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プロフィール

名前久石奏
誕生日1月7日
身長153cm
星座山羊座
血液型AB型
担当楽器ユーフォニアム
好きな色ピンク、赤
趣味演劇鑑賞、情報収集、自撮り
特技体がとっても柔らかい
好きなもの林檎の形、イチゴの味、不器用な人
嫌いなものイカ、自分が甘やかされていることに無自覚な人
CV雨宮天


概要

北宇治高校の女子生徒で、主人公の黄前久美子のひとつ下の代にあたる新1年生。吹奏楽部に所属し、低音パートでユーフォニアムを担当している。
処世術としての折り目正しい振る舞いと丁寧な言葉遣いを身につけており、その好意的で聡明(そうめい)な印象によって部活の先輩たちから「理想の後輩」と呼ばれるほどの高い評価を得ている。また、同級生との関係を見てもその好印象から交友関係は広く、自他ともに認める1年生部員の中心的存在として大きな影響力を有している。
西中学校の出身で、中学3年生のときには吹奏楽コンクール全国大会の演奏を聴きに名古屋の会場まで足を運んでいる。そしてその際に目の当たりにした北宇治高校吹奏楽部の演奏に感銘を受け、同校への進学を決意することになる。
念願かなって北宇治高校の吹奏楽部に入部して以降は、楽器経験者としての侮れない実力と礼儀正しい振る舞いの下に忍ばせた本心を見え隠れさせながら、物語のなかに深く関わる存在へとなっていく。

人物

誘惑する久石奏


容姿

濡れ羽色に艶めく前下がりのショートボブに、赤いリボン型のヘアクリップを添えている(第二楽章前編、65ページ、343ページ、第二楽章後編、272ページ、最終楽章前編、35~36ページ)。その左右対称のボブヘアは重みのある前髪を両目の上で切り揃えており、彼女の目力をより一層際立たせる仕上がりとなっている。
また、髪型のみならず、白磁のような頬や整えられた桃色の爪、潤いのある赤い唇など、彼女を構成する一つひとつのパーツは他者から見られていることを意識して、入念に磨き上げられている(第二楽章後編、271~272ページ)。同時に彼女は、自身を構成するパーツの魅力を余すところなく引き出す術(すべ)にも精通しており、思わず気を許したくなるような人懐っこい笑みから、「可愛い」以外の感情を受け手から根こそぎ奪い取ってしまうようなあざとさを凝縮させた仕草まで、その時々に応じて自身がもっとも魅力的に映る姿を使い分けて演じることができる。(第二楽章前編、123ページ、181ページ)
なお、彼女の胸元からくびれにかけて大きく曲線を描いている輪郭線は、1年生にして先輩の久美子の持つそれを凌駕(りょうが)するほどのものを持っていることを示している。(第二楽章後編、124ページ、269ページ)

性格

言葉遣いは丁寧で、後輩としての振る舞いも礼儀正しく問題は見られない。その折り目正しさが好印象を与える容姿と相まって、低音パートの後藤卓也加藤葉月トランペットパートの高坂麗奈をはじめとする部活の先輩たちから「しっかりしているいい子」や「理想の後輩」などといった高い評価を受けている。(第二楽章前編、68ページ、80ページ)
(なお、同じ低音パートの先輩である川島緑輝は、奏の表面上の丁寧さに隠された本心を見透かしたのか、「甘え方をよく知ってる飼い猫みたいな感じ」という評価をしている。※第二楽章前編、100ページ、最終楽章前編、172ページ)
また、同じ低音パートでコントラバスを担当している同級生の月永求を除けば、部内に40人以上いる同級生ともそつなく交流している。彼女はそのネットワークを利用して部内における対人関係を逐次把握しており、その情報力をもとに1年生部員の中心的存在として大きな影響力を持つに至っている。(第二楽章前編、143ページ、147ページ、第二楽章後編、270ページ)

しかし、そんな「模範的な後輩」と目されている彼女であるが、時折その言動のなかに真意を隠した狡猾さが見え隠れすることもある。
礼儀正しい言葉遣いを基としながらも、そのなかにはあからさまに含みを持たせたわざとらしい受け答え、受け手を揶揄(やゆ)するかのような巧みな言葉回しが織り交ぜられており、決して純真ではない慇懃(いんぎん)無礼で攻撃的な本心の存在をうかがい知ることができる(第二楽章前編、92ページ、94ページ)。奏の直属の先輩である久美子は、そのような本心をちらつかせながら小悪魔的な振る舞いを見せる彼女への対応に困惑しているものの、当の奏は久美子に対しては忠実な後輩として見えるように努めている。

