「私はね蜜蟻愛愉。」
「蜂になれなかった蟻」
概要
『心理掌握』と同様に脳内の水分を顕微鏡レベルで制御して精神制御できる『心理穿孔(メンタルスティンガー)』を操るレベル3の能力者。
食蜂を精神的に追い詰めて行き、最終的には自分から全てを奪い尽くした食蜂から何もかもを奪い取り、自身が食蜂に成り変わって最強の一級フラグ建築士にして正義のヒーローである某少年の元へ返り咲く為に暴走する。
容姿
綿菓子を思わせるような長いフワッとしたチョコレート色の髪の毛に、食蜂よりはやや小さめのバストの持ち主。また、(人にもよるが) 食蜂よりも美脚の持ち主だったりする。
心理穿孔
食蜂操祈の持つ『心理掌握』の下位互換に位置する能力で、能力的にはレベル3に相当する。『心理掌握』と同じく、脳内の水分を顕微鏡レベルで制御することにより精神制御を行えるが、こちらはカメラやスマートフォンのレンズなどを通して標的を設定するという違いがある。
また、能力者が極度の激昂状態に陥るなどして感情が高ぶると、能力の暴走によって空気中の水分の圧搾と対象となった存在の内部の水分からの水分子の抜出が起こり、周囲をフリーズドライに似た崩壊現象を引き起こして肉眼でも認識できる現象を引き起こすことが確認されている。
なお、上記の通り『心理掌握』の下位互換に位置する能力である為、仮にマスターである『心理掌握』の使い手が死亡した場合、同じ機材や資金を投入すれば、もう一人レベル5を生み出すことが可能であるとされており、そのことから食蜂操祈の保険要員としての役割りをもたされていた。
略歴
上記にもある通り本来は現在の精神系統の能力者の頂点に君臨する素質が有ったが学園都市の暗部の1つである『素養格付』に基づいて、食蜂の『フレーズ』としての役割を与えられた結果、時間割から切り捨てられてしまう。その事に悩んで本編開始の1年前の8月に入水自殺を図るが、死にきれず一命を取り留めていた。
なお、食蜂はその事が原因で自身の強く憎むようになったのかと思っていたのだが、上記にもある通り、事件の裏側にはより複雑な事情が隠されていた。
真実
実はインデックスと出会う前の上条当麻と面識があり、彼とは大親友とはいかないものの、自身の悩みを打ち明けて相談できる程には親密な関係だった間柄の親友であった人物。
上記の理由により切り捨てられた時もその悩みを当麻に相談していたが、彼が偶然食蜂と出会った際に連絡に用いていた携帯電話を落としてしまった結果、それが遠因となり、彼女に彼の助けが間にあわずに自殺を思い立つところまで追い詰められてしまったという経緯をたどっている。
結果的には自殺は失敗するが、その後、自身が今の状況に陥った発端を作ってしまった食蜂が上条と親密になっていることを知り、どうしてもその事が許せずに学園都市の暗部組織へとその身を落とし、彼女へ復讐(報復)を成そうと行動していた。
最終的に嘗て自分自身が待ちに待ち焦がれた存在である上条自身の介入により敗北(新約12巻によると憎しみのはけ口として一方的に上条が殴られたらしい)。
1年以上の歳月を経てやっと彼女は救われたのだった…
なお、事件の収束後は、暗部組織の思惑を無視して個人で暴れ回り、数々の暗部から戦力を蓄えていたという理由から報復行動が起こる可能性を考慮して経過観察を行う必要から表向きは少年院へと送られたという事になっており、(おそらく)どこかの施設へと隔離されていると推測される。
ちなみに過去の経緯から、もしかするとインデックス、御坂美琴、五和、食蜂操祈、オティヌスに続く第6のヒロインとしての資質が有ったかもしれない人物な為、もし再登場することがあれば、何だかの期待を抱かされる人物………なのかもしれない。
こうして上条を巡るヒロインとヒロインになれたかもしれない少女たちの壮絶なバトルは収束したのだが…学園都市の暗部はさらに深く、この戦いの裏にはさらに邪悪な意思が働いていた…。
余談
名前の由来は、同じ社会性昆虫である蜂(食蜂操祈)に対するアンチテーゼということから蟻という字が宛がわれている(苗字がミツアリというのもそこから来ている)。
また、キャラクターデザインに関しては、ボツとされた食蜂操祈のデザインが元となっている。
上記の「時間割」に切り捨てられ食蜂操祈(レベル5)になり切れなかった来歴、そして食蜂操祈に上条(寄り所)を奪われた設定などを踏まえると中々パンチの聞いたデザイン流用と言えるだろう。
関連イラスト
関連項目
とある魔術の禁書目録 食蜂操祈 心理掌握 上条当麻 哀しき悪役
以下、事件の真相に係るネタバレに付き閲覧注意‼
実は彼女が暗部組織へと落ちる羽目になったのも、復讐の為に行動を起こした行為についても全ては仕組まれた事であり、学園都市の上層部から食蜂操祈を殺害してでも『心理掌握』を奪い取る事を企む蠢動俊三が裏で糸を引いていたことが物語の終盤にて判明した(元論本人にはその自覚は全くない)。
なお、名言はないが彼女が一命を取り留めた背景にも彼が係っていたものと推測され、恐らくある手駒が失敗した時の保険として生かされた駒であったものと思われる。
ちなみに俊三本人は事件の解決後、今までの行いから因果応報の報いを受ける羽目となった。