「見たか…見たかおまえらっ。これがジョーさ。ええ?これがケンカの天才、矢吹丈なんだよお!!」
概要
『あしたのジョー』の主人公・矢吹丈にボクシングを教え込んだトレーナー。
ハゲ頭に出っ歯、左目の眼帯、眉間と頬には傷があるというインパクトのあり過ぎる風貌が目を引くが、人間味溢れる熱い人柄ゆえか、読者にとっては忘れがたい存在となっている。
老けて見えるが、
●カーロス・リベラとのエキシビションマッチの時、「拳闘界で三十年もめしを食ってきた男が」と言っている。
●ジョーが段平の現役時代の事を覚えていた。
……という点から、開始時点では45歳前後だったと思われる。
かつては強豪の若手ボクサーだったが、左目の怪我が原因で引退。ボクシングジムの会長に転身するも、昔気質の頑固な性格のため所属選手には次々逃げられ、ジムも多額の借金を抱えた末に解散に追い込まれ、泪橋を渡った。日雇いの土方となり、売血した金で酒に溺れる日々を送っていた。酒浸りになりながらもボクシングのことしか話さないため、ドヤ街の住人やシマにしているヤクザ、チンピラからは「拳キチ」(拳闘キチガイ)と呼ばれ蔑まれていた(当初はジョーも段平のことを「拳キチのおっさん」と呼んでいる)。
そんなある時、ドヤ街で偶然出会ったジョーの天性の才能を見抜き、しつこくボクシングの道に勧誘した。当初はジョーも鬱陶しがっていたが、その一途なまでの思いにほだされボクサーの道を歩むことを決意した。そういう意味では彼こそがジョーの運命を決めたのである。
トレーナーであると同時にジョーのセコンドも務めており、セコンド時のジョーへのかけ声
「立て、立つんだジョー!!」
はことに有名である。
引退しても強さは衰えておらず、立てこもり事件を起こしたジョーを打ち据え鑑別所に引き渡したり、スウェーの練習中にジョーを失神させたりしている。
丹下拳闘クラブ
元々はちゃんとした建物もあったのだが、借金で差し押さえられ廃業。JBCからもライセンスを剥奪された。
しかし、ジョーとマンモス西が特等少年院を出所してからは泪橋の下にちびっ子たちと協力してオンボロジムを作り、そこで二人を練習させた。その後、ジョーがウルフ金串と一悶着起こしたのがきっかけで正式にライセンスが交付された。
一見してかなりしょぼい建物に見えるが、ドヤ街の連中がパーティを開いたりしていることからもわかる通りそれなりに広い。
ジョーが力石戦を経て再起してからは、やがて土手の上に建物を借りて練習生を複数抱えるまでに成長した。