概要
藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』に登場するひみつ道具の一つ。別名「無生物さいみんメガフォン」。
無生物に催眠術をかけることが出来るひみつ道具。物に向かってメガホンで「君は○○だ」と呼びかけると、その物が呼びかけた物と同じ性質を持つようになる。
例えば鏡に向かって「君はテレビだ」と呼びかければ、鏡がテレビと同じ機能を持つようになり、鏡面にテレビ番組が映し出され、更に引き出しの取っ手を回せばチャンネルを変えることが出来るようになる。
命を持たない物であれば何にでも催眠をかけることが出来る上に、かける催眠の内容に制限は存在しない。原作では掃除機をスーパーカー(時速300km以上で走行可能)にしたり、伝記を漫画にして面白くしたり、剃刀とカレンダーを電話にしたり、重いダンボールを風船にして軽くする、といった使い方をしている。他にも野球ボールに「君はうさぎだ」と催眠をかけてボールがあちこちに跳ね回るようにする等、無生物に命を吹き込むことも可能。
それだけでなく、2階の窓に「君は1階の窓だ」と催眠をかければ1階の外に繋がる窓に変えることも可能で、水田わさび版アニメでは自動車教習所の練習コースに「君はサーキット場だ」と催眠をかけ、外観を含めたコース全てをサーキット場に変えている。
また、細かい指定や追加の催眠も可能で、前者は机に「君は自動ピアノだ」と催眠をかけた場合、ちゃんと自動で音楽を奏でるピアノとして機能している。後者は水田わさび版アニメオリジナルエピソード「結成!のびーとるず」の作中で、既に「君はエレキギターだ」と催眠をかけた箒に対し、追加で「君は自分で演奏出来るんだ」と催眠をかけても問題無く自動で演奏するエレキギターとなっている。
更に現実に存在しない物の性質を持たせることも出来る。実際にドラえもんやのび太は座布団を空飛ぶ絨毯に変えたり、箒を空飛ぶ箒に変えている。大長編及び映画『南海大冒険』では、しずかが岩に「怪力岩男」という催眠をかけ、自分達を敵から守るゴーレムに変えている。原作漫画では無いが『決定版ドラえもん大事典』に至っては鏡をタイムテレビに変えている。
このように、原作及びアニメ版のあらゆる場面で万能振りを見せており、思わず「催眠って何だっけ?」と問いたくなるほど高性能な代物である。使い方次第ではあらゆる無茶を実現することが出来る恐ろしい効果を持つ道具と言えるだろう。