プロフィール
名前 | 加部友恵 |
---|---|
誕生日 | 10月15日 |
身長 | 157cm |
星座 | 天秤座 |
血液型 | A型 |
担当楽器 | トランペット |
好きな色 | 透明 |
趣味 | とにかくなんでもまとめる、時間の配分を考える |
特技 | 傷ついていないフリ |
好きなもの | 明石焼き、感謝されること |
嫌いなもの | たこ焼き、高圧的な人 |
CV | 田所あずさ |
概要
北宇治高校の2年生で、吹奏楽部に所属。トランペットを担当している。
黄色いハート型のヘアクリップがトレードマークで、気さくで明るい性格をしている。同じトランペットパートのメンバーである吉川優子とは仲がよく、TVアニメ版では一緒に練習をしたり遊びに出かけたりするシーンがたびたび登場している。また、彼女に付き合う形でパートリーダーの中世古香織の親衛隊を結成しており、新入部員に向けて楽器紹介をする香織を見ながら悶(もだ)える優子に「ライバル増えるよー、絶対。1年にも人気出るもん」などと茶化したりする様子も見せている。あわせて、原作小説の2年生編『波乱の第二楽章』とそれを基にした劇場版『響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~』では、2年生に進級した主人公の黄前久美子と深く関わるキーパーソンのひとりとして登場している。
担当楽器であるトランペットは高校生になってから始めたためにまだ経験が豊富ではなく、後輩の高坂麗奈などと比べると実力的に及んでいない感は否めない。しかし、持ち前の気さくな性格と抜群の行動力によって、吹奏楽部の活動を強力にバックアップする”縁の下の力持ち”としての活躍ぶりを見せることになる。
人物
容姿
茶髪のセミロングと、前髪を留める黄色いハート型のヘアクリップがトレードマーク(第二楽章前編、107ページ、253ページ、第二楽章後編、37ページ)。また、ヘアクリップによってあらわにされた額には前髪が2本垂れ下がっている。
キリリと吊り上がった眉は彼女の抑揚に合わせて動きを見せており、その動きの具合から内面をいくらか推し量ることもできる。(第二楽章前編、174ページ)
彼女の勝気に光る茶褐色の瞳は、低音パートの後輩である久美子をして「太陽を追うひまわり」「夏の気配をガラス瓶に封じ込めたような色」と形容されるような、彼女自身の溌溂(はつらつ)とした性格を映し込んだ輝きを秘めている。(第二楽章前編、256ページ)
なお、原作小説およびTVアニメ版の第1期・第2期では制服のみの格好であったものの、劇場版『誓いのフィナーレ』では、冬服・夏服ともに白色のカーディガンを羽織っている。
性格
なんでもノリと勢いに任せようとする大ざっぱな陽気さと社交性のある気さくさを併せ持っており、砕けた口調と気取らない態度のもとに、誰にでも分け隔てなく接している(第二楽章前編、111ページ、156ページ、174ページ)。その裏表のない親しみやすい人柄から、同級生の中川夏紀や後輩の加藤葉月など、彼女を頼りにしたり慕う部員は多い。また、傍目(はため)には冗談交じりの軽いノリに見える言葉のなかに本音をさり気なく包み込みながら語るなど、彼女自身の純粋な優しさが垣間見える細やかな心配りの話術も、人気を集めている要素のひとつであるといえる。(第二楽章前編、256~257ページ)
経歴
高校1年生時~2年生進級以降
中学時代までは楽器を触ったことがなく、吹奏楽部は北宇治高校に進学してから始めている(第二楽章前編、251ページ)。当時右も左もわからなかった初心者の友恵は、2年生の先輩であった香織や吹奏楽部経験者の同級生である優子たちに助けられるようにして日々の練習に取り組んでいた。
そのようなある日、練習に消極的な当時の部の活動方針に耐えかねた1年生部員の一派が集団で退部する事件が起きる。しかし、吹奏楽部初心者として経験も演奏技術も持ち合わせていなかった友恵はその3年生と1年生の対立の蚊帳(かや)の外に置かれているような状況にあり、なぜ対立しているのかすらわからずに傍観しているうちにすべてが終わってしまっていた。(第二楽章前編、251~253ページ)