演奏技術

久石奏



西中学校の吹奏楽部で3年間ユーフォニアムを担当してきた楽器経験者。(第二楽章前編、66ページ、122ページ)
同校の吹奏楽部は特段に強豪というわけでもなく、彼女の在籍間は吹奏楽コンクール京都大会(府大会)で3年間銀賞という結果の「ほどほどに頑張るレベル」であったものの(第二楽章前編、122ページ)、効率性を求めつつ3年間同じ楽器を演奏し続けてきたという経験は、高校入学時点において同じパートの先輩である中川夏紀に対する大きなアドバンテージとなっている。
経験者である久美子が「難関ポイント」と認めたコンクール自由曲のフレーズをさほど苦戦することなく軽々と吹ききったり、アップテンポのフレーズを吹いても一つひとつの音の処理を的確に行っているなど、楽器経験者としてそれ相応の実力を持っている描写がいくつか登場している(第二楽章前編、292~293ページ)。ただし、彼女以上の経験年数を持っている久美子からは「高音を警戒しすぎているせいでレガートの指示通りに音が滑らかにつながっていない」(第二楽章前編、292~293ページ)などと、多少の粗(あら)を指摘されてもいる。
しかし、それを差し置いても久美子は奏の実力を高く評価しており、吹奏楽コンクールに向けたオーディションの際には「奏ちゃんなら、普段どおりの実力を示せばいいだけだから」と信頼を置いた助言をもって彼女を励ましている。(第二楽章前編、353ページ)

コンクールシーズンを終えて代替わりが行われるころになると、奏は1年生ながらA編成部門のメンバーに選ばれた実力を高く評価され、同級生たちから「エリート」として見られるようになる(短編集2巻、193ページ)。また、新年度を迎えてすぐさま行われた新入部員への楽器紹介でもユーフォニアムの担当を買って出ており、柔らかな中低音によるユーフォニアムの魅力を余すところなく伝えている。(最終楽章前編、77ページ)

彼女の担当する金メッキのユーフォニアムは、久美子のものと同じ型番の4番ピストン仕様。学校の備品である(第二楽章前編、98ページ)。劇場版『誓いのフィナーレ』においても、久美子と同じくYAMAHA YEP-621を使用している。
なお、楽器選びの際に彼女は「音が出るなら問題ないです。それに、私は黄前先輩のことを信頼していますので」としてケースを開けて吟味(ぎんみ)もしないままに楽器を決めている。(第二楽章前編、99ページ)

経歴

久石奏


中学生時代

西中学校の吹奏楽部でユーフォニアムの担当として活動していた奏は、その当時から高い才能と効率性を追求した練習法のもとに、「ほどほどに頑張るレベル」の部活のなかでも上位の実力を誇っていた。しかし、奏が中学2年生のころのコンクールメンバー決めのオーディションにおいて、そんな彼女を差し置く形でもうひとりの同級生がメンバーに選ばれるという出来事が起きる。奏をして「あの子の練習方法は根本的に間違ってた」とするその同級生は、演奏技術では奏に及ばないものの、効率を度外視したがむしゃらな練習を朝早くから夜遅くまで毎日繰り返しており、その練習に対する姿勢を周りから評価されてメンバーに選出されていた(なお、劇場版『誓いのフィナーレ』では、同じ楽器の3年生の先輩を差し置く形でコンクールメンバーに選ばれた奏が、コンクールの結果が銀賞で終わってしまったことにより周りの部員たちの「こんな結果になるなら3年間頑張った人たちで挑戦すればよかった」という想いを真に受けるというエピソードが登場している)。その経験を通して、吹奏楽部という集団が実力ではなく人間関係で出来上がっていることをまざまざと突き付けられた奏は、その集団のなかにおいてよりよい立ち回りをするためにはどうすればいいかを模索し始めるようになる。(第二楽章前編、203~205ページ)

