概要
いわゆる「ジンバーミックス」シリーズの中で、オレンジアームズとメロンエナジーアームズが融合した強化形態…となるはずだった。
しかし、中間フォームの性として鎧武のメイン強化がカチドキアームズや極アームズに移行していったことに加え、メロンエナジーロックシードは呉島貴虎から呉島光実に渡ったまま葛葉紘汰が入手する機会がなかったため、ついに本編未使用のまま最終回を迎えてしまった。
VS仮面ライダーマルス戦においては戦いの場に残されたアーマードライダーたちのロックシードを使用しバナナアームズ、ドリアンアームズ、ドングリアームズに変身し、この形態を使う絶好の機会であったのにも関わらず出番をジンバーレモンに奪われている。
そのため「戦闘力強化」のジンバーレモン、「聴力強化」のジンバーピーチ、「高速移動」のジンバーチェリーと異なり、能力の詳細は一切不明であった。
裏話
こうして劇中では「幻の強化形態」と化してしまったこのフォームであるが、玩具展開としては現実に起こりえる事は十分想定しうるケースでもある。
そもそも、(あらゆる作品で言える事でもあるが)玩具開発そのものが「作品としての展開が全くのノープランの段階で開始する」事が多く、それも「雑誌の記事で開発担当者が裏話で語って初めて判明する」という、(ネタバレ探し目的で玩具を解析しない限り)通常では「言われなければ分からない」ギミックも仕込まれている事も少なくない。
実際「今日(こんにち)我々がよく知る物は、一歩間違えばお蔵入りだった」と表現しても過言ではないくらい、たまたま「お蔵入りする事なくプラン通りに完走した」ケースが続いただけに過ぎない。
しかし今回のケースが極めて特異であるのもまた事実。
メロンエナジーロックシードは玩具版ゲネシスドライバーに標準で付属するものであり、他のエナジーロックシードそれぞれは別売りで購入しなければならない(レモンはソニックアローに付属、チェリーとピーチは単品)。
ジンバーメロンはゲネシスドライバーと戦極ドライバーセットを持っているだけで再現できるため、早い話が一番手軽に試せるはずのギミックが劇中には登場せず、手間のかかるギミックの方だけが劇中で全て網羅されたので未登場を悲しむファンが多いのだ。
なお、玩具版のアームズチェンジシリーズ「仮面ライダー鎧武 ジンバーレモンアームズ」のアーマーの中にメロンはレモン・ピーチ・チェリーの各エナジー系アームズと共に実装されているため、再現自体は可能である。
S.H.Figuartsの鎧武ジンバーレモンアームズも、エナジーロックシードとジンバーラングの交換により再現できる。
後日談
そんなジンバーメロンだったが、後に発売された小説仮面ライダー鎧武にて、斬月が変身する形で遂に登場を果たした。
メロンアームズから変身し、変身後も足場としていたメロンディフェンダーは残り、電磁バリアを張る能力を披露した。恐らくこれがジンバーメロンの固有能力と思われる(マスクメロンの網目模様から着想したのだろうか?)。
さらに、HEROSAGA番外編にて仮面ライダーブラーボの強化形態として登場。
こちらのゲネシスコアとエナジーロックシードは呉島貴虎から貸し与えられたもので、斬月のジンバーとは肩にドリアンアームズの棘がある点、陣羽織の模様が迷彩柄である点で異なる。
関連イラスト
ジンバーミックス自体は鎧武の強化形態だが、Pixivでは斬月にアームズを装着させたイラストが多数を占める。
玩具(変身ベルト・ACシリーズ)でならそれぞれのセットを揃えれば再現可能。その後の小説で登場した事は偶然だろう。