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2000年問題の編集履歴

2020-06-27 02:33:21 バージョン

2000年問題

にせんねんもんだい

かつて指摘された社会問題の一つ

概要

2000年問題(にせんねんもんだい)とは、西暦グレゴリオ暦2000年になるとコンピュータ誤作動する可能性があるとされた年問題である。Y2K問題(ワイツーケイもんだい:Y は年 (year) 、K はキロ (kilo) )、ミレニアム・バグ (millennium bug) とも呼ばれた。


かつてのコンピュータシステムの場合、磁気テープ等のリソースが高価で貴重であり、メモリなどでは処理を軽くするためにできる限り節約する必要があった。そのため日付を扱う際に西暦の下2桁のみを取り扱い、上位2桁を省略していたのである(例えば1999年は「99」年となる)。


ところがこの処理方法だと2000年は「00」年となり、コンピュータは1900年と誤って認識してしまう。2000年問題とはそれを想定していないプログラムにおいて「1999年から2000年に切り替わるタイミングにおいて99→00と変遷することでデータベースの順序が狂い、それによって予想外の重大なトラブルが起きるのでは?」という問題である。またこのほかにも閏年の処理にも問題が指摘されていた。


もちろんこの問題は開発当時でも認識されていたが、当時の開発者などは作成したプログラムやコンピューターが何十年も使われることは想定しておらず、その頃には新しいシステムに置き換わっているか改良され修正されているだろうと考え特に対策はしていなかった。


しかし実際には2000年問題が表面化する頃まで同じプログラム、OSなどを使っている例が多数あり、個人所有の物は別にしてもライフラインやインフラ、軍事関係で誤作動が起きた場合の最悪の事態が想定されたため、世界中の多くの企業や機関、施設などが、誤動作を防ぐためにシステムやプログラムの修正には多くの費用を費やさなかった


……というのも、殆どのシステムでは年数の桁を8ビット以上まるまる使っていたので、2000年を迎えても単に1900+100で2000年と判定するようになっていたのである。問題が生じうるシステムは、設計を見れば解っていたし、その大半はもう退役して然るべきものであった。馬鹿騒ぎしていたのは例によって不安を煽りたいマスコミだけである

(ちなみに8ビットの場合、本当に問題が起きるのは桁あふれが生じる2155年である)


ただし、金融関係、インフラ関係、軍事関係など、万一が想定されるものは保守人員を増やして万一に備えた、逆に言えばその程度であった。


結果、2000年1月1日には2000年を想定した設計がされていない身近な設備にこそ多少の問題が起きたものの、深刻な被害が出ることはなかった。

しかしその後の2月29日は、郵便貯金のATMの一部が動作不能になるなど、閏年対策をしていなかったことによる本来の2000年問題が起きる日よりも大きな被害が出てしまった。


またシステム処理を一時的なものにしたコンピュータの場合は未だ2000年問題が残っているとのこと。


創作において

元々フィクションの材料としては比較的使えるネタではあったが、世紀末に起きる問題であるということとミレニアム・イヤーという日時が重なった結果、2000年以前では2000年問題そのものについて、それ以降は2000年問題によって起きた事象・事件について描く作品も多い。

また自称タイムトラベラージョン・タイターも2000年問題を話題にしている。



救急戦隊ゴーゴーファイブ

助手ロボットのミントが2000年問題で暴走する回があった。

自分をサイマと名乗ったりと2000年問題にしては異常なバグが発生していたが、物理的衝撃であっさり直った。

そもそも暴走した理由も2000年になったからではなく、ピエールが投げつけた空き缶に当たってミントに内蔵されている時計が1999年から2000年にズレてしまったためだが(ミントにまで1999年を99年と処理するシステムなのはゴーゴーファイブの設備の準備に十数年単位かかっているため仕方ないのかもしれないが、こんな軽い衝撃で異常が出るのは正直問題である)。

