プロフィール
名前 | 斎藤葵 |
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誕生日 | 1月15日 |
身長 | 155cm |
星座 | 山羊座 |
血液型 | A型 |
担当楽器 | テナーサックス |
好きな色 | 水色 |
趣味 | お絵かき |
特技 | 上手くも下手でもない似顔絵を描くこと |
好きなもの | ライチ、グレープフルーツ |
嫌いなもの | 食パン、ピーナッツバター、勉強 |
CV | 日笠陽子 |
概要
北宇治高校の3年生で、吹奏楽部に所属。サックスパートでテナーサックスを担当している。
1年生の後輩として吹奏楽部に入ってきた黄前久美子と塚本秀一とは昔からの知り合いの関係であり、小学生のころは近所のよしみで親しく遊んでいた。
高校3年生という立場から大学受験を強く意識しており、部活のほかに予備校にも通うなど両立に努める日々を送っている。吹奏楽部とその部員たちが激変を経て成長していく過程において、葵はかつての部に巻き起こった苦い経験と受験生としての自らの立場から、ある大きな決断を下すことになる。
人物
容姿
肩にかかる長い黒髪を三つ編みのおさげに仕立て上げた、大人びた品のよさを漂わせる細身の女子生徒(原作1巻、58~59ページ、156ページ、TVアニメ版1期オフィシャルファンブック、26ページ)。その美しい黒髪を幼いころから自慢にしていたほか(原作1巻、59ページ)、艶のある頬や血色のいい太ももなど、彼女を構成するそのほかのパーツもまた健康的な美をまとっている。(原作1巻、154ページ、156ページ)
なお、小学生だった当時は久美子よりも高身長であったものの、高校生となった現在では逆に久美子のほうが葵を自然と見下ろす形になっている。(原作1巻、59ページ、原作3巻、151ページ)
性格
コツコツと努力を積み重ねることをよしとする正直で真面目な性格をしており、サックスパート内における人望も厚い。(原作1巻、150~151ページ、短編集1巻、51ページ)
その実直な性分によって優れた勉学の才も発揮しており、小学校時代からつねに優秀な成績を取り続けていた彼女は、ときに自身を「天才」と思うこともあった(原作1巻、59ページ、短編集1巻、49ページ)。その一方で、優等生として追われる立場にあることを自覚しているがゆえに、自尊心をはじめとする自らの弱さを守るための手段として、何気ない態度や平常を装った仕草等によって本音を何重にも包み隠すことも少なくない。(原作1巻、61ページ、156ページ、225ページ)
その他
- 高校受験当時の第一志望は京都府内でも一二を争うほどの超進学校である堀山高校であったが、受験に失敗してしまったがために滑り止めであった北宇治高校に進学した(原作1巻、59ページ、短編集1巻、49ページ)。平均的な学力の高校と評されている同校において、学年トップの座は田中あすかに譲ることとなるが、模試で十位以内に入るなど優秀な成績を収めている。(短編集1巻、56~57ページ)
- 好きな文豪を語った際には夏目漱石と森鴎外のふたりの名前を挙げているほか、過去には太宰治の『人間失格』や坂口安吾の『堕落論』に心惹かれたこともあった。(短編集2巻、57ページ)
- 彼女の演奏するテナーサックスのモデル(型番)は、YAMAHA YTS-82Z。様々なジャンルの音楽表現に対応する、ゴールドラッカー仕上げのカスタムモデルである。(『「響け!ユーフォニアム」北宇治高校吹奏楽部 体験ブック』、10ページ)
- テナーサックスを担当する彼女は、自身の首元にサックスを吊るすためのストラップをぶら下げており、たまに「外し忘れた」と言って駅前で赤面する様子を久美子に見せることもあった。(原作3巻、150ページ)
吹奏楽部からの退部
概要
受験勉強のために予備校に通っており、日頃から勉強と部活の両立に努める彼女であったが、そのためにやむなく練習を早退することなども少なくなかった(TVアニメ版1期7話)。また、北宇治高校の吹奏楽部が新任顧問の滝昇の指導のもと成長していくなかで、葵を含めた部員たちがこなす日々の練習内容も次第により厳しいものへと変わっていった。