北宇治高校進学以降

中学3年生の秋、吹奏楽コンクール全国大会の本番演奏を聴くために名古屋の会場まで足を運んだ奏は、そこで北宇治高校吹奏楽部の演奏を目の当たりにし、同校の演奏に強く惹かれることになる(第二楽章前編、66ページ、80ページ)。念願かなって北宇治高校の新1年生となった奏は、さっそく吹奏楽部に入部を申し出て、低音パートの新たな一員として迎え入れられる。集団のなかで好かれる振る舞いや、敵を作らないようにするための立ち回りなどに熟達した奏は、多くの先輩や同級生たちから高い評価を受けながら日々の活動にあたっているが、その一方で同級生の鈴木美玲が高い実力によるプライドから周囲を遠ざけて孤立しているのを見た際には、「美玲が謝る必要なんてないよ。美玲はさつきより頑張ってるのに、馬鹿みたいな理由で評価されないなんて間違ってる」と、かつての自分自身と目の前の美玲の姿を重ね合わせながら媚(こ)びるようにすり寄る姿も見せている。(第二楽章前編、190~196ページ、201~205ページ)

コンクールシーズン

吹奏楽コンクールへの挑戦が近づき、A編成部門に出場するメンバーを決めるためのオーディションの開催が告げられるころになると、奏はA編成におけるユーフォニアム奏者の上限と、先輩である久美子と夏紀のそれぞれの実力と人間性を鑑み、「先輩を立てて周りに敵を作らないようにするため」の手段としてコンクールメンバーの座を諦めようと思案するようになる。オーディションの当日、その考えのもとに普段の実力とはかけ離れた下手な演奏をわざと披露した奏であったが、その演奏を音楽室の外で聴いていた夏紀に真意を看破され、オーディションの途中であるにもかかわらず無理やり音楽室の外へと引きずり出されてしまう。(第二楽章前編、359~362ページ)

夏紀からそのような行動をとった真意を問いただされた奏は、「そんなの、あなたが下手な3年生だからですよ」という切り出しのもとに持論を展開した。演奏が上手であれ下手であれ、最高学年だからという理由だけで周りはその人の活躍を期待し、落ちれば差し置いて入った下級生を糾弾(きゅうだん)する。かつての経験から吹奏楽部とはそういうものだと認識している奏は、その結びとして「私は、周りから疎まれたくない。敵を作りたくないんです。オーディションでミスしたのは、あなたのためなんかじゃない。私自身の身を守るためですよ」と本心を明かしている。(第二楽章前編、366~367ページ、最終楽章後編、274ページ)

実力勝負と人間関係のはざまでがんじがらめになっている奏は「頑張るってなんですか」という問いを抱えたまま呆然と立ち尽くしていたが、それを傍目で見ていた久美子から「ここは、奏ちゃんのいた中学校じゃないんだよ」と声をかけられることになる。久美子は、北宇治高校の吹奏楽部では誰もが等しく真摯(しんし)に音楽と向き合っており、だからこそ誰がコンクールメンバーに選ばれても全員で認め合うという特質を挙げた上で、「奏ちゃんは、頑張ってるよ」と全力をもって再オーディションに臨むよう奏の背中を強く押している。そして、それらの言葉によって奏はこれまでの自身を縛っていたしがらみから解き放たれ、1年生としてではなくひとりの奏者として全力でオーディションに挑むことを決めるようになる。(第二楽章前編、368~371ページ)
そして再オーディションの結果、奏は無事にA編成部門のメンバーとして選ばれ(第二楽章前編、378ページ)、同じくメンバーとなった久美子と夏紀とともにコンクールに挑戦している。

代替わり以降~高校2年生時

コンクールシーズンが終わり、吉川・中川の代の部員たち(3年生)が引退してすぐさま始められた部内アンサンブルコンテストでは、奏は美玲をはじめとする数名の金管楽器の部員たちとともに金管六重奏を結成し、「タランテラ」(八木澤教司)を演奏することになる(短編集2巻、193ページ)。自他ともに認める「1年生部員のなかの上位実力者」のひとりである奏は、金管六重奏のなかでも遺憾なく実力を発揮し、12月初旬に行われた部内コンテストの本番では全部で14ものグループが競い合うなかで校内投票・一般投票ともに第2位を勝ち取るなど、華々しい功績の獲得に貢献している。(短編集2巻、282ページ)

