プロフィール
名前 | 中川夏紀 |
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誕生日 | 6月23日 |
身長 | 156cm |
星座 | 蟹座 |
血液型 | A型 |
担当楽器 | ユーフォニアム |
好きな色 | 紫、黒 |
趣味 | ギター、カラオケ |
特技 | 計算がめちゃくちゃ早い、ただし数学は苦手 |
好きなもの | クマ、辛い食べ物 |
嫌いなもの | 抹茶、あんこ |
CV | 藤村鼓乃美 |
概要
北宇治高校の2年生で、吹奏楽部に所属。低音パートでユーフォニアムを担当している。
同じ低音パートの同級生である長瀬梨子が温厚であるのとは対照的に、鋭くて攻撃的な印象を受ける。しかし、実際は不器用で素直になれないだけのいい娘である。
トランペット担当の吉川優子やフルート担当の傘木希美たちと同じく、市立南中学校の出身。中学時代は部活動には入っておらず、吹奏楽部は高校生になってから始めている。入部したての頃はサックスパートを希望していたものの、人数の問題から低音パートに回され、ユーフォニアムを担当することになる。
人物
容姿
ツンと吊り上がった両目とまばらに散らばる前髪、かき集めるようにして束ねられた茶髪のポニーテールが特徴的な、どことなくアンニュイな雰囲気を漂わせる女子生徒(第二楽章前編、173ページ、短編集2巻、13ページ)。その容貌から、TVアニメ版の一部の視聴者たちからは「ポニテ先輩」の通称で呼ばれている。
第一印象はあまり良いものではなく、同じパートの同級生である梨子も、夏紀と初めて出会った際に「この子、不良だ」という感想を抱いている。(短編集1巻、129ページ)
原作小説では目つきの悪いショートヘアという記述があり、コミカライズ版でもその描写を踏襲したショートヘアの姿で描かれている(なお、原作小説の久美子2年生編「波乱の第二楽章」以降は、髪を伸ばしたという設定により後述のTVアニメ版の容姿に寄せた記述がなされている)。一方、TVアニメ版では当初はデザイン案のひとつとして原作に準拠したショートヘアのものもあったが、その後茶髪のロングヘアーにポニーテールというデザインに変更され、ショートヘア版の構想はホルンパートの沢田樹里に転用される形となっている。
性格
”楽にテキトーに”を生きるうえでのコンセプトに挙げ、表面上は不真面目に振る舞っている彼女であるが(第二楽章後編、262ページ)、その裏には他者を思いやる優しさや物事を俯瞰して見つめる聡明さを隠している。とりわけ、義理人情に篤(あつ)い彼女は、時として自分の心ごと他者に捧げることも厭わないような、不器用さゆえの優しさと脆さを併せ持ってもいる。(TVアニメ『響け!ユーフォニアム2』コンプリートブック、16ページ)
他者に対して素直になれないがゆえに、語られる台詞の端々に毒が混じることもしばしばあるが、それも元来の不器用さからくる彼女なりの照れ隠しによるものである。(原作3巻、148ページ)
また、口は悪いが基本的には他者に対して寛容であり、誰かに対して本気で腹を立てている姿はほとんど見せることはない。(第二楽章前編、363ページ)
演奏技術
高校に進学してから楽器を始めたため、担当楽器のユーフォニアムの経験年数は1年程度と、先輩の田中あすかや後輩の黄前久美子と比べるとかなりの隔たりがある。
「みんなで楽しく吹ければそれでいい」という入部当時の吹奏楽部の方針や、それに反発して退部した希美たち同級生の大量退部、そして直属の先輩であるあすかの放任主義等が重なり、入部して2年生に進級するまでは練習に対して真面目に打ち込むことはなく、楽器の実力も横ばい同然の状態であった。
しかし、2年生への進級と時を同じくして就任した新任顧問、滝昇の示した新たな指導方針により一変した部内の空気や、新しく入部した後輩である久美子の演奏技術に刺激を受けて、これまでとは一転して熱心に楽器と向き合うようになる。吹奏楽コンクール(A編成)のメンバーには実力差の関係から選ばれなかったものの、その後も地道に努力を続けて着実に演奏技術を向上させている。(原作3巻、176ページ)
