「あててんのよ」
概要
魔王軍幹部であり、魔王軍の強化モンスター開発局局長。種族はグロウキメラ。
魔王軍の中では比較的常識人だが、やはり例に漏れず色々秘密あり。
アニメでは映画『紅伝説』にて終始敵方として立ち回り、原作に比べて出番が大幅に増加。それに伴って、人格や内面性が掘り下げられている。
容姿
ただでさえ巨乳なキャラだが、アニメではさらにボリュームが増し、完全に爆乳の域に入っている。ダクネスのそれを軽く凌駕し、なんと片方がカズマの頭より大きい圧倒的スケールの代物。作中でも間違いなくトップクラスのサイズで、揺れに揺れまくる。
長い髪は一見黒色だが、前髪は毛先に行くほど赤くなる不思議な配色となっている。因みに瞳は淡い紫色。露出の多い赤いドレスは、実は下級魔族の革で作られている。
このように”女性らしさ”を詰め込みまくった容姿だが、注意深く観察するとあれやそれらしきものが…?
人物
魔王軍幹部としては割と人格者であり、部下であるゴブリンたちにも気を配る良い上司。戦果を挙げれば彼らへの労いも忘れないため、全員から慕われている。
また感性がまともなだけあって、変人揃いの紅魔族のノリには全然ついていけない。彼らに全力で振り回される様子は、敵であるカズマにも同情されるほどに不憫。
長らく魔王軍幹部として現場に立って仕事をしてきたため、同じ幹部でありながら緊張感のないウィズのことは色々と気に入らないらしい。
「手管はサキュバス並み」と噂されており、男心にも女心にも理解がある大人。しかし仕事を通して部下から慕われはしても男っ気はそんなになかった模様。それの影響なのか、アニメでは「充実と幸せは違う」「信頼はあっても愛はない」「狂おしいほどの恋がしたい」等々、結構乙女チックなセリフを連発している。
そんなシルビアさん、色々あってカズマのことを男性として気に入ってしまう。そして後述するが、映画のラストでは色々と暴走することに。
能力
キメラだけあって、他の生物や兵器を取り込んで自身を合成・強化していく能力を持つ。合成に伴って容姿も変化していくため、現在の姿も恐らく発展途上。モンスターのため基礎能力もそれなりに高く、並の冒険者の一撃なら難なく受け止める実力がある。
因みに魔法にある程度の耐性があり、捕縛スキル『バインド』なども使用可能。アニメだと身体から直接触手を伸ばすことで、相手を瞬時に捕縛する。
動向
部下のゴブリンたちとともに、紅魔族の村に眠る「世界を滅ぼし得る兵器」を求め幾度も村を襲撃。変人とはいえ高度な魔法使いである紅魔族との攻防に手をこまねいている折、めぐみんの誘いでやってきたカズマ達と遭遇。咄嗟に有名冒険者ミツルギの名を騙ったカズマを前に一度は撤退するが、部下を倒され負傷した際に再び彼と遭遇。油断したカズマを捕縛し、そのまま人質として逃れようとする。当のカズマは美女に抱きしめられ満更でもなさそうだったが…。
原作ネタバレ注意
「アタシ 半分は男ですもの」
見た目は明らかに(人間基準の)女性であるシルビアだが、なんと元々の性別は男性である。女性としての外見は後天的に変化させたものであり、下半身はそのまんまだという。そのため冒頭に記したセリフも、実は上の方ではなく下の方。そのため美女に言い寄られてモテ期を確信したカズマに新たなトラウマを刻み込んだ。
そんなこんなで衝撃の事実を暴露した後、結局カズマを人質として連れ去ってしまう。そして「世界を滅ぼし得る兵器」の扉のロックを、偶然心当たりのあったカズマの手助けで開けることに成功。しかし直後にカズマの機転によって倉庫内に閉じ込められてしまう。
ただしそこは魔王軍幹部。倉庫内にあった紅魔族の天敵兵器「魔術師殺し」を取り込み、ラミアのような姿となって強化&脱走。そのまま紅魔族一同の魔法を無力化しつつ、強力な火炎で村を焼き尽くしていく。
全員を追い詰める程に大暴れしたところで、ようやく兵器を見つけ出したカズマと遭遇。紅魔族たちの思わせぶりなセリフからのフェイントを受け続けてストレスが頂点に達したシルビアは、どうせ今回も張ったりだろうと高を括る。確かに一旦は魔力不足で兵器は不発に終わったが、めぐみんの魔力を充填した後に今度こそ炸裂。一撃で胴体を吹き飛ばされ、シルビアはあえなく絶命した。
映画ネタバレ注意
意識を失ったシルビアが目覚めたのは、三途の川の一歩手前。そこで目にしたのは、向こう岸から手を振るかつての同僚たちだった。抵抗むなしく川の底へ引きずり込まれるシルビアだったが、凄まじい執念でまさかの復活。仲間二人の魂も引っ提げ、それぞれのモンスターの特性が入り混じった巨大な異形の姿へと変貌を遂げる。
とある事情で村を訪れたバニルやウィズも応戦するが、そんな抵抗をものともしない勢いで暴れまわる。その最中、死に瀕した際にこれまでの人生を振り返ったことを語り、「恋がしたい」という心からの願いを打ち明け涙を流す。すると直後に現れたカズマに唐突に愛を囁かれ、とうとう本気で彼に惚れこんでしまい、なんとカズマと合体。
しかもそれで強化されてしまったらしく、全紅魔族の魔力を受け取っためぐみんとゆんゆんの合体魔法を愛と夢と希望のバリアで受け止めて見せる。しかし、”シルビアの心の隙を作る”という策略を持ったカズマの愛の一言によりあっさりとバリアが陥落。カズマに弄ばれたことに気づきながら、「それでも好き」と叫んで消滅していった。
因みにカズマはというと、ただでさえ高い幸運値をアクアに底上げしまくってもらったため、ギリギリ蘇生可能な範囲で原形をとどめていた。
余談
- 『最終的に主人公への愛を叫びながら消えていく』という、字面だけ見れば劇場版ヒロインのような最期を遂げたことにより、映画によって原作以上の隠れた人気を得ることとなった。
- その性別や肉体に関する特殊な設定により、現在pixivにおけるイラストの過半数はR-18である。正直アニメでもギリギリだった。
- 「元男性」「下半身はそのまま」という設定であるが、あれが付いているかどうかは明言されていない。そして心の性別がどっちなのかも定かではない。カズマを抱きしめた際の「上も下も反応」発言から、どっちでもある可能性も。しかし一応は恋愛対象は男性のみらしい。そのためこのキャラクターの区別に際し、一体どんな表現が適切か、いまだに議論の余地がある。一応は「女性」として扱った方がよいかもしれない。