2年生に進級して新年度を迎えてからは、奏は高い演奏技術と巧みな処世術を武器に2年生部員たちの中心的存在となって活躍しているほか、抜け目のない観察眼によって後輩の1年生部員たちから恐れられるようになる(最終楽章前編、36ページ、最終楽章後編、128ページ)。また、前年度の反省を踏まえて吹奏楽コンクールの”全国金賞”を獲るにはどうすればいいのかを考えるようになった顧問の滝の試行錯誤や幹部たちの下す方針をいち早く分析し、コンクールメンバーの人選などによって巻き起こる不平不満の裏にある指導者側の企図(きと)を読み取ろうとする動きも見せており、部長である久美子にしばしば持論を明かすようになっている。(最終楽章前編、254ページ、最終楽章後編、101ページ、147~152ページ)

黄前久美子との関係

ユーフォ組


概要および高校1年生時

低音パートでユーフォニアムを担当しているひとつ上の先輩。2年生。
奏は久美子のことを「久美子先輩」(入部当初は「黄前先輩」)と呼んでおり、対する久美子は「奏ちゃん」と呼んでいる。
同じ担当楽器の直属の先輩である久美子に対して、奏は彼女の持つ高い演奏技術から信頼を置くようになり、たびたび演奏関連や部員絡みの相談を持ちかけるなどして関わっている(第二楽章前編、132ページ、182ページ)。一方の久美子は、奏の礼儀正しい振舞いと演奏技術については評価しつつも、彼女がときおり見せる狡猾な本心に対して苦手意識を抱いている。(第二楽章前編、121ページ)
久美子に対して気を許すあまり、奏はときおり普段の丁寧な振舞いの下に隠している年相応の感情的な憤りやすねるような一面などを明かしている(第二楽章前編、201~206ページ、301ページ、340~342ページ)。あわせて、奏は自身をそうさせてしまう久美子の人畜無害そうな雰囲気と、それによって巧みにカムフラージュされた鋭い観察眼と弁舌を指して「攻撃的」と油断のならなさを意識する様子も見せている。(第二楽章前編、344~346ページ)

奏がオーディションの最中にわざと下手な演奏を披露し、自身を引きずり出した夏紀に向かって持論を告げた際には、久美子は奏の認識の甘さと北宇治高校吹奏楽部の音楽と真摯に向き合う特性を挙げながら、ひとりの奏者として再オーディションに臨むための後押しを行っている(第二楽章前編、369~371ページ)。また、劇場版『誓いのフィナーレ』では、奏からの「頑張って、上手くなって、それでどうするっていうんですか」という問いに対して、自身もまた頑張っても報われないかもしれないという恐れを抱いていることを明かしながらも、「私は頑張れば何かがあるって信じてる。それは絶対無駄じゃない」と、強い希望のもとに前を向き続けることを答えとして述べている。

高校2年生時

代替わりを経て久美子が部長になって以降も親しい関係を持ち続けており、事あるごとに見え透いたお世辞などをかけるようにして彼女を冷やかしている(最終楽章前編、37ページ、39~40ページ、64ページ、142ページ)。1年間の活動を通して奏の人柄と接してきた久美子はそのたびに肩をすくめながら対応しているほか、低音パートの新たなメンバーとなった黒江真由からも「奏ちゃんは久美子ちゃんのことが好きなんだね」などと仲のいい関係性であると見られるようになっている。(最終楽章前編、142~143ページ)
また、部長として部内の環境調整に奔走している久美子の様子もしっかりと観察しており、親友の剣崎梨々花の言葉を借りるようにして鮮やかな人心掌握術の手際に感心したり、後輩である月永求の核心に興味を寄せようとする久美子をたしなめたりと、部長専属の有能な相談役としての活躍ぶりも発揮している(最終楽章前編、229ページ、最終楽章後編、127ページ)。あわせて、部員たちの納得を重んじるために私情を押し殺し、平然であるように見せかけようとする久美子の振る舞いを鋭く見抜き、「私の前でいい人ぶるのはやめてください」「久美子先輩は、部長になってから嘘が上手になられましたね」などと告げるなど、苦境へと追いつめられる彼女を自分なりの方法で支えようとする様子も見せている。(最終楽章後編、226~227ページ)

