「笑止。喜びとは一人で噛み締めるもの。」
(第一章より。ブドーの初台詞)
概要
宇宙海賊バルバンの幹部で、4つの軍団のひとつ「ブドー魔人衆」を率いる軍団長。
組織への忠誠心は高く、ブクラテスを「ご老体」と呼ぶ。
普段は穏やかな言動を取り、ゼイハブをして「何を考えているか分からないが、奴が裏切ることはない」と言わしめ、サンバッシュやイリエスよりも高い信頼を置いている。
だがその本性は殺戮や戦いに無上の喜びを見い出す戦闘狂で、バルバン相手に必死に足掻くギンガマンを高らかに嘲笑ったり、一般市民も平気で切り殺す残忍な外道でもある。
また、普段の言動が穏やか過ぎる所為で、ダイタニクス復活を急ぐシェリンダを苛立たせてしまうこともあった。
外見の通りに和風文化を好み、魔人衆の出陣前に作戦内容を俳句にして詠んだり、作戦の結果を待っている間に茶を点てている場面もある。そして配下の魔人が戦死した際には巻物に線を引いて「○○、お努め御苦労であった…」と敬意の念を示すのがお約束(黒騎士ブルブラックが登場してからそのシーンは無くなった)。
武器は妖刀ギラサメで、この刀で繰り出すギラサメ残酷剣が必殺技。
モチーフはイカ、侍、歌舞伎役者(顔の藍色は歌舞伎では「スケールの大きな敵役」に使用される色でもある)。
イリエスとは性格が真逆なために最も反りが合わず、むしろイリエスが一方的に嫌っている。
かなり生真面目な一面もあるため、ブクラテスの問いを真面目に否定してしまっており、「これならサンバッシュの方が、まだ可愛げがあったわい」と怒ったブクラテスは、後にイリエスのブドー追い落としに手を貸すことになる。
その後、イリエスとブクラテスの姦計によって失脚させられ、最終的にギンガレッドとの一騎討ちに挑み、力及ばず敗死してしまう。
活躍
予てから自身の配下である虚無八に収集させていたギンガの光の情報を元にサンバッシュの死後、行動隊長を志願したことで第十三章以降の行動隊長に就任。
特性上様々な物の中に潜むギンガの光の発見及び入手の為、その場所を何種類かに特定して記した巻物を元に、場所を一つ一つ当たる作戦を遂行する事となった。
巻物に記載された内容より「根を張る物」から地上の樹にカビの胞子を散布、「写し取る物」からカメラを破壊、「高くそびえる物」からビルを破壊といった作戦を立案し、配下の魔人達による破壊活動を促す。
だが一向にギンガの光は姿を現さず、配下の魔人達は次々とギンガマンと戦い戦死。自慢の精鋭「四将軍」すらも次々と敗退し、とうとう巻物は残り一か所である「清く湧きいづる物」を残すのみとなった為、最後の四将軍である魔人・怒涛武者が出陣。
聖なる泉とされる水脈を探し出す作戦に打って出たが、遂に的中しギンガの光が出現した。
貶められた剣将、その最期
続く第二十三章にて、遂に怒涛武者がギンガの光を手に入れる事に成功する。
だが、その前から手回しの良さが災いして知恵袋としての出番を無くしたブクラテスの反感を買っていた事が彼の首を絞める事となる。
魔獣ダイタニクス復活の手柄がブドーの物になる事を忌まわしく思っていたブクラテスは、自身の姪で兼ねてからブドーと反りが合わなかった上に、自分の財宝の取り分が減ることを忌み嫌っていたイリエスと共謀。彼女が送り込んだ配下のメドウメドウがブドーに化けて怒涛武者を唆し、ギンガの光を使用させてしまう。
その結果、彼は黒い装甲を見に纏った邪装光・怒涛武者に変貌しギンガマン達に攻撃を加えた。
結果ダイタニクスを復活させる本来の目的から逸脱する行動であった上に、部下を信頼し任務に関しては一任していたことが裏目に出る形となってしまった。自身を疎ましく思う身内の介入と言うまさかの謀略に対処できぬまま、ブドーは裏切り者のレッテルを貼られ、ゼイハブからは行動隊長の任を解かれた上に切腹を命じられてしまう。
一方、怒涛武者は強大な力を手に入れたが、メドウメドウの化けた偽ブドーから受け取った呪いの数珠の効果で力が抜け、ギンガの光を手放してしまった。
そしてブルブラックも交えた三つ巴の戦いの末にギンガの光は持ち手を選び、その力はギンガマン達の星を護る力として使用されるようになり、ギンガの光でダイタニクスを復活させる作戦は失敗に終わる事態と化す。
続く第二十四章にて投獄されたブドーは切腹を命じられるが、闇丸・鬼丸兄弟の出現により脱獄。
2人に救出されたブドーはギンガマンを倒し、ギンガの光を手に入れ無実を証明する作戦に出るが、真相を明かして嘲笑しながら襲い掛かるメドウメドウを怒りのギラサメ残酷剣で両断。
「最早我らブドー軍団に戻る場所などありはしない……。後はただ存分に戦うのみ!」
帰る場所も進む道も無く、残されたのは戦いのみという状況の中、ブドーは剣客としての意地を持って、獣装光ギンガレッドに最後の戦いを挑んだ。
『散ればこそ…花美しく、名を残し……今一度の………バルバンの夢……ッ!』
死闘の末にギラサメを折られ、自身も獣火一閃の直撃を受けて致命傷を負う。
それでも「まだ、戦い足りぬ…!!」と、折れたギラサメを手になおも執念のみで立ち向かうが惜しくも力及ばず、辞世の句を残して戦死。こうして、ギンガの光による魔獣ダイタニクス復活の為に尽力したバルバンの剣将は、目的を達成する後一歩の所で獅子身中の虫とも言うべき身内の奸計に嵌められ失脚した末、戦いの中で散ると言う最期を迎えた。
ブドーの死後、彼の後を追って残る腹心の闇丸と鬼丸もバルバエキスを飲んで巨大化し、ギンガマンと交戦の末に戦死し、名実共にブドー魔人衆は全滅。ギンガの光の争奪戦にも、一応のピリオドが打たれたのであった。
ブドー魔人衆
詳しくは当該記事を参照。
関連タグ
外道衆:裏モチーフに水生生物を採用している怪人が多い。ただし敵対している戦隊の方が和風要素が強いが。
ザムシャー:宇宙の武士道繋がり。
カー将軍:同胞に陥れられた幹部繋がり。