彼女の担当するユーフォニアムのモデルは、YAMAHA YEP-321(クリアラッカー仕上げ)。
一般に「細管」(※)と呼ばれるモデルで、4本あるピストンすべてを右手の指で操作する。
(※管の円周部分の直径のことを言い、久美子やあすかの使用モデルは「太管」に分類されている。「太管」は音量・音色ともに豊かで華やかであり、「細管」は明るく軽い吹奏感が特徴とされている)
その他
- 高校の勉強にも真面目に取り組んでおり、原作小説では勉強を軽視しがちな低音パートの1年生トリオの成績を気にかけている記述も登場している。(原作3巻、106ページ)
- 好きな音楽はジャズ(原作公式ガイドブック、31ページ、50ページ)。また、洋楽も好んでよく聴いており、その影響によって流暢な発音で英語の歌詞を口ずさめるまでになっている。なお、この才能はあくまで歌のみであり、英語の授業のリスニング等ではほとんど応用できていない。(第二楽章前編、159ページ)
- 洋楽のほかに国内のバンドも幾つか聴いているが、彼女の好きなバンドの歌詞はたいてい、希美をして「刺激が強すぎる」と答えるようなものである。(短編集2巻、144ページ)
部内における活躍
1年生時
中学時代は面倒臭いことが嫌いという理由で部活動には参加していなかったが、当時吹奏楽部の部長を務めていた傘木希美の影響を受け、高校に進学すると同時に吹奏楽部に入部した(原作2巻、230ページ)。もっとも、入部前から北宇治高校の吹奏楽部を「人数が多い割には練習が少なくて楽」と聞いていた夏紀は、入部当初の雰囲気についても元々の自身の嗜好に適っていたため、まあまあ居心地よかったと答えている(原作2巻、228ページ、231ページ)。久美子をはじめとする低音パートの1年生3人に対して1年前の部内の状況を語った際にも、同じパートの梨子とともに当時の3年生(現在の卒業生)と一緒になって練習をサボってお菓子を食べているシーンが登場している。(TVアニメ版1期7話)
(もっとも、梨子に関しては先輩達に逆らって練習するのが怖いからという理由で一緒にいた可能性も否定できないわけであり、なおかつ夏紀は……)
大量退部事件
夏紀が1年生部員だった頃、希美をはじめとする「やる気のある1年生グループ」が当時の3年生部員たちと衝突し、一斉に次々と退部する事件が起こった。
どちらかと言えば当時の3年生部員のスタンスに近かった夏紀は、馬鹿正直に3年生にぶつかっていく1年生たちに対して「聞く耳持ってへん相手に労力割くとかめっちゃ時間の無駄やん?」と、波風立てずに3年生になるまで待てばいいのにという思いを抱いていた。したがって、衝突の結果1年生の部員が次々と辞めていったことについても、先輩たちの露骨な仕打ちを例に出しながら「そりゃあこんな部活いたないよなあって、普通に思った。あの子らが辞めても、べつになんとも思わなかった」と、仕方なく感じていたことを久美子に明かしている。(原作2巻、231ページ)
しかしながら、夏紀が吹奏楽部に入部するきっかけとなった希美が3年生部員との衝突に苦しんでいる姿を見ることについては耐えられなかったため、いら立った夏紀は希美と対立している3年生部員に対して「言っても無駄だよ、そいつら性格ブスだから!」と言い放ってしまう(原作2巻、232ページ、TVアニメ版2期2話)。夏紀の放ったこの一言が「やる気のある1年生グループ」と3年生部員の衝突の余波を低音パートに招く事態となってしまい、先輩から傷つけられた梨子や彼女をかばって先輩たちに怒りの声を上げた後藤卓也に対して「迷惑をかけた」と負い目を抱え込むことになる。(※その後、田中あすかの介入により低音パートの問題は最終的に丸く収まることとなる)
2年生進級~吹奏楽コンクール京都大会