その他の主要キャラクターとの関係

中川夏紀

怒ってなんていませんよ



低音パートでユーフォニアムを担当しているふたつ上の先輩。3年生。
奏は夏紀のことを「中川先輩」と呼んでおり、対する夏紀は「」と呼んでいる。
北宇治高校の吹奏楽部に入部して以来、奏は楽器の実力で劣る夏紀に対しては露骨に軽視する態度を見せており(第二楽章前編、132ページ、274ページ)最終楽章前編、144ページ、久美子や彼女の同級生であるトロンボーンパートの塚本秀一たちからは、そのような関係性から生じるトラブルの発生を危惧する声も上がっている。(第二楽章前編、236ページ、273~274ページ)
「先輩と後輩」という固定観念を強く意識するタイプである奏は、夏紀の懐の深さや情味に好感を抱いていながらも、「人格と演奏の実力は関係ない」と自らに暗示をかけるようにして、意図的に彼女のことを嫌いになるように努めていた(第二楽章前編、343~345ページ、350ページ)。また、夏紀のほうから奏に演奏の教えを乞われた際に「なんなんですかあの人!」と声を荒らげたことについても、表面上の理由として先輩としてのプライドを例に挙げていたものの、実際には夏紀から頼りにされることで彼女のことを嫌いになれなくなってしまうという複雑な想いが関わっていた。(第二楽章前編、340~345ページ)

吹奏楽コンクールに向けたメンバー選抜のオーディションの際に、奏は「夏紀を受からせるために自分が落選する」という目的のためにわざと下手な演奏で審査に臨んだが、その意図を音楽室の外で聴いていた夏紀から察されてしまったことにより、オーディションの審査中であるにもかかわらず彼女の手によって強引に音楽室の外へと連れ出されてしまう。奏がわざと手を抜いたという確信を抱く夏紀は「うち、ずっとアンタに嫌われてるんやと思ってたわ」と、これまでの奏の振る舞いに対する怒気をあらわにしながら詰め寄るが、対する奏も負けじと「現にいまだって嫌ってますよ。勘違いしないでくれます?」という挑発的な面持ちのもとに夏紀をにらみ返し、自らの体裁を守るために「3年生の先輩」である夏紀を立てようとしたことを明かしている。(第二楽章前編、363~369ページ)

久美子の説得を経て改心し、これまで自身を縛り付けていたしがらみから解き放たれて以降は、奏は夏紀のことを「夏紀先輩」と呼ぶようになり、遠慮をしない打ち解けた空気のもとに接するようになる(第二楽章後編、21ページ、156ページ)。奏は夏紀に対して「せんぱぁい」と甘えた声を発しながら制服の袖を引っ張ったり、ストレートな挑発によるちょっかいを出したりするなど、構ってほしさを全面的にアピールした振る舞いをとるようになっており(第二楽章後編、156ページ、354~355ページ、短編集2巻、240~242ページ)、対する夏紀もまた、そのような奏の振る舞いに肩をすくめながらもまんざらでもない様子で応じている。(第二楽章後編、20~21ページ、短編集2巻、242ページ)

夏紀が北宇治高校を卒業し、OGとして部活に顔を出した際にも、殊勝(しゅしょう)な態度をとりながら物陰からひょっこりと顔を出したり、彼女から差し出されたアイスを「冷たいですよ」と唇をとがらせつつも満更でもない様子で受け取るなどしており、夏紀や久美子たちから「構ってもらってうれしいくせに」と照れる内心を見透かされている。(最終楽章後編、47~48ページ)

黒江真由

奏が2年生に進級してから新たに入部した、ユーフォニアム担当のひとつ上の先輩。3年生。
奏は真由のことを「黒江先輩」と呼んでおり、対する真由は「奏ちゃん」と呼んでいる。
新年度が始まった当初は、真由が同じユーフォニアムの担当であることや吹奏楽コンクールの”全国常勝校”の出身であることなどに興味を抱き、探りを入れるようにして絡んでいた(最終楽章前編、98~101ページ)。しかし、ともに過ごすうちに彼女の演奏技術が先輩である久美子のそれを凌駕しうる域にあることや、吹奏楽コンクールに対する意識が北宇治高校の部員たちとまったく異なる次元にあることなどを知り、何をしでかすかわからない未知の恐ろしさから「黒江先輩」という名字呼びをはじめとした牽制(けんせい)の姿勢をとるようになっている。(最終楽章前編、143~144ページ、174ページ、231ページ、355~356ページ、最終楽章後編、147ページ、279~280ページ)

