
異世界から来たというだけあってガンプラはもとより炭酸飲料すら知らない世間知らず。わがままで喧嘩っ早く、自由奔放な一方で受けた恩義や借りは必ず返す義理堅さを持ち、仲間思い。良くも悪くも裏表がなく、歯に衣着せぬ物言いで相手を怒らせてしまうこともしばしばで、女性の感情の機微についても相当に鈍感である。
また、食い意地も強く、何かにつけて買い食いや食べ歩きを繰り返す一面もある。
その性格が災いしてトラブルになった所をセイに助けられ、その礼として不思議な石「アリスタ」をセイに託した。レイジの腕輪にも同じ石が嵌め込まれており、セイが念じればレイジはどんな状況でも駆けつける事が出来る。
粗暴な態度とは裏腹に、「一族の沽券」やら「名誉」やら口にするあたり、身分の高さが伺える。加えて、ガンプラバトルを「おもちゃの遊び」と称すると同時に「武闘大会」に例えるなど、ものの見方がどこかずれている。
ガンダムさえ知らない初心者だが、セイとススムのバトルに乱入し、その卓越した操縦技術に魅せられたセイからガンプラバトル選手権への参加を持ちかけられる。
当初は興味が無いと取り合わないレイジだったが、ユウキ・タツヤのザクアメイジングとのバトルで敗北を喫した事が彼の闘志に火をつけ、セイとコンビを組み、選手権でのタツヤとの再戦を決意する。
ガンプラの操作も然ることながら、戦闘そのものにセンスがあるようで、ガンプラが動く限りどこまでも戦い抜く様は時に鬼気迫るほど。戦いの場でも敬意を忘れず、常に全力投球なのもそのスタンスゆえ。一度は敗れ雪辱を誓ったタツヤとのバトルをはじめ、逃げることを極端に嫌い、がむしゃらにぶつかっていく姿はセイにも影響を与えている。
タツヤの地区予選辞退という予想外の事態に熱意を失いかけたこともあったが、ラルさんの言葉を受け、「遊びだから本気になれる」を信条のひとつとして地区予選を制覇。世界大会で並み居る強豪を相手に一歩も退かない戦いを見せる。
その傍らで謎めいた少女・アイラと出会い、お互いが選手権出場者であることを知らないままに成り行きで交流を重ねていく。諍い合いながらも、バトルで背中を預け合うまでの信頼関係を築くが、決勝トーナメントで好敵手の一人・フェリーニと戦うアイラの「凶行」を目にしたレイジは激しく動揺。
葛藤を経てアイラとの戦いに臨んだレイジに、セイの機転でアリスタを手にしていたアイラの助けを求める声が届き、疑念や誤解が氷解した二人は改めて真正面から激突した。
多くのバトルを通じてビルダー・ファイター達と友情を育む一方で、「アリアンの王子」という彼の正体を知るマシタ会長がレイジを「アリアンからの追っ手」と勘違いした事から、試合中に様々な形で妨害を受ける(レイジ自身はマシタと面識すらなく、完全に見当違いの迷惑行為でしかない)。マシタ会長の謀略にも屈することなく駒を進め(マシタの部屋に直接殴り込みに行く大胆な行動に出たこともあった)、決勝トーナメントを勝ち抜き、レイジはセイと共にガンプラバトル選手権での優勝を勝ち取った。
しかし、マシタ会長が巨大アリスタを暴走させてしまい、未曾有の大惨事を食い止めるべく他のファイター達と奮戦。激闘の末に巨大アリスタの破壊に成功したが、プラフスキー粒子を作り出していたアリスタが消滅した為にアリアンへと戻らざるを得なくなる。自身の腕輪に残ったわずかなアリスタを削りながらもタツヤと最後のバトルを演じ、ファイターとしての覚悟を知ったセイにスタービルドストライクの操縦を託す。
セイが見せるタツヤとの競り合い、見違えるようなバトルへの高揚感に瞳を輝かせるレイジは、新たな望みを抱く。強くなったセイと戦う――いつ叶うともしれない約束を相棒と交わし、レイジは光に包まれてアリアンへと消えていった。
アリアンに帰り着いたレイジの傍らには彼に先んじてアリスタでアリアンへ辿り着いていたアイラがおり、その後二人は結ばれ、娘を授かる事になる。
戦歴
バトルで使用するガンプラはセイの作ったビルドストライクガンダム、ビルドガンダムMk-Ⅱ及びスタービルドストライクガンダム。
また、ラルさんの誘いでガンプラバーでバトルした際にはボールを用い、フェリーニとの特訓ではVガンダム(フェリーニ作のナンパ用)を扱った事がある。
ガンプラの操縦技術はボールでシャイターンやマヒロー等を一対一でではあるが手球に取る程。
それでもタツヤに敗北した経験から上には上がいるという事を思い知っており、フェリーニとの出会いを経て彼を半ば強引に特訓へ巻き込み、バトルテクニックに磨きをかけている。
その潜在能力については、タツヤはもちろんイタリアチャンプであるフェリーニからも一目置かれている。
地区予選では「タツヤへのリベンジ」が動機の大半を占めていた為、タツヤの棄権に強いショックを受け、半ば自暴自棄になった時期も。ラルさんの導きと、タツヤ本人から決闘を申し込まれたことで、レイジのガンプラバトルに対する姿勢は確固たるものとなる。
「遊びだから本気になれる」――彼が強敵・タツヤと繰り広げた念願の全力勝負は、ガンプラだからこそ可能な容赦のないダメージが物語る通りの激戦であった。
なお、当初こそガンプラを操縦する事にのみ着目していたが、次第にガンプラを作る事へも興味を持つようになり、偶然出会ったイオリ・タケシの指導の下、自らビギニングガンダムを製作するにまで至っている。
余談
- 続編の主役機ビルドバーニングガンダムはセイが大切な親友のために調節した機体であることが語られており、恐らく本来想定されたファイターはレイジだったと思われる。
- 本編後どうなったのかは詳しく語られていないものの、本編から8年後が舞台であるアイランド・ウォーズにて娘が登場し、アイラと結ばれたことが判明した。
- アリアン帰還後セイと再会できたのかは不明なものの、BFT内でチナが用意したカップが4つあったことやアイランド・ウォーズにてチナが預かっていたコマンドガンダムと恐らく同じものがアリアン側にあること、彼らの娘がアリアンから来ていたことから再会できたのではないかという推測がなされている。
関連項目
ユウキ・タツヤ リカルド・フェリーニ ヤサカ・マオ アイラ・ユルキアイネン
ビルドストライクガンダム ビルドガンダムMk-Ⅱ スタービルドストライクガンダム ビギニングガンダム
名前が似ている人アルバトロ・ナル・エイジ・アスカ