2年生になった当初も、かつての雰囲気に呑まれているためか練習にはあまり熱心ではなく、個人練習の時間に机に突っ伏して居眠りする、窓からぼんやり外を眺める、イヤホンで音楽を聴くなど平然と練習をサボっており、しまいには「5時を過ぎたから」という理由で部活を早退したりもしている。結果として楽器の腕前はあまり伸びているとは言えず、同じパートの同級生である卓也からは「(基礎的能力である)バズィングが全然出来ていない」とも評されている。(原作1巻、111ページ)
その後、後輩の久美子から「一緒に練習しませんか?」と聞かれたことや、顧問の滝昇の指導により上達が実感できたことなどから、徐々にやる気を身につけていく(TVアニメ版1期4話)。普段の練習以外にも、ソフトケースに楽器をしまって自宅に持ち帰るなど、まさしくいままで「ドブに捨てていた」時間を有効に活用しようとする姿勢がうかがえるようになる。
その後の成長には目覚ましいものがあり、吹奏楽コンクール京都大会に向けて行われたオーディションでは努力相応の実力を見せた。しかし、より高い実力を持つあすかの久美子のふたりには及ばず、オーディションには不合格となってしまった。(TVアニメ版1期9話)
吹奏楽コンクール関西大会以降
オーディションの落選組で構成されたサポートチーム「チームもなか」のメンバーとして、コンクールに出場するメンバーたちのサポートに励む一方で、吹奏楽コンクール京都大会(府大会)の直後に傘木希美が田中あすかに対して部活への復帰を働きかけるようになると、彼女の復帰の実現に向けてあれこれと奔走している。
また、吹奏楽コンクール全国大会に向けた練習期間中にあすかが退部の危機に直面すると、彼女からの依頼と顧問の滝の公認のもと、あすかの代役としてコンクール曲の練習に励むこととなる。また、それと並行する形で中世古香織らとともにあすかの部活復帰のための「あすか先輩を取り戻すぞ大作戦」に関与している。
あすかが吹奏楽部に復帰すると、夏紀はその復帰を歓迎しており、また、夏紀に心を開くようになったあすかは部活から遠のいていたために技量が落ちてしまったユーフォニアムの腕前を、惜しげもなく夏紀に見せるようになっている(※同時に、あすかは一日で立て直すことも宣言している)。(TVアニメ版2期10話~2期11話)
そして、全国大会の終了後にはあすかから引退後の部活の行く末を託されており、夏紀も真剣な表情で「はい!」と答えている。(TVアニメ版2期12話)
副部長としての夏紀
コンクールシーズンの終了に合わせ、晴香やあすかたちの代の部員(3年生)が引退すると、夏紀や優子たちの代(2年生)は新体制を決めるための役職会議を開くこととなる(短編集1巻「新三年生会議」、TVアニメ版2期13話)。この際、夏紀は部長に就任した優子に続く形で副部長に選出されている。
夏紀の副部長への選出は、前任の副部長であるあすかの指名によるものであり、低音パートの同級生である梨子の口から、あすかのたっての要望であることが明らかにされている(なお、原作小説ではあすかが「面白そうだから」という理由で彼女を指名したと明らかにしている。※短編集1巻、222ページ)。
夏紀の副部長選出に対して、優子は当初いつものように彼女に反発を示していたものの、結局新体制は優子・夏紀を要として発足することになった。
新体制以降のエピソードを描いている原作公式ガイドブック所収の短編(「冬空ラプソディー」「星彩セレナーデ」)では、部長の優子ほど目立ってはいないものの、夏紀なりに新体制を支えている様子をうかがうことができる。
また、新1年生を迎えた4月以降は、プリントや楽譜といった資料を配布したり、他の役職持ちの3年生や各パートのリーダーたちとともにミーティングに参加するなどして、部の運営の一助を担っている(第二楽章前編、158ページ、268ページ、第二楽章後編、269ページ)。そんな副部長としての頑張りを見せる彼女の姿に、信頼を寄せる後輩たちも少なくない。(第二楽章前編、300ページ、349ページ)