そののちは、香織の呼び止めに応じて部に残った優子に付き合う形で「香織親衛隊」を結成するとともに、2年生への進級と時を同じくして就任した新任顧問の滝昇の指導に食らいついていくことになる。
チームもなか
吹奏楽コンクールA編成部門に出場するメンバーを決めるためのオーディション(TVアニメ版1期9話)では、同じパートの後輩である吉沢秋子とともに落選し、サブメンバーに回ることになる。
アルトサックス担当の森田しのぶ、ユーフォニアム担当の中川夏紀、加部友恵という3人の2年生、そして加藤葉月や吉沢秋子らをはじめとする数名の1年生によるオーディション落選組は、加部友恵を仕切り役としてコンクールに出場する55名のメンバーに対する応援のためのサポートチームを結成する。
自身を含めた3人の2年生(森田しのぶ、中川夏紀、加部友恵)の頭文字をとって「チームもなか」と命名されたサポートチームは、出場メンバー55人それぞれのために手製のモナカ型お守りを作って手渡したほか、コンクール当日の楽器積み込みの支援、出場メンバーが会場に向かったあとの音楽室の撤収など、コンクールに出場するメンバーが最大限演奏に集中できるようにするための支援活動をこなしている。(TVアニメ版1期番外編)
コンクールメンバーが無事に関西大会(支部大会)への出場を決めると、顧問の滝昇と松本美知恵のもとにかけ合い、メンバーへの祝勝と激励を兼ねて『学園天国』の演奏を披露している(TVアニメ版2期1話)。また、関西大会に向けた夏合宿(TVアニメ版2期2話~2期3話)では、合奏場の設営や合奏練習のビデオ撮影などのサポートを行っている。
新体制発足~高校3年生時
新たに発足した吉川・中川体制のもとで新入生指導係に任命された友恵は、4月になって新年度を迎えて以降、新2年生の黄前久美子と一緒に同役職の活動を始めることになる。
もとより、優子からその面倒見のよさを買われて新入生指導係に抜擢(ばってき)されたこともあり(第二楽章前編、114ページ)、友恵は吹奏楽部初心者の部員たちに対してまとめて音楽の基礎知識を教えたり、彼ら初心者に対する指導の記録を一人ひとりの項目ごとに書き記したりと、親密かつ丁寧な指導ぶりを見せている(第二楽章前編、153ページ、245~248ページ)。あわせて、1年生部員の指導に関する各種の調整のために各パートリーダーと打ち合わせを行ったり、こまごまとした資料を作成するなど、直接的な指導以外の仕事も裏でしっかりとこなしている。(第二楽章前編、157~158ページ)
そして、そのような親密な指導ぶりや抜かりない調整などによって、友恵は新1年生をはじめとする下級生たちから「頼れるお姉さん」として慕われるようになる。(『新北宇治高校吹部紹介プロフィールカード(加部友恵)』掲載の紹介文)
しかし、これら新入生指導係の仕事をこなす一方で、友恵は次第に演奏中の自身の左顎に違和感を覚えるようになる。5月のなかばを過ぎたころ、トランペットの演奏中にはっきりとした顎の痛みを感じた友恵は病院に向かい、そこで医師から顎関節症であると診断されてしまう(第二楽章前編、326~327ページ)。明確なドクターストップを告げられた友恵は今後の活動について顧問の滝と話し合いを重ね、ついに吹奏楽コンクールに向けたオーディションの説明の折に、これまで続けてきたトランペット担当としての演奏活動を辞めること、そして今後は吹奏楽部専属のマネージャーとして皆のサポートにあたることを宣言する。(第二楽章前編、322~324ページ)
奏者を辞めることを決めた友恵に部員たちは動揺を隠せないでいたが、友恵はそんな彼らに対して、いまさらほかのパートに移ったところでA編成部門に出られる見込みは薄いという実力的な観点と、「うちは楽器を吹くことが好きなわけじゃなかった。吹奏楽部が好きで、みんなと一緒にいるのが好き」という自身の内情を明かすことによってなだめている。同時に、今後はマネージャーとしての活動によって吹奏楽部を陰から支えることを約束し、久美子や夏紀といった部員たちを元気づけてもいる。(第二楽章前編、327~333ページ)
コンクールシーズン以降
