概要
完全新作としては1作目、習作も含めると2作目のモンティ・パイソン映画。監督はテリー・ジョーンズとテリー・ギリアム。
アーサー王にまつわる伝説をネタにしたコメディ。ナンセンスギャグとブラックユーモアで占められた内容。
ジョーンズが歴史研究家のため、数あるアーサー王ものの映像作品では時代考証が最も正しいと評価されている。そのせいで別のアーサー王の映画を見た観客が思い出して爆笑するという椿事もあったとか何とか。
20万ポンド(3000万円弱)という「予算の少ない冒険活劇」である。そのためロケ地の城が個人所有の民家だったり、モンスターと戦うシーンで急にアニメになったりと、逸話には事欠かない。
日本語版DVDにはこれでもかとネタが詰め込まれており、「本作を嫌いな人向け用字幕」と称して、全然物語と関係ないシェイクスピアの『ヘンリー四世 第二部』が収録されている。
本作のオマージュ作品としてテレビ東京系ドラマ『勇者ヨシヒコと魔王の城』(2011年)がある。
なお、興行は大ヒットしたため、次回作以降は予算に余裕ができた。
2005年には、エリック・アイドルの手により『スパマロット』としてミュージカル化。本作をベースとして様々なパイソンズのスケッチや歌を盛り込んでおり、ユダヤ人ネタをはじめとした毒も非常に多い。ともあれ笑いあり涙ありの内容は評価が高く、同年のトニー賞を受賞した。
2012年には日本公演が行われたが、企画・脚色・演出をしたのが『ヨシヒコ』監督の福田雄一である。