吉川優子との関係
トランペットパートに所属している同級生。2年生。
部内の誰しもが認める”犬猿の仲”の間柄であり(第二楽章前編、27ページ)、元々は高校1年生当時の春、購買のコロッケパンを取り合ったことから仲違いを始めている(短編集1巻、132ページ)。その後も「やる気のあるグループ」と「現体制派のグループ」に別れるなど、事あるごとにいがみ合いを見せている。
優子は夏紀の存在を煙たがっているものの、一方の夏紀は優子の反応を楽しんでいる節があり、原作小説ではもっぱら夏紀の方からちょっかいをかけている。(※TVアニメ版でも、1期7話を除けば夏紀の方からちょっかいをかけている)
しかし、あがた祭りやお盆休みのプールでは一緒に遊びに出かけるなど、互いにいがみ合いつつも親交はある様子(TVアニメ版1期8話、2期2話)。また、吹奏楽コンクール京都大会に先立って行われた再オーディションの際、優子が敬愛して止まない香織の敗北を予感したシーンでは、優子は夏紀の背中に声も上げずにすがりつき、夏紀もまた優子のされるがままになっている。(TVアニメ版1期11話)
「好き」の反対は、決して「嫌い」という訳ではないらしく……というよりも、彼女たちの場合は”喧嘩するほど仲が良い”のだろう。
また、ふたりの共通の友人である長瀬梨子は、「熱い」優子に対して夏紀を「冷めている」と評しており、のちに部長に指名された優子に続いて夏紀が副部長に指名されたことをいぶかしく思っていた卓也に対し、「時には暴走することがある優子を止めることが出来る人物は夏紀だけ」であると述べている。(短編集1巻、225~226ページ)
吉川・中川体制による新年度を迎えて以降は、「全国大会金賞」を目標に掲げ、部長としてあらゆる仕事を抱え込んでいる優子のことを本気で心配しており、サンライズフェズティバルに際してドラムメジャーを務めることになった優子が休憩時間を惜しんで練習している様子を見た際に、「無理すんなって言ってんねんけどな。本人が譲らんくて」と愚痴をこぼしながら「限界来そうになったらぶん殴ってでも無理に休ませるわ」と、冗談とも本気とも取れる言葉を口にしている(第二楽章前編、172~173ページ)。また、夏合宿のプランを優子がひとりで取りまとめようとした際には、彼女の組み上げたあからさまに過密なスケジュールを指摘しながら「頭のねじ、どっかに落っことしてきたんとちゃう?」と述べつつ、夏合宿関連の担当には別の役職を置くとして、彼女の組み立てたプランを変更させたりしている。(第二楽章前編、282ページ)
そして、夏合宿時の夜、体調を崩した優子がなおも部長として無理をしようとした際、「アンタの言う部長って、何? しんどい身体引きずり回して無茶することを部長って呼ぶなら、そんな役職、今日で廃止にすれば」と言い張り、言葉や手を尽くして優子を休ませている。(第二楽章後編、208~216ページ)
その他の主要キャラクターとの関係
黄前久美子
低音パートでユーフォニアムを担当しているひとつ下の後輩。1年生。
久美子が入部した当初、先輩である夏紀は無関心を装っていたが、顧問の滝の酷評を見返してやろうと練習に奮起する中で久美子から声をかけられたことを契機として、次第に交流を深めることとなる。(TVアニメ版1期4話)
久美子と親しくなって以降は、先輩の田中あすかが部長就任を断った話や1年前に起こった当時の1年生(現2年生)の大量退部とその概要、同じパートの同級生である後藤卓也と長瀬梨子が付き合っていることなど、数々の部内の逸話を明かしている。また、夏紀を差し置く形で吹奏楽コンクールのメンバーに選ばれた久美子が抱いていた「中学時代と同じように先輩に虐められるのではないか」というトラウマを癒して彼女を励ましたほか(原作1巻、240~242ページ、TVアニメ版1期10話)、吹奏楽コンクール京都大会当日の準備時間では久美子とグータッチを交わしている。(TVアニメ版1期13話)