卓越した実力を持つがコンクールには執着しないという真由の特質を「毒針を持つクラゲのようだ」と認識している奏は、コンクールに向けたオーディションでソリストに選ばれるほどの腕前があるにもかかわらず久美子に出番を譲ろうとする真由の振る舞いを「あんなのは、久美子先輩への侮辱です。あの人は、北宇治を愚弄(ぐろう)してるんです!」とかつての自分自身と重ねるようにしながら憤ったり、尊敬する先輩である久美子の演奏上のポジションが真由によって乗っ取られてしまうのではないかという推察のもとに恐怖や戸惑いを覚えるようになっており、それらの私情によって客観的な実力の良し悪しが判断できなくなるなどの苦悩を抱えてしまうことになる。(最終楽章後編、280~285ページ)

針谷佳穂

『響け!ユーフォニアム』ユーフォニアム先輩後輩



低音パートでユーフォニアムを担当しているひとつ下の後輩。新1年生。
奏は佳穂のことを「針谷さん」と呼んでおり、対する佳穂は「奏先輩」と呼んでいる。
吹奏楽初心者である佳穂に対し、奏は経験者の先輩として吹奏楽コンクールの1番手として出場することのリスクを説くなど、さまざまな知識を授けている(最終楽章前編、356~357ページ)。また、コンクールシーズンが佳境に差しかかるころになると、コンクールメンバーの当落の関係から佳穂といっしょに顔を突き合わせる機会も次第に増え、甘ったるい口調で茶化したりするなどといった彼女なりの先輩風も吹かせるようになっている。(最終楽章後編、353~354ページ)

剣崎梨々花

ウフ



ダブルリードパートでオーボエを担当している同級生。1年生。
奏は梨々花のことを「梨々花」と呼んでおり、対する梨々花は「」と呼んでいる。
奏と同じく1年生部員の中心的存在で、相手によって表情を使い分ける奏が砕けた態度で接する数少ない部員のひとりでもある。ただし、ふたりのあいだにある気安い雰囲気が本心によるものか腹の内のの探り合いであるかは定かではない。(第二楽章前編、298ページ、301ページ)
なお、梨々花は奏の丁寧な言葉遣いと振舞いを「相手を馬鹿にしているのがバレバレな口だけ敬語」という形で評している。(第二楽章前編、297ページ)
2年生に進級してからも、同じクラスで学んだり、あがた祭りや大学紹介イベントなどにそろって出かけるなど、親しい友達として互いに交わる描写が登場している。(最終楽章前編、36ページ、200ページ、284ページ、最終楽章後編、37~38ページ、197ページ)

月永求

寝ている求くんの写真をとる奏ちゃん



低音パートでコントラバスを担当している同級生。1年生。
奏は求のことを「求君」と呼んでおり、対する求は「お前」と呼んでいる。
互いに入部して間もないころ、求の苗字がとある高名な吹奏楽指導者のものと同じ「月永」であることに気づいた奏は、彼の反応を見るためにわざと「月永君」と名字で呼んで挑発している。その結果として、求からは忌々しい思いのもとにそっぽを向かれてしまい、誰が見てもわかるような険悪なムードを漂わせることになる。(第二楽章前編、90~91ページ、209ページ)
2年生に進級してからも素っ気ない対応を向けられるのは相変わらずであるものの(最終楽章前編、285ページ、最終楽章後編、23~24ページ)、ときおり感傷的になった求の泣き顔に際して面白がるなどといった意地の悪さも垣間見せている。(最終楽章後編、254ページ)

小日向夢

トランペットパートに所属している同級生。1年生。
奏は夢のことを「小日向さん」と呼んでいる。
引っ込み思案で押しに弱い夢は、奏にとって遊び甲斐のあるおもちゃのような存在であり、奏は彼女の卓越した演奏技術を称賛するようにしてすり寄ってはおびえる彼女の反応を見て楽しんでいる。その猫とねずみのようなやり取りに、先輩である久美子は「奏ちゃん、夢ちゃんをいじめるのはそのくらいにしてあげて」とたしなめているが、対する奏はそのたびに「いじめるだなんて失敬な。仲間同士のコミュニケーションですよ」などとはぐらかしている。(第二楽章後編、270~271ページ、最終楽章後編、37ページ)

