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F-15Jの編集履歴

2019-11-02 23:27:20 バージョン

F-15J

えふじゅうごじぇい

航空自衛隊が導入しているF-15戦闘機のこと。

概要

F-15Cの日本型。三菱重工業が中心となり、ノックダウン及びライセンス生産した戦闘機である。

計165機生産されている。高額な機体をほぼライセンス生産で賄っているというのは割と凄いことである。


アメリカ議会から批判を受けた国防総省の決定により提供されなかったTEWS(戦術電子戦システム)について独自開発のJ/TEWSで代替している。


米国のMSIPに倣い1985年以降の生産分は性能向上がされており、この機体はJ-MSIP、それ以前の機体はPre-MSIPと区別されている。

J-MSIP機はコンピュータの処理能力の向上、一部計器のディスプレイ化、警戒装置の追加等々直接的な能力向上に加え、後々の改良を見据えた配線の追加がされており、実際にAAM-4やAIM-120への対応改修、HMDの導入によるオフボアサイト機能の獲得など、第4.5世代相当の様々な回収が行われた。


軍用機にはよくあることだが、Pre-MSIP機とJ-MSIPの改修済み機体は外側が似てるだけでまるで別物である。Pre-MSIP機については時代に取り残されてしまっており(なんせ今時レーダーミサイルがAIM-7しか使えない)、追加導入されたF-35Aで代替される見込みであり、機体の売却も検討されている。

一方J-MSIP機は今後も改修により、F-35に次ぐ一線級の戦闘力を維持する計画であり、2018年末に発表された中期防衛力整備計画では、さしあたり20機に搭載弾数の増加、電子戦能力の向上、新ミサイルへ搭載のための改修が行われる予定であることが明かされた。


配備状況

1982年に第202飛行隊(新田原 2000年に解隊)を皮切りに配備が始まり、2018年2月現在

第201飛行隊・第203飛行隊(千歳)

第204飛行隊(百里→那覇)

第303飛行隊・第306飛行隊(小松)

第304飛行隊(築城→那覇)

第305飛行隊(新田原)

飛行開発実験団(岐阜)

に配備されている。


喪失

1981年の導入以来、現在までの喪失は12機(導入数からこの数を引くと、現在の保有数は201機)。


特筆されるのは1995年、日本海上にてF-15Jが模擬空戦中に誤って実弾を発射し、僚機のF-15Jを撃墜した事故である(F-15僚機撃墜事故)。空中戦によるF-15被撃墜事例は世界で唯一といわれる。

残骸は引き上げられ、何故か市川市のゲームセンターの片隅に放置されている。このゲームセンターにはF-104Jの残骸や戦闘機用のキャリーカー等も転がっている。戦闘機の残骸が何故こんなところに…。


中期防衛力整備計画(2019)-イーグル、更なる高みへ-

折から旧式化が叫ばれて久しかったF-15J(Pre-MSHIP機)であったが、2019年10月に発表された「中期防衛力整備計画」において、遂に方針が示された。2019年現在保有する201機のF-15J/DJのうち、Pre-MSIPの全てにあたる99機は全機退役・売却である。


残った102機は全てがJ-MSIP仕様で、これらには「F-15J JSI(Japanese Super Interceptor)」という強化改造が予定されている。これには本家F-15E同様のAESAレーダーAN/APG-82(v)1搭載を始めとした大幅な装備更新が行われ、F-15Jは本格的なマルチロール・ファイターへと変貌するだろう。搭載力もF-15X(2040C)に倣って強化されるようである。


ただCFT装備まではされないようで、F-15JSIでは主翼パイロンに強化ランチャーを介して、AIM-120等の中距離AAMを最大12発搭載する程度に収まるものと見込まれる。また、本格的マルチロールファイターと言っても、フライトオフィサ(爆撃手)を追加する訳でも無いので、対艦攻撃はともかく、対地攻撃はいささか限定的な対応に留まるだろう。


費用はJ-MSIP機の内98機に総額45億ドル、1機あたりにして約49億円となっている。

「高価」という声もありそうだが、新造機導入は今日日100億円越えが常識になっており、ポーランドがF-35を導入した際や、インドがラファールを導入した際は、共に1機200億円を超える価格となっていた。台湾がF-16Vを導入した場合でも、1機100億円を超えている。その事実を考えれば、約50億円でF-15最新仕様に並ぶ能力が手に入るのは、十分魅力的ではないだろうか。


2023年には最初の2機が強化を終えて引き渡される予定になっている。



登場作品

  • 機動警察パトレイバー劇場版2では要撃機として主翼などをステルス機能を有する形状にし、カナード翼や推力偏向ノズルを装備したF-15J<改>・イーグル・プラスが登場。三沢基地第3航空団第8飛行隊のF-16J(製作当時は次期支援戦闘機FSXとして開発中、現在のF-2戦闘機にあたる)「ワイバーン」を撃墜するべく百里基地第7航空団第204飛行隊「ウィザード03」と小松基地第6航空団第303飛行隊「プリースト21」が登場している。
  • ULTRAMANでは主人公が空自のイーグルドライバーであり、任務中にウルトラマンと出会う。怪獣との決戦に於いて、ウルトラマンは主人公のパイロット経験を活かしてドッグファイトを行い、主人公の同僚たちはイーグルを駆ってウルトラマンを援護した。
  • ガメラ3邪神覚醒では小松基地所属の2機が邪神イリスと交戦する。
  • Fate/Zeroでは築城基地から発進した2機が未遠川に向かい、キャスターの創り出した巨大海魔を発見する。1機は接近した結果海魔に捕食され、もう1機はバーサーカーの「騎士は徒手にて死せず」によって宝具化されてしまった。
  • ドラッグオンドラグーンでは、隠し最強ボスとして5機編成で登場する。
  • エースコンバットではインフィニティからF-15Cの派生機体として登場。兵装が異なる上位互換機といった扱い。
  • ひそねとまそたんではOTFまそたんがF-15Jに擬態。他にも岐阜基地に所属する通常の機体も登場する。
  • ガーリー・エアフォースではザイと呼ばれる未確認物体に対抗するためにドーターへと改造された黄色いカラーリングをしたF-15Jが登場。ちなみにヒロインの1人でありこの機体のパイロットであるイーグルはこのドーターへと改造されたF-15Jのアニマ(少女の姿をした自動操縦装置、いわば人造人間)である。→イーグル(ガーリー・エアフォース)

外部リンク

三菱重工 公式サイト『F-15J戦闘機』(外部リンク)

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