そのような夏紀に対する久美子の評価は「不器用だけどいい人」「割り切った性格の持ち主」等といったものであり、久美子は彼女に好意と信頼を寄せている。しかしながら、時折夏紀と優子のぶつかり合いに巻き込まれて被害を受けることもあり、夏紀と優子のふたりがもう少し仲良くなってほしいとも願っている。(短編集1巻、187ページ)
また、新体制のもと初となる定期演奏会の開催に際して、夏紀は新部長の優子と謀って久美子を定期演奏会係の鎧塚みぞれの補佐に当てている。そのほか、立華高校との合同演奏会に際しては、ユーフォニアムの演奏技術向上に悩む久美子の様子を見て、すでに卒業生となったあすかからマンツーマンで指導を受けられるように手配している。
田中あすか
低音パートでユーフォニアムを担当しているひとつ上の先輩。3年生。
両者の関係性については先輩後輩の関係という要素以外は、ふたりの性格も影響しているため若干分かりづらいところもあるが、少なくとも夏紀はあすかを「特別」な存在として認めている。
のちに様々な紆余曲折の末、夏紀は彼女から自身の引退後の吹奏楽部を託され、さらに後任の副部長に指名されている。
また、立華高校との合同演奏会に際しては、すでに北宇治高校を卒業している彼女からユーフォニアムの指導をマンツーマンで受けている。
長瀬梨子
低音パートでチューバを担当している同級生。2年生。夏紀と優子の共通の友人でもある。
夏紀に対する初対面時の印象は「不良」であったが、その初対面の日に夏紀と優子のコロッケパンの取り合いを仲裁したことで、梨子自身が周りからしばらくのあいだ「お母さん」というあだ名で呼ばれることとなった。(短編集1巻、134ページ)
優子と夏紀の関係を羨ましく思っており、また、夏紀の副部長への就任を肯定的に捉えている。
後藤卓也
低音パートでチューバを担当している同級生。2年生。同パートの副パートリーダーも兼ねている。
当初、卓也と夏紀のあいだには微妙な空気が漂っており、また、練習をさぼりがちな夏紀のことを苦々しく思っていた。そのような空気が漂っていた理由についてTVアニメ版では触れられなかったが、原作2巻において、物語の1年前、傘木希美らと衝突していた当時の3年生部員たちに対して「性格ブス」という一言を放ったことに端を発して低音パートが当時の3年生に目をつけられた挙句、卓也の彼女である梨子が彼らの虐めの対象にされてしまい、そのために卓也が切れてしまったことが原因であると明らかにされている。(原作2巻、232ページ)
その後、夏紀が練習に真面目に取り組むようになったために両者の微妙な空気は改善されたが、夏紀の副部長指名については卓也にとってまったくのサプライズであり、「お前が副部長かよ」という思いを抱いていた。また、TVアニメ版2期13話では「あの人、完全に面白がっているな……」と愚痴りながら頭を抱えている。
(原作小説によれば、卓也は優子の新部長就任に関してはむしろ当然と受け止めており、その上で指導力に疑問は残るものの、優子を支えることができる適切な副部長候補としては鎧塚みぞれを予想していた。その後、梨子に夏紀の副部長就任についての自身の疑問を打ち明けたが、上述の梨子の説明を受けてようやく納得している。※短編集1巻「新三年生会議」)
加藤葉月
低音パートでチューバを担当しているひとつ下の後輩。1年生。
吹奏楽コンクール(A編成)に出場するメンバーを決めるためのオーディションに落選し、夏紀とともにサポートメンバー「チームもなか」の一員として活動することになる。
また、「チームもなか」での活動の最中、葉月の失恋の真相を察した夏紀は、下校途中の宇治橋の上で彼女を抱き締めながら励ましている。(TVアニメ版1期番外編)
傘木希美
フルートパートに所属している同級生。2年生。
同じ中学校の出身だが、互いに知り合ったのは北宇治高校への進学後になる。
中学時代に帰宅部であった夏紀にとって、中学当時から多くの仲間とともに大きな目標を目指して進んでいた希美は「憧れ」の存在であり、夏紀は彼女のことを「馬鹿正直」かつ「うちとは対極にいる熱血ちゃん」と評価している。(原作2巻、230~231ページ)
1年生のときに吹奏楽部を退部しており、彼女が吹奏楽コンクール京都大会後に部活への復帰の許可を得ようとした際には一緒になってあすかに頭を下げたほか、連絡を取り合って部内の近況を伝えるなど、彼女のサポートに回っている。(TVアニメ版2期2話)
夏紀が希美の復帰に向けてサポートをしていたわけは、彼女が久美子に語ったところによれば、「憧れ」の存在であった希美が1年生のとき、怠惰な当時の3年生部員たちと衝突して苦しんでいたときに手助けをすることができず、そのうえ希美の願いにまったく聞く耳を持たない3年生部員に対していら立った夏紀が「そいつら性格ブスだから!」という一言を放ち、事態を余計に悪化させてしまったことなどに対する「罪滅ぼし」というものであった。(原作2巻、232ページ、TVアニメ版2期2話)
そのほか、部長としてあらゆる仕事を抱え込む優子のことを心配をする夏紀を、希美は「過保護」と評している。(第二楽章前編、283ページ)
加部友恵
トランペットパートに所属している同級生。2年生。夏紀と同様、高校生から吹奏楽部を始めた初心者でもある。
「チームもなか」(原作小説ではB編成出場メンバー)の仲間でもあり、ともに次年度におけるコンクールメンバー選出を目指している。
吉川・中川体制の新年度では、新入生部員の指導係を担当するとともに、同じく友人であり部長でもある優子と同様に、夏紀のことも支えようと考えている。
小笠原晴香
サックスパートに所属しているひとつ上の先輩。3年生。
学年もパートも異なるため直接の絡みは見られないが、晴香は「夏紀ちゃん」と呼んでおり、夏紀は「晴香先輩」と呼んでいる。
夏紀は晴香のことを「メンタルが弱い」と評しているほか、晴香の部長就任がもともと部員に望まれたものではなかったことを明かしている(原作1巻、121ページ、TVアニメ版1期5話)。一方で、物語の1年前において当時の1年生(現2年生)の大量退部を止められずにいたことを悔やんでいる先輩のひとりとして名前を挙げている。(TVアニメ版1期7話)
中世古香織
トランペットパートに所属しているひとつ上の先輩。3年生。
学年もパートも異なるため、原作小説では直接の絡みの描写はないものの、夏紀は「香織先輩」と呼んでいる。
久美子たちに1年前の回想を説明する際に、当時の1年生(現2年生)と3年生(卒業生)の対立に際して、斎藤葵とともに部内の調整に奔走していたことを明かしている。(TVアニメ版1期7話)
また、あすかの退部騒動の際に夏紀は香織らとともに「あすか先輩を取り戻すぞ大作戦」に関わっており、香織はあすかの母の好物である幸富堂の栗饅頭を手土産にするように、夏紀を通じて久美子にアドバイスをしている。
高坂麗奈
トランペットを担当しているひとつ下の後輩。1年生。
パートも学年も異なるために、両者にあまり直接的な絡みはない。
TVアニメ版1期13話のコンクール本番前に交わした久美子と夏紀のグータッチを見た麗奈は、「いいね、中川先輩」と感想を漏らしている。
その一方で、夏紀と優子のぶつかり合いに巻き込まれて被害を受けることもある。
関連イラスト
冬制服
夏制服
パレード衣装(サンライズフェスティバル)
私服(あがた祭り)
メイド服(北宇治高校文化祭)
関連タグ
黄前久美子 - 新しく低音パートに入ってきたユーフォニアムの後輩。1年生。
加藤葉月 川島緑輝 - 新しく低音パートに入ってきた後輩。1年生。
後藤卓也 長瀬梨子 - チューバを担当する低音パートの同級生。2年生。
田中あすか - 低音パートのリーダーで、ユーフォニアムの先輩。3年生。
吉川優子 - トランペットパートに所属する、犬猿の仲の2年生。
なかよし川 - 吉川優子とのコンビ(カップリング)タグ。