解説
世界ランク6位だが、上位ランカーがその大器を恐れ挑戦を受けたがらないと言う折り紙付きの実力者。それ故に「無冠の帝王」、「ベネズエラの戦慄」、「餓えた黒豹」等様々な異名を持ち白木葉子の策略により来日する。
陽気な性格で、貧しい生まれゆえに海外に行った際には現地の下町を訪れ、住民の前でギターを弾き、子供たちと触れ合うのが大好き。
対決へ
力石の死後、ジョーは対戦相手の顔(頭部)にパンチを入れられず、まともにヒットさせると嘔吐してしまうというストレス障害を発症していた。
もともと圧倒的な実力を誇るジョーを潰そうと企んでいた他のボクシングジムは、まともに戦えない選手は相手にしないと言って、ジョーは試合すらできない日々が続いていた。
葉子のプロモートにより来日したカーロスは、ジョーを倒したフェザー級上位ランカー、2位、1位、チャンピオンとの連戦を行う。ただしこれは完全に猫を被ってラッキーパンチに見せかけ、辛うじて相手を倒すという演出を行い、フェザー級日本王者のタイガー尾崎との戦いでは試合開始から16秒で瞬殺している。
しかし試合を見てカーロスの実力を見破ったジョーは、カーロスに興味を持ち、白木ジムに乗り込んでカーロスとスパーリングを行う。はじめ軽い気持ちでやっていたカーロスだが、ジョーのクロスカウンターを受けたことにより本気になる。またジョーもカーロスとの打ち合いによって相手の頭部を避けるというトラウマから解放されて行った。
そして遂にエキシビションという形でジョーと試合することになり激戦を展開する。しかし試合後半からは頭突き、肘撃ちなど子供の喧嘩の様に反則の応酬となり無効試合(アニメ版では引き分け)となる。
しかしジョーとの間に深い絆を築いた。
試合後
ジョーとの試合直後、世界チャンピオンホセ・メンドーサとの試合でテンプルへの強烈なコークスクリューが切っ掛けとなり、脳に不可逆なダメージを負って廃人同然になってしまう。
メディアによれば既にジョーとの戦いで重度のパンチドランカーになり、ホセ相手に最後のトドメを刺されてしまったらしい。
しかしそれでも洒落っ気とジョーとの間の友情だけは忘れず、その姿にジョーは様々な思いを巡らせた。
アニメ版1期では後に療養中の彼を訪れるシーンが追加されているが、2期ではパンチドランカーによる運動神経の麻痺に加え、記憶障害まで起こし、病院を抜け出して行方不明になってしまう。
力石は死に、カーロスは廃人になってしまったことでジョーには暗い影が差すようになる。しかし同時に命を懸けて試合に臨んだ二人と同じ境地に至りたいと決心するきっかけになる。