田中あすか

北宇治高校吹奏楽部の卒業生で、前年度の副部長。奏の3つ上の先輩にあたる。
作中における奏とあすかの直接の絡みはないが、奏は前年度の吹奏楽コンクール全国大会でのあすかの演奏を見て、彼女に憧れを抱いたという旨を久美子に語っている。(第二楽章前編、66ページ)
また、対する久美子は奏の狡猾な振舞いに、かつてのあすかが持っていた「底の見えない印象」を重ね合わせてもいる。(第二楽章前編、92~93ページ)

リズと青い鳥』における久石奏(ネタバレ注意)

2018年4月21日公開の映画『リズと青い鳥』に奏も登場している。奏が映像化されたのはこれが初となる。ただし、『リズと青い鳥』の公式情報(パンフレット、公式設定集含む)並びに本編中には奏の名前が一切登場していないため、『リズと青い鳥』のみを情報源とした場合「ユーフォニアムの1年生が新しく入部した」ということしかわからない。あくまでも原作小説と照らし合わせた上で、『リズと青い鳥』に登場する「ユーフォニアムの1年生」が奏だと結論づけられることに注意されたい。

奏の姿が見られるのは、合奏シーンと低音パートのパート練習室での一幕においてである。前者では、奏が久美子の隣に座っていることが確認できる(『リズと青い鳥』ShortPV6 響け!北宇治高校吹部編 より)。合奏シーンでは何度か奏の姿が映されるが、そのたびに奏の顔が画面に映っていなかったり、顔が映っていてもぼかされて(『リズと青い鳥』ロングPV より)いたりするため、彼女の顔を正面からはっきりと確認することは不可能となっている。
また、後者は鈴木さつき鈴木美玲が「大好きのハグ」(「相手とハグして、互いの好きなところを伝える(第二楽章前編、260ページ)」ゲーム)に興じている場面であるが、低音パートの部員たちが画面に目線を向けているのに対し、奏だけはなぜか窓の方を向いている(『リズと青い鳥』ShortPV4 北宇治カルテット編 より)。そのため、奏は画面から見れば背中を向ける格好になっており、ここでも彼女の表情を確認することは不可能となっている。

誓いのフィナーレ』における奏(ネタバレ注意)

2019年4月19日公開の映画『響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~』に登場。
はっきりと表情などが現れるのは映像ではこれが初めてである。
また、声がつくのもこれが初。
リズと青い鳥が希美とみぞれが主人公であり、1年生はほぼ梨々花のみがストーリーに絡んでいる状態(みぞれと同じオーボエ担当ということが理由と思われる)なのに対し、こちらは久美子が主役で同じユーフォニアム担当のためか副主人公と言ってもいいほどに登場シーンは多く、公開前年から順次発表されたポスターやキービジュアルでも主要人物扱いがなされている。
原作では久美子が序盤に名前聞くのを忘れた相手が小日向夢であったのに対し、本作では奏になっているなど、原作以上に比重が高まっている。
また、上記のように中学時代のエピソードやオーディションでのエピソードも変更されている。

関連イラスト

冬制服

響け!ユーフォニアム
奏!


せーんぱい❤
『響け!ユーフォニアム』久石奏



夏制服

久石奏
今日も元気だ奏ちゃん


響け!ユーフォニアム(ユーフォニアム)
『響け!ユーフォニアム』久石奏・剣崎梨々花



パレード衣装(サンライズフェスティバル)

響け!ユーフォニアム_69
サンフェス奏


久石奏
チューニングOK!



関連タグ

響け!ユーフォニアム
ユーフォニアム
黄前久美子 - 本作の主人公で、低音パートのひとつ上の先輩。奏と同じくユーフォニアムを担当している。
中川夏紀 - 副部長であり、低音パートのふたつ上の先輩。奏や久美子と同じくユーフォニアムを担当しているが、奏は夏紀のことを軽視している。
黒江真由 - 新しく低音パートに加わったひとつ上の先輩。実力者ながら異質な空気も漂わせている。
針谷佳穂 - 新しく低音パートに加わったひとつ下の後輩。初心者の新1年生。
鈴木美玲 - 低音パートの同級生。チューバ担当の1年生。
鈴木さつき - 低音パートの同級生。チューバ担当の1年生。
月永求 - 低音パートの同級生。コントラバス担当の1年生。
剣崎梨々花 - オーボエ担当の同級生。奏と仲のいい1年生。

黒髪 ショートボブ 髪留め

外部リンク

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