しかも、ミントのこの暴走はベイエリア55やゴーゴーファイブ所有するロボットまで広がるという可能性が指摘された(ミントがそれだけ優秀ということでもある)。

それなのに世界博士は12月31日が終わるギリギリまで忘れていたが(ナガレはこの回で2000年問題による被害を指摘していたものの、ミント以外の対策はきっちりされていたのか作中でも特に2000年問題を深刻にとらえていなかった様子)。

なお、この時のマトイが想像したロボットたちの暴走の描写は非常にコミカルである。本当に起こったらコミカルでも何でもない大惨事だが。



デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム

2000年の春休み、突如ネットに出現したデジタマから生まれた新種デジモンによって世界が混乱に陥れられるというストーリー。

元々は社会問題化していた「2000年問題はデジモンの仕業だったということにすれば子供にも身近に感じてもらえる」という意図があったそうだが、2000年だけの作品になり普遍性が無くなるということで没になっており、本編では2000年問題について明言はされていないものの本作に登場するディアボロモンの誕生時期とその行動による被害は事実上デジモンによる2000年問題と見て差し支えない。


ちなみに直接的に2000年問題をモチーフにしたデジモンとしてはミレニアモンが存在している。



仮面ライダーエグゼイド

2000年問題がこの作品における怪人であるバグスターの誕生の切っ掛けとして述べられている。

一般人の間では半ば風化していた2000年問題が仮面ライダーシリーズで取り上げられたためか一部で話題となった。



Steins;Gateシリーズ

上述したジョン・タイターの話題として登場。

2000年はアトラクタフィールドを含めた全世界線が一度収束する特異な年代となっており、この年に起こった出来事はあらゆる因果に干渉しているとされる。

そのためにその年に起こる2000年問題の発生の有無はアトラクタフィールド単位で世界線を変えられるレベルの重大な要素となっており、

特にドラマCDで語られたγ世界線は2000年問題による2000年クラッシュが発生し、大惨事となっている。

また正統続編「Steins;Gate 0」でも2000年問題について語られている。



ニンジャスレイヤー

舞台となる都市ネオサイタマ、および劇中の自然環境に影響を与えた事件として登場。

劇中では西暦2000年を迎えた瞬間、世界中で多くのUNIXが爆発(劇中ではOSほかOS搭載コンピュータをUNIXと総称、劇中のUNIXはオーバーフローを起こすと爆発する)。その際に多くのUNIX技術者が犠牲となったことで、当時のインフラやテクノロジーが破壊され、Y2K前後でコンピュータ・通信技術が隔絶。これによってY2K以前の技術の一部は失伝・ロストテクノロジーとなり、その技術を持つ者も一握りとなっている。

そしてIP枯渇問題からくる有限のIPを争奪する戦いが始まり、電子戦争へと発展。

環境への影響も大きく、電子戦争によって重金属酸性雨・海洋汚染・磁気嵐が発生。殺人マグロの発生もあって日本は地理的・電子的鎖国状態となり、東京はネオサイタマに飲み込まれることになった。



関連タグ

ヴァグラス

ぼくらのウォーゲーム


仮面ライダーエグゼイド

救急戦隊ゴーゴーファイブ


Steins;Gate

ジョン・タイター - 過去の自身の家族に2000年問題によって引き起こされる災害や混乱から逃れるため引っ越しを促したらしい。またタイターのいた世界では2000年問題が発生したことが後の核戦争に繋がったとのこと。


IBN5100 - 元ネタのタイターがIBM5100を入手しようとしたのは後述の2038年問題のためであったが、Steins;Gateのジョン・タイターは2000年問題の解決のためにも入手しようとしたという。


ニンジャスレイヤー


2038年問題 - コンピュータ関連で起こる年問題の一つ。様々な要素から2000年問題よりも深刻な問題だという意見もある。



外部リンク

2000年問題 - Wikipedia

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