CV:榊原良子
マルスに付き従う女性。11話で初登場。
名前の由来はギリシャ神話に登場する、神の血族であり魔法を使う王女メディア(Wikipediaなどだとメーデイア表記)と思われる。
容姿はウェーブのかった緑のロングヘアに濃いめの化粧、前髪の両サイドに宝石状の髪飾りをつけており裾の長いロングドレスの袖口からは火星士のような赤と黒の鎧が覗いている。
口調はもの静かでとつとつとした調子だが、部下や子供達に対してはその口調で徐々にプレッシャーをかけていき、時には誉め殺しともいえる言葉を重ねて相手の選択肢を絞り自分の意向に従わせてしまう恐ろしさがあり、命令内容も非情そのものである。
またある意味では人を見る目があり、相手の弱点を見抜いたネタを使った嘘や餌のぶらさげなどを駆使しどこかの淫獣ばりの営業トークで自陣への引き込み等に成功したり、命も危うくなるような任務を巧妙に押し付けたりしており、また敵対相手の性格を踏まえて刺客を選定するなどしている。
マルス曰く「聖なる魔女」だがその素性は不明。
実はマルスの妻、ソニア・エデンの母だがソニアとは血縁がなく、継母と継子の関係である。公式によるとエデンは実子とのこと。人間・ルードヴィグがマルスに覚醒する直前頃に彼の邸宅近辺をうろつき様子を伺っており、その暫く後に接近し彼の後妻に収まったようである。継子のソニアに対しては表面上では血縁で分け隔てをしない優しい母親のような言葉をかけはするもののその態度はどこか冷淡さもあり、彼女の命すらも軽視しているような素振りもみせる。また実子のエデンに対してもソニアとの対戦を厭わず、彼を蔑ろにするとも思える態度も時に見せ全うな愛情があるかは怪しい面もある。
夫の封印中はマルス軍の指揮を執っており、聖闘士達への工作も自ら行い、マルス陣営に寝返りを拒否する聖闘士達の暗殺も指揮していた。また自陣の手中に収めた黄金聖衣の管理も行う。
幼少時にエデンをマルスの元に連れて行き、エデンに彼のことを「この世の悲しみ苦しみを一身に背負った偉大なる戦いの神」と教えている。
しかし夫であり組織のボスであるマルスに対しても面従腹背的な部分があり、彼の愛娘であるソニアを死に追いやりまたその報告に際しても嘘をつくなどしており、マルス自身も彼女に騙されているのではないかという疑惑が濃厚になってきている(同様の疑念を抱いたミケーネは即座に粛正されている)。
実弟が魚座のアモールであるが、姉弟ともども幾つなのかは不明。
また神話ではメディアが弟にした所業を考えるとこの姉弟もさらに波乱の関係になる可能性が大きい。
星矢シリーズにおける敵役の女性キャラは命を助けられた恩に報いようとしたり幼少時に不幸な状況に追いやられた事情があるなど根っからの悪ではない者、敵対してはいても自分なりの正義や忠義で動く者が多い中、夫や義娘すらも欺き使い捨てるなど異色ともいえる冷血無情さを示している。
能力
かなり強い特殊能力を持つ事は確かで「水晶玉による遠隔地の監視」「時のリングの生成」「テレパシー」等の他黄金聖衣をもコントロールすることが可能で、13年前のアテナ軍との戦争時には宇宙の果てから闇の隕石を呼び出して落下させ、神である城戸沙織が必死で力を発揮して止めなければならない程の災害を引き起こしている。
49話ではエデンを一時拘束する力を発揮しており、戦闘力も多少はある模様。
彼女が人間か否かは不明だが、本シリーズの別作品では本物の魔女であるへカーテがおり、弟のアモールも魔法陣を使う事から本当の魔女の可能性もある。
漂う黒幕臭
出番が来るたびに何かと怪しげな行動や言動をするキャラだったが、話が進むにつれ彼女の行動、能力には不審な点が多々見られ、黒幕疑惑を指摘する視聴者も増えている。
- 13話
水晶玉で星矢が光牙らにメッセージを出して消える様を監視して不敵な笑みを浮かべ「星矢の最後の光が消えた」と言う。
- 26話
一摩の殺害指令を出した張本人であることが判明。まだ年齢的にも幼いうえに初陣の義娘を白銀聖闘士に当てるという無茶な指示を出しており(一摩が情にもろい人物でなければソニアが返り討ちにあった可能性も高い)、ソニアを心から大事にしているように見えない行動も取っている。
- 29話
この回から始まった十二宮編では十二宮の上部にある「時のリング」を生成するときに自分の力を使い、また黄金聖闘士達を水晶玉のようなものでマルスとともに監視している。その29話からの新OPでは何故かやたら出番が増え、かなりのキーパーソンであるかのようにほのめかされている。
- 31話
ハービンジャーの行為に「タウラス…勝手な事を!」と批判。双子座のパラドクスと何か関係があるのだろうか…?