かねてからの宣言どおり、マネージャーとしての腹をくくった友恵の活躍ぶりには目をみはるものがあり、これまで後回しにされがちだった楽譜の整頓やこまごまとした雑務を率先してこなして部内の活動環境が円滑になるように努めている(第二楽章前編、337ページ、350ページ、第二楽章後編、35~36ページ、258~259ページ)。その仕事ぶりと段取りのよさは、優子と夏紀のツートップからはもちろんのこと、久美子や久石奏といった部員たちからも深い信頼と感謝を寄せられるものとなっている。(第二楽章後編、34ページ、258~259ページ)
友恵自身、これまでも「皆をフォローする立ち回りのほうが好きやし、向いてるなーって感じる」というような自己分析を行ったり、ちまちまとした細かい作業を「自己満足」として凝りだす傾向があり(第二楽章前編、158ページ、249~250ページ)、それらの自身の性格・趣向と与えられた役職が偶然にも重なったことにより、自他ともに認める「優秀なマネージャー」としての働きぶりを発揮するに至っている。(第二楽章前編、352ページ、第二楽章後編、261ページ)
吹奏楽部専属のマネージャーとして部員たちの一番近くで演奏を聴き続けてきた友恵は、吹奏楽コンクールへの挑戦が関西大会(支部大会)で幕を閉じて以降、意気消沈とした空気を漂わせている部の現状を鑑み、3年生部員たちの引退演奏会の前日に秘めていた本心を打ち明けている。関西大会の”ダメ金”という評価からいままで称賛の言葉を口に出せずにいたものの、北宇治高校吹奏楽部の演奏は賞の評価など関係なく本当に素晴らしかったこと、そして「ひと夏のあいだ素晴らしい演奏を支えられたことを心から誇りに思う」と告げた友恵の言葉は、優子や夏紀といった部の仲間たちの心を強く揺さぶるものとなっている。(第二楽章後編、366~368ページ)
卒業後
卒業後の進路は不明で以後の登場はほぼなかったが、アニメ3期最終話のエンディングではしのぶとともに全国大会会場に足を運んでおり、1年目のもなかの面々とハグをする姿が描かれている。
主要キャラクターとの関係
中世古香織
トランペットパートのリーダーを務めているひとつ上の先輩。3年生。
友恵は香織のことを「香織先輩」と呼んでいる。
高校から吹奏楽部を始めた初心者の友恵に親身になって面倒を見てくれたこともあり、友恵にとっても香織は「マジエンジェル」な存在であった。(第二楽章前編、251ページ)
2年生のときに起こったコンクール自由曲のソロパートを巡る対立の際にも、これまでの香織の頑張りを目にしてきたこともあり「ソロを吹いてほしいって思ったのは、断然香織先輩やった」と彼女を応援する様子を見せている。(第二楽章前編、110~111ページ)
吉川優子
トランペットパートに所属している同級生。2年生。
友恵は優子のことを「優子」と呼んでおり、対する優子は「友恵」と呼んでいる。
香織と同様に、吹奏楽部初心者であった友恵の面倒をよく見てくれた友人であり、現在では公私ともに親しい気心の知れた間柄となっている(第二楽章前編、107ページ、109ページ、114ページ)。TVアニメ版1期7話のパート練習のほか、あがた祭り(TVアニメ版1期8話)や宇治川花火大会(TVアニメ版2期1話)、太陽公園のプール(TVアニメ版2期2話)などでも彼女と一緒にいるシーンが登場している。
新体制を迎えて優子が部長に就任してからは、「全国大会金賞」という目標のもとに部長としての職責を果たそうとする彼女のことを心配しており、仕事を抱え込みがちな優子の負担を軽減しようと目論んでいる。(第二楽章前編、331ページ、333ページ)
中川夏紀
低音パートでユーフォニアムを担当している同級生。2年生。
友恵は夏紀のことを「夏紀」と呼んでおり、対する夏紀は「友恵」と呼んでいる。
「チームもなか」(原作小説では吹奏楽コンクールB編成部門の出場メンバー)の仲間でもあり、ともに次年度におけるコンクールのA編成出場メンバーを目指している。(第二楽章前編、122ページ、335ページ)
また、優子と並ぶ気心の知れた友人のひとりでもあり、あがた祭りでは優子と3人で一緒に遊びに出かけるシーンが登場している(TVアニメ版1期8話)。新体制を迎えて以降、夏紀も副部長に就任しているが、友恵は幹部職として多忙な日々を送る夏紀を優子ともども助けたいという想いを抱いている。(第二楽章前編、333ページ)
