上高地

かみこうち

長野県松本の飛騨山脈中にある盆地。景勝地と登山の基地として有名である。

概要

長野県松本市の西端飛騨山脈（北アルプス）の中、岐阜県との県境近くにある谷川と一体化した小さな盆地である

槍ヶ岳や穂高岳などの南方にあり、木製吊り橋の河童橋越しには焼岳や明神岳が間近に迫り、これらの山々の登山の拠点でもある。

谷の中を梓川の源流が北から南へ流れている。一番南側がせき止められて大正池になっており、池の上流は湿原になっている。

国立公園の中にあり、特別名勝・特別天然記念物にも指定されている。

麓にある穂高神社のゆかりの地であり、「神垣内」とも表記されていた。

人が本格的に入って来るのは意外と早く、江戸時代には既に木を切り出す労働者たちが入っており、修行僧によって槍ヶ岳も既に登頂されている。

明治時代に近代登山として旅行客が入り始め、一時期は牧場もあった。

昭和初期には路線バスの乗り入れも始まり、今では帝国ホテルの直営店をはじめとする観光ホテルも複数あり、温泉も湧いている。

バスターミナル付近を中心に、観光シーズンには山の中とは思えないほどの観光客で賑わっている。とはいってもかなりの山奥であるため、冬には道路が通行止めになり同地へは徒歩でしか立ち入れなくなる。

自動車道が南側（梓川の下流側）から中央部まで通じているが、道が狭いく同地に駐車の余地がないため、一年を通じてマイカーでは入れない。エリア外にある駐車場に停めてから路線バスで向かうことになるが、その駐車場も上高地と大して変わらない山奥にある。

松本からは電車（アルピコ交通上高地線）と路線バスを乗り継いで、岐阜の高山市からも路線バスの乗り継ぎで行くことができる。観光シーズンには長野市や東京都などから上高地へ直行するバスもある。