クイズ世界はSHOWbyショーバイ!!
くいずせかいはしょーばいしょーばい
概要
タイトルの通り、「世界とは商売でショーをする」というコンセプトに、面白い商売をテーマにした問題を出すクイズ。毎回、日本国内+日本国外2カ国の計3カ国(初期は日本国外が3カ国の為計4カ国)を選んで取材する。日本国内の名産や、意外と知られていないが生活を支える大切な産業を紹介したり、日本国外のあっと驚く奇想天外なアイディア商売などで楽しませる。
だが、この番組を知名度の高いものに仕立て上げた最大の要因は、なんといっても「ミリオンスロット」だろう。大抵のクイズ番組では、得点などは番組側が予め決めたものになっている。しかしこの番組では違う。
事前にスロットマシーンを回し、その出目に書かれた金額が得点になる仕掛け。そのため、成績が悪くてもスロットで一発当てれば周囲をゴボウ抜きにして優勝する事さえあり、最後の最後まで何が起こるか判らない展開は、まさにバラエティ番組ならではの華と言える。
特にラストスロット限定で出現する「100萬」に加え(途中から通常のスロットにも出現した)、
途中からミリオンスロットに導入された「横取り40萬」、「差し上げ25萬」と同じく途中からラストスロットに導入された「破産」、「200萬」は、番組内で様々なドラマを生み出した。
もちろん最終問題に行く前から高得点だった者がラストスロットで100萬を引いて圧倒的な勝利になることもあったし、100萬達成者が2名出てゴールドプレートが2枚登場したこともある。番組内で幾度か、200萬達成ならゴールドプレートは2枚出すと言及され、最終問題に行く前に100萬を達成した者は実際に出ているため(特に福澤店長時代には1000萬を達成した者までいた)、200萬達成により1人に2枚贈呈も発生する可能性はあったが、逸見店長時代から店長代理時代にかけては達成者はついに現れなかったものの、福澤店長時代には197回も200萬を達成しており(ペア制93回、8人個人制104回)、1000萬達成者も3人いたが(清水圭が2740萬、川合俊一が1400萬、羽野晶紀が1030萬も獲得している)、福澤店長時代はペア制以降はゴールドプレートが廃止されているため、番組全期間中、誰も1回の放送内でゴールドプレートを2枚以上獲得した回答者はいない。また、最終問題がラストスロットを使わず、「スーパージャックポットクイズ」という、器の中にコインがいくら入るか当てるクイズが行われた時期もあり、的中すると器ごとコイン全額が、これまでの得点分の純金と合わせて獲得できるというルールのために、ゴールドプレートは廃止され、最終問題に行く前から低得点だった者でも、的中すれば自動的に逆転優勝になることもあった。逸見店長時代から店長代理時代にかけての最高記録は玉村豊男の180萬だが、福澤店長時代の最高記録は先述の通り清水圭の2740萬(万の位より上は3桁しか表示されなかったため、表示上は999萬であり、次の回より万の位より上は4桁表示できるようになった)を記録している。
また後発のクイズ番組の多くに影響を与えたものとして、「何を作っているのでしょうか?」という工場見学問題がある。これはその名の通り、1つの製品を材料から完成まで要所要所を見せ、数分のVTRの間に完成する場面を見るまでに、早押しで答えるもの。
普段何気なく使っている道具等が意外な工程や材料から作られていく様は、多くの視聴者の好奇心を掴み、看板コーナーの1つになった。
この問題から生まれた珍解答も多数あり、以下がその一部である。
- (正解はボクシンググローブ)⇒ジャイアント馬場「赤べこ」 残り5秒であり正解は見えているも同然、しかも既に50萬を持っており、ミリオンスロットも50萬だったため、正解すればゴールドプレート獲得が決まる所だった。また、逸見も腹筋を秒殺KOされた上、しばらく立ち上がることができなかった。
- (正解はタイムレコーダー)⇒山城新伍「タイムマシン」 最初に「タイムカード」と回答しており、非常に惜しいものだったために逸見が「カードはこれね、じゃあこっちは」と誘導した際に即答。残り1秒であり映像内では既に完成品が映り、そして山城はあと1回で失格という、正に正解か否かで天と地の差が出る所であった。加えてこの時は逸見店長のみならず渡辺大番頭までコケさせた。
- (正解はがま口)⇒蛭子能収「火縄銃」 正解発表後、他の出演者達からは「火縄銃じゃ全然違う(笑)」「あれには驚きました」「どっから火縄銃が出たんでしょうね?」「工場じゃ造りませんよ」「火縄銃出て来るのが凄いよ」等々(これでもまだ全部ではない)散々な言われようである。しかしこの回の優勝者であり、前回出演時の優勝に続けて連覇達成(その後3連覇まで記録を伸ばした)。
- (正解は離婚式)⇒井森美幸「オギノ式」
- (正解は蚊取り屋)⇒川合俊一「サナダ虫」 これにちなんで山城チームのサナダ虫と呼ばれてしまう。また別の回では、「春巻」を「春雨」と答