黄前久美子
低音パートでユーフォニアムを担当しているひとつ下の後輩。1年生。
友恵は久美子のことを「黄前ちゃん」と呼んでいる。対する久美子は当初、友恵に気を遣う形で「加部先輩」と呼んでいたが、それを他人行儀と捉えた友恵から「もっと特別感のある呼び方がいい」と催促されたことにより、とっさに浮かんだ「加部ちゃん先輩」という呼び方を用いることになる。(第二楽章前編、111~112ページ)
友恵が2年生だったころは特に接点はなかったものの(第二楽章前編、108ページ)、吉川・中川体制の新年度を迎えて3年生に進級して以降は、新入部員の指導係をともに担当することになる。友恵は真面目気質な久美子に対して「相性良さそうなコンビが組めそう」として好意と信頼を寄せており(第二楽章前編、110~111ページ)、久美子の手を握り締めて念を送ったり、肩に腕を回しながら密着するなどのスキンシップも見せている(第二楽章前編、331ページ、第二楽章後編、265ページ)。対する久美子もまた、大ざっぱで強引ながらも気さくで明るい友恵のことを「一緒に仕事をするのが、この先輩でよかった」と感じており、2年生に進級してからの1年間を通して彼女を慕う様子を見せている。(第二楽章前編、112~113ページ、158ページ)
高坂麗奈
トランペットパートに所属しているひとつ下の後輩。1年生。
友恵は麗奈のことを「高坂ちゃん」と呼んでおり、対する麗奈は「加部先輩」と呼んでいる。
友恵は麗奈の持つ実力と音楽に対する真摯(しんし)な姿勢を認めつつも(第二楽章前編、328ページ)、麗奈と香織のソロパート争いの際には前年の経緯を踏まえて、内心では香織がソロの座に就くことを支持していた。
また、彼女が優子と言い合いをヒートアップさせている現場を目にした際には実力行使でこれを止めにかかるなど、演奏以外で敬遠する様子を見せることはない。(第二楽章後編、169ページ)
小日向夢
トランペットパートに所属しているふたつ下の後輩。新1年生。
友恵は夢のことを「夢」と呼んでおり、対する夢は「加部先輩」と呼んでいる。
夢が入部してきた当初は「演奏は上手だが引っ込み思案」という彼女の特異な性質に困惑していたものの、演奏者として周囲に引け目を感じているという点に「似た者同士」という共感意識を感じ取り、次第に親しく接するようになる。(第二楽章後編、266~267ページ、363ページ)
また、自身の引退前の演奏会のリハーサルにおいて、夢がソロを上手く吹けずに塞ぎ込んでしまった際には、これまで親しく接してきた先輩として彼女のためにひと肌脱ぐ様子が登場している。(第二楽章後編、368~371ページ、373ページ)
加藤葉月
低音パートでチューバを担当しているひとつ下の後輩。1年生。
葉月は友恵のことを「友恵先輩」と呼んでいる。
「チームもなか」(原作小説では吹奏楽コンクールB編成部門の出場メンバー)の仲間でもあり、夏紀たちとともに次年度における吹奏楽コンクールのA編成出場メンバーを目指し、絆とシンパシーを深めている。(第二楽章前編、335ページ)
余談だが、TVアニメ版2期2話におけるプールでのワンシーンでは、余ったアイスを巡って彼女とじゃんけん勝負を繰り広げているほか、『誓いのフィナーレ』では同じもなかメンバーだった森田しのぶも含めた3人であがた祭りに繰り出している姿が描かれている。
関連イラスト
冬制服&カーディガン
夏制服
夏制服&カーディガン
水着姿
関連タグ
中世古香織 - 所属するトランペットパートのリーダー。3年生。
吉川優子 - 同じトランペットパートの2年生。一緒に練習したり遊んだりする仲のいい関係。
吉沢秋子 - 同じトランペットパートの1年生。コンクールメンバーを決めるオーディションに落選し、「チームもなか」の一員となる。
小日向夢 - 同じトランペットパートの新1年生。三つ編みのサイドテールと眼鏡が特徴。
中川夏紀 - 低音パートでユーフォニアムを担当する2年生。オーディションに落選して「チームもなか」の一員となるほか、あがた祭りにも一緒に遊びに行っている。
佐々木梓 - 担当声優が同じ。