- 34話
光牙の闇の小宇宙に興味を示しており、エデンに対して利用しようと考え出す。
- 35話
エデンに「本来なら貴男が手にすべきもの」と言い、光牙の小宇宙を手に入れるか、彼を越える様に言うがアリアの死亡で気落ちしているエデンには聞き入れられなかった。エデンの回想シーンでは、幼少時にエデンがアリアを喜ばせようと外に連れ出した所へ待ち構えており、有無をいわせずアリアを城まで連れ帰っている。
- 36話
ミケーネに光牙が「マルスの新しい世界を作るパートナーとなる」可能性を語り、これをエデンを蔑ろにしていると受け取ったミケーネが抗議したが全く顔色も変えず平然としており、ミケーネが彼女に疑念を抱く事になった。
- 38話
エデンの裏切りにも平然とした態度で、時計座の白銀聖闘士である時貞を水瓶座の黄金聖闘士に任命。その際に時貞の自我を押さえ込む術をかけており、水瓶座の聖衣にも何らかの措置をほどこした模様である。
- 39話
やはりマルス勢を裏切った玄武への対応もかねて十二宮を崩しはじめる。そして急遽ソニアを蠍座の黄金に任命。
- 40話
オリオン座の神話を持ち出して暗にソニアにエデンを倒すように命令。戦闘中に「メディア様も家族だ」と叫んでいた義娘のソニアが自爆で死亡した際、悲しむ様子は露ほども見せず「やはりあの子は私の娘にはなれなかった」と他人事の様に言い放ち去る。
- 41話
ソニア死亡に怒るマルスに対して「ソニアが自分から行くと言った」と嘘をつく。さらに時貞に命令して光牙の仲間を殺すことで彼の闇を増大させようと企んでいることが判明。さらにメディアを全ての元凶と思ったミケーネに殺されかけたが平然と酒を飲み、アモールに彼を返り討ちにさせる。
- 42話
アテナを思う山羊座のイオニアを唆して裏切らせたことが判明する。
- 43話
アモールに、光牙の闇の小宇宙にこだわる訳を問われるが、微妙にはぐらかす。
- 44話
双魚宮での様子を観察しながら「計画通り」とどこかの堕天使のような台詞を吐く。
- 45話
マルスの回想シーンで、13年前のアテナ軍との戦闘中に闇の遺跡で儀式を行い、隕石を呼んだ張本人であったことが発覚。また、それ以前にルードヴィグだった頃のマルスが狂気に走るきっかけとなったテロリストは、ルードヴィグに銃を向けられれば醜く命乞いをする辺りから、これもメディアが裏で操っていたのだろうか…?
やっぱりラスボス?
46話でマルスが消滅した際に夫の最期にもまったく悲しむ様子など見せず「時は満ちた」と満足げに微笑んでマルスを呼び捨てにするなど、その本性を露にしはじめた。
47話では「マルス様……あなた」と真っ当に旦那を悼むかと思いきや「これで全ては私のもの」とマルスの遺体から闇の小宇宙を回収してアモールに授けた。
やはり夫マルスもといルードヴィグは彼女にとって駒でしかなかったようである。
そしてそのアモールも最初から光牙に闇を植え付け、彼と戦闘させることでアプスの闇を増大させるための捨て駒でしかなく、「上に立つものは少ない程いい」「新世界にあなたの居場所は無い」と切って捨てている。彼女の望む「理想郷」には自身とエデンだけがいればいいと思っているが、エデンに対しても「お前の気持ち等どうにでもなる」と語っており、彼の気持ちを思い遣る気はないようである。
最期
歪んだものであっても実子のエデンにだけは最後まで愛情があったようで、彼がアプスに殺されそうになった際には自分の手元にワープさせたが、なおもエデンの心は動かず一端は彼を拘束したものの、反撃され止めを刺されそうになるがアリアの杖に助けられる。アリアを彼に近づけた事が自身の計画の失敗に繋がった事を悟り、アリアの杖を持ち去りアプスと対峙したエデンを庇い、エデンに「強く生きなさい」と言い残して消滅した。
結局のところラスボス自体はアプスであったものの、彼女が13年前にアプスの力を利用した事で一連の事件が発生していたものであるため、全ての元凶ではある。49話で「全てを焼き尽くす光から守ってくれるのは闇だけ」と主張しており、アモールの「自分達姉弟は闇の小宇宙を持って産まれたために迫害されていた」という「作り話」に幾分の真実があるのではと見る視聴者も多いが、結局その素性は不明であった。
余談
ドラゴン龍峰の中の人の柿原徹也さんが聖闘士星矢Ωで好な女性キャラでもある(Webラジオ第十三回より)。
「あれすごくないっすか?」「聖闘士星矢Ωの妖しい色気」「一回お付き合いしたい」とラジオ内で絶賛。
関連タグ
キャスター(Fate/staynight):元ネタが同じキャラクター。ただしこちらは悪人になりきりない善人。