概要
小田急初のオールステンレス製通勤電車。4両編成、6両編成、8両編成、10両貫通編成がある。小田急の通勤形車両としてVVVFインバータ制御を初めて採用した。
現在は、小田急線の地上区間全線で各駅停車から快速急行まで幅広い運用に入っているが、投入当初から4000形投入開始までは東京メトロ千代田線の直通運用(多摩急行など)にも入っていた。
1000形
ドアの幅が通常サイズの編成は、6両編成6本、4両編成19本、8両編成1本(1081F)、10両編成4本(1091F~)が製造されている。後輩の小田急2000形は、前面をはじめとした1000形のデザインを踏襲しているが、外観のうえではワイドドアか否かで両者の判別ができる。
4両編成のうち1058F・1059F・1060F・1061Fの4編成が直通先の箱根登山鉄道に合わせたカラーリングに変更され、「赤い小田急」として話題になった。ちなみにこのカラーリングは塗装ではなくラッピングによるものである。 主に箱根登山鉄道線の小田原~箱根湯本間で走っている(朝夜に送り込みを兼ねた相模大野~小田原間の運用がある)。
ワイドドア車以外の編成は2014年度よりリニューアル工事が順次行われている(すでに1回小規模ながら改造されているので、今回が2回目ということになる)。また、4両編成・6両編成を10両貫通編成化(中間に組み込まれる先頭車の中間車化改造)する改造を2016年から行っており、改造車は既存の10両編成の続き番号になっている。
4両編成は箱根登山線運用の他、数少ないながらも4+4編成の各停に運用する事もある。
1000形ワイドドア車(1700形)
標準ドアの1000形をベースに開発されたワイドドア車。6両固定編成のみが存在する。
もともと4両編成3本、6両編成4本が製造されたが、ドア幅2mというのが失敗となり、4両編成3本が6両編成2本に改造されて全編成が6両編成に揃えられた。この改造に関しては先頭車の中間車化改造が行われている。
両端が優先座席かつ着席定員が少ない。ドア全開時2mになるため、縦よりも横幅の方が広かった。現在は改造されて、左右0.2mずつ引き残す(幅が1.6mになる)。車内からはそれ程違和感は無いが、外から見ると違和感を感じる。
因みに、某変態私鉄はドアの大きさではなく、数で決まると言う論理の通り、この失敗により多ドアの方が効果あるとまで述べられた(その後、多扉車はホームドア導入事情で圧倒的に不利となってしまったが)。
現在は6両編成6本が存在するが、この車両はリニューアル工事の対象外であることから将来的には、小田急8000形の非VVVF車と一緒に江ノ島線各停や小田原線相模大野駅以西の運用に使われるか、廃車になる可能性が高い。
現在の1000形ワイドドア車は区間運転の各駅停車としての運用が主で、新宿方面への10両編成運用には入らない。
又、8000形6両非VVVF編成と共に他形式の併結も現在は行われない。
関連タグ
小田急4000形は4000形の記事を参照