無冠の帝王
むかんのていおう
「王者と呼ぶべき実力がありながらも、力量や活躍に見合った賞やタイトルには縁がない」人物や団体を指す言葉。
概要
本来は「特別な地位や肩書きは持っていないが、それに相当する実質的な実力を持っている人」という意味。
「決して権力に屈しず、世論を味方に戦う」という意味で、新聞記者やジャーナリストが自称することもあるが、現在では専ら「相応の実力がありながらも、それに見合った賞やタイトルと縁がない」人物や団体を指す言葉として使用されている。
「無冠の帝王」と呼ばれた人物
架空の人物
- 『あしたのジョー』…カーロス・リベラ
- 『キン肉マン』…喧嘩男(ネプチューンマン)
- 『爆走兄弟レッツ&ゴー』…鷹羽リョウ
- 『SLAMDUNK』…仙道彰
- 『テニスの王子様』…跡部景吾
- 『首都高バトル0』/『レーシングバトル』…無冠の帝王(※ボスライバルの通り名だがこちらの場合は首都高バトル0では不慮の事故でレーサーを断念したという設定である。)
- 『ソードアート・オンラインフェイタル・バレット』…ツェリスカ(※こちらは「無冠の女王」である)
実在の人物・団体 ※返上した人物・団体は太文字。
- 清原和博…2000安打に加え、歴代8人しか達成していない500本塁打を達成したものの、首位打者・ホームラン王・打点王の打者3大タイトルと年間MVPには縁がなく、最多出塁率2回、最多勝利打点1回のタイトルしか獲得していない。なお新人王を獲得している他、月間MVP、ベストナインやゴールデングラブ賞には何度も選出されている。
- 松原誠…名球会会員でただ一人打者3大タイトルはおろかベストナインやゴールデングラブ賞も選ばれたことがなく、唯一の表彰は1975年のオールスターゲームMVP。
- ナイジェル・マンセル…1992年にF1ワールドチャンピオンを獲得し返上。
- レオナルド・ディカプリオ…2016年にアカデミー賞を獲得しこのあだ名を返上した。
- 稀勢の里…平成29年(2017年)初場所で幕内最高優勝及び横綱昇進を果たし返上。
- マイク・ベルナルド…WBF世界ヘビー級王座などの実績がありながら、K-1四天王で唯一K-1 WORLD GPを制することができなかった。
- 村上春樹…実は芥川賞を受賞したことがない。近年は毎年のようにノーベル文学賞の候補に挙げられるが、未だ受賞には至らず。ただしデビュー作『風の歌を聴け』が群像新人文学賞を受賞したのを皮切りに、16もの賞を獲得している。
- ケビン・シュワンツ…1993年にWGP500ccクラス年間チャンピオンを獲得し返上。
- 川崎フロンターレ…2017年にJリーグ優勝を果たし返上。
- セレッソ大阪…2017年にルヴァンカップ優勝を果たし返上。
- 森下卓…将棋棋士九段。A級10期も在籍しタイトル戦に6回挑戦したが、獲得経験なし。
- 木村一基…将棋棋士九段。A級4期在籍でタイトル戦に6回挑戦したが、獲得経験なし。
- 豊島将之…将棋棋士九段。タイトル戦に5回挑戦しながらも、獲得できなかったが、2018年に羽生善治から棋聖位を奪取し、ついに返上。その後、王位・名人のタイトルを奪取。将棋界のトップに立つ。
- 宇野昌磨…2019年に四大陸選手権優勝を果たし返上。