概要
2015年9月に京阪電気鉄道(現:京阪ホールディングス)が座席指定車両「プレミアムカー」の導入を報道発表した。導入の経緯は、近年、お客さまから「有料でも京阪特急に確実に座りたい」、「京都~大阪間の移動をもっとゆったりと楽しみたい」とのご意見が多く寄せられるようになったことに加え、京阪沿線を訪れる訪日外国人観光客のお客さまが増加するなど、京阪特急を取り巻く環境が変化したからである。快適性をさらに高めた上、通勤利用のお客様にも、観光利用のお客様にも、「確実に座れる」、「上質な移動空間」を実現する新サービスを提供することとなった。
2016年10月16日に開催されたファミリーレールフェア2016では、プレミアムカーの試作モデルが展示された。おけいはんのトークショーで試作モデルのエントランスでおけいはんがアピールした。2017年3月30日にはプレミアムカーの詳細が報道発表された。料金は400~500円、専属のアテンダントはANAビジネスソリューション株式会社の委託となった。また、プレミアムカークラブよりインターネットでの予約が可能である。
プレミアムカー券の購入方法
プレミアムカー券の購入方法は2通りで、プレミアムカークラブに入会して携帯端末より予約する方法と、駅事務室(インフォステーションや窓口など)で購入する方法がある。前者は支払い方法がクレジットカードに限定されるため、クレジットカードを持っていない乗客は利用できない。後者は現金での支払いで誰でも購入できるが、プレミアムカー券専用の自動券売機がないため、プレミアムカー券発売窓口にて係員(駅スタッフ)より購入することになる。また、交通系ICカード(ICOCA、pitapaなど)には対応していない。
サービス等
プレミアムカー車内ではブランケット、スマートフォン充電器の貸出や無料Wi-Fi(KEIHAN-Free-Wi-Fi)の提供が行われているほか、オリジナルグッズの販売が行われている。
弱点
別途料金を払う割にトイレが備わっていない。元々が通勤車両に付け加えた車両と言う事も理由に当たる。その為に泌尿器系に症状(過活動膀胱など)を抱えている場合はお勧めは出来ない。
使用車両
8000系
2017年8月20日より運用を開始。8両編成のうちの6号車、T8550形の改造のよるもので、改造期間中は1両を減らした7両編成で運行されていた。
外観は京阪特急のカラーである赤を基調に、扉をアクセントカラーとして金色の市松模様が配色されている。内装は漆黒色とやわらかな生成り色を基調とした落ち着きのある空間に、金色をアクセントカラーとして配している。扉は出町柳寄りの1ヶ所とした。座席は2+1列配置で、快適性とパーソナル空間の演出にこだわって、オリジナルのリクライニング式プレミアムシートを新たに導入した。すべての座席に電源コンセントが備えられている。エンブレムは京阪特急のシンボルである鳩マークに、特別車両のグレード間を表す「三つ星」と組み合わせている。このエンブレムは外観や内装にあしらい、「プレミアム」な空間や旅客サービスを表現。
現行ダイヤでは毎日運行の特急、平日ダイヤ運転のライナー、そして土・休日ダイヤ運転の快速特急『洛楽』の運用に入っている。
3000系
2020年度をめどに運用開始予定。新たに製造した「プレミアムカー」Tp3850形と、既存の6号車T3550形と差し替える方式がとられることになった。8000系の場合は改造車であったため、座席配置と窓割が一致しないという背景もあった。
扉の位置や内装は基本的に8000系と同じ。外観は3000系のカラーである青を基調としている。
関連タグ
京阪電気鉄道 京阪電車 京阪 京阪特急 京阪8000系 京阪3000系(2代)