これまで続けていた勉強と部活の両立に限界を感じるようになった葵は、吹奏楽コンクールに先立って行われるメンバー選抜のためのオーディションの実施と、そこに向けてさらなる練習強度の向上が図られることを鑑みて、顧問の滝と全部員が注視するなかで吹奏楽部からの退部を宣言した。(原作1巻、150~151ページ、TVアニメ版1期7話)
(なお、TVアニメ版では事前にパートのメンバーである小笠原晴香に退部したい旨を相談していたが、晴香から「コンクールまで頑張らない?」といったん保留にされていた)
退部の理由
葵が退部を決めた表向きの理由は「受験勉強に専念したい」であったものの(原作1巻、150~151ページ、第二楽章後編、46ページ)、彼女を追って引き留めようとした晴香や久美子たちに対しては、退部を決意するに至った本当の理由を打ち明けている。
物語の1年前、まだ葵が2年生だったころ、当時の吹奏楽部はやる気のない「とがった無能」な3年生たちが実力者の1年生たちを虐げているような状況にあった。当時の顧問が掲げていた「みんなで楽しく吹ければそれでいい」という方針をいいように解釈して好き放題にやっていた3年生たちは、吹奏楽コンクールへの挑戦においても、年功序列順という部内制度によって晴香やトランペットパートの中世古香織といった練習熱心な2年生部員さえもメンバーから除外する有様であった。
この事実を前にした実力者の1年生の一派はやる気のない3年生たちに反発するが、逆に3年生部員から「うちの部活はもともと上を目指してへんねん。やのに練習しろとかどうとか毎度毎度うるさく言って、うちらじゃなくてアンタらが部内の秩序を乱してんのがなんでわからへんの? 空気読んでよ。みんな迷惑に思ってるで」と言い返される。さらに部内の大多数の部員がその意見に賛同し、1年生たちを擁護する上級生が現れなかったために、ついに実力者の1年生の一派は吹奏楽部に見限りをつけて集団退部を決行する運びとなった。(原作2巻、148~150ページ)
当時2年生だった葵は、部内の大多数を占めていたやる気のない3年生たちに賛同することしかできず、真面目に練習することを望んでいた1年生たちをかばうことができなかったことをずっと引きずっていた(原作1巻、245ページ)。かつてやる気のある後輩たちを見て見ぬふりをしたにもかかわらず、今年になって自分たちだけ「のうのうと全国大会を目指す」ことに耐えることができなくなったという自責の念こそが、葵が退部を決めるに至った本心であるといえる。(原作1巻、154ページ)
主要キャラクターとの関係
田中あすか
吹奏楽部の副部長と低音パートのリーダーを兼務している同級生。3年生。
進学クラスのクラスメイト同士であり、互いに「あすか」「葵」と呼び合う気心の知れた間柄でもある。(短編集1巻、51ページ)
かつて自身のことを”天才”だと思っていた葵が北宇治高校に進学して初めて目の当たりにした”本物の天才”であり、葵はあすかの持つ類稀なる美貌や並外れた才能、抜群のリーダーシップ等を前にして、彼女を”特別”な存在として見るようになる。(短編集1巻、49ページ、52ページ)
馬鹿正直にコツコツと努力することしかできない葵は、合理的でシンプルな考え方を主とするあすかに対して、たびたび劣等感を抱くことがある。(短編集1巻、56ページ)
受験を控えた3年生でありながら部活を続けることに対して、不安や焦りを抱いているのかどうかを彼女に聞いた際には、「その程度の時間の差で、自分がほかのやつらに負けるとは思わんから」と即答されており、そのはっきりとした自信とそれを後押しする天賦の才を前にして葵は息を呑んでいる(短編集1巻、57~58ページ)。また、葵がそんなあすかの才能を指して「ずるいよね」とこぼした際にも、あすかは大して気にする様子もなく「ないものはいっぱいある。けど、隠すのが得意」と愉快そうに笑いながら答えている。(短編集1巻、58ページ)
しかし、そのあすかが受験を理由に退部を迫られ、部活に顔を出せなくなったことを知った葵は、これまであすかに対して抱いていた思いを入れ替えることになる。吹奏楽コンクール全国大会へ向けた練習中、風邪をこじらせて早退した久美子からあすかの現在の身の上を聞かされた葵は、当初は”才色兼備の完璧超人”であるあすかが苦境に立たされていることを意外に思い、「そういうのとは無縁な人だと思ってたよ。揉めごと抱えてるのは愚かな人、ぐらいに思ってるのかなって」と感想をこぼした(原作3巻、151ページ、TVアニメ版2期8話)。その思いを「そんなことないよ」ととっさに否定した久美子の声音から彼女の本意を察した葵は、あすかも自分と同じような”普通の人間”であるということを感じ取り、「……なんか、ほっとした」とその胸中を明かしている。(原作3巻、152ページ)
そして、それ以降は互いに「大学受験を控えた進学クラスのクラスメイト同士」として、ふたりきりで下校する様子を見せるようになっている。(TVアニメ版2期13話)
黄前久美子と塚本秀一
低音パートとトロンボーンパートにそれぞれ所属しているふたつ下の後輩。1年生。
葵の家の近所に住んでおり、小学生のころは近所のよしみでよく一緒に遊んでいた。葵が中学校に進学してからは一時疎遠になるものの、久美子と秀一が北宇治高校に進学したことにより偶然の再会を果たすことになった。(原作1巻、58~59ページ)
昔からの知り合いだったこともあり、久美子とは「久美子ちゃん」「葵ちゃん」と名前で気さくに呼び合う仲の深さを見せている。また、部内等で第三者に見られている場合では、久美子は「先輩」をつけて改まって呼んでいるが、葵は久美子から「先輩」をつけて呼ばれることを若干不慣れに感じている。(TVアニメ版1期5話)
なお、『響け!ユーフォニアム2』DVD&BD5巻の特典イラストには、幼少期の久美子と秀一を交えた3人でベンチに座り、中学生当時の黄前麻美子のトロンボーンの演奏を聴いている様子が登場している。
卒業後
北宇治高校を卒業後は、志望校であった地元の私立大学に進学している。(第二楽章後編、46ページ、短編集2巻、55~56ページ、100ページ)
文学部の生徒として入学を果たした葵は、入学式において大阪府にある秀塔大学附属高校の出身と名乗る伊藤杏子と知り合いになる。同校では吹奏楽部に所属していたと語る彼女に、自身もかつて北宇治高校の吹奏楽部に所属していたことを打ち明けた葵は、杏子から1年前の吹奏楽コンクールで起こった両校の確執を語られることになる。(短編集2巻、55~59ページ)
それを「昔の話」として水に流した杏子から学内にある吹奏楽サークルの見学を誘われた葵は、不意に沸き立った「もう一度音楽がやりたい」という欲求に駆られるまま彼女に同行することとなる(短編集2巻、60~61ページ)。そして葵は、吹奏楽サークルの新入生歓迎イベントにおいて、偶然にも他大学に進学したはずの晴香と再会する。自身の進学先に吹奏楽のサークルがなく、入るサークルを探してこの大学を訪れたという晴香と久しぶりに言葉を交わした葵は、楽しそうな吹奏楽サークルを指して「うちらも行こうや」と晴香を誘う形で吹奏楽サークルに加入を果たしている。(第二楽章後編、46ページ、短編集2巻、61~66ページ)
吹奏楽サークルでの活動を通して、高校3年生の春に退部して以来疎遠になっていた晴香と親しい関係になった葵は、かつての出身校である北宇治高校の吹奏楽部が吹奏楽コンクール京都大会に出場した際にも、晴香とともに部員たちの応援に駆けつけている。(第二楽章後編、45~49ページ)
余談
葵の誕生日は、TVアニメ版を制作した会社が過去に制作していた某軽音部アニメの某ベーシストと同じである。
(なお、中の人繋がりであるかどうかは不明である)
関連イラスト
冬制服
夏制服
関連タグ
小笠原晴香 - 吹奏楽部の部長とサックスパートのリーダーを兼務している同級生。3年生。
田中あすか - 吹奏楽部の副部長と低音パートのリーダーを兼務している同級生。3年生。
黄前久美子 塚本秀一 - 吹奏楽部のふたつ下の後輩で、昔からの知り合い。1年生。
瀧川ちかお - テナーサックスを担当しているふたつ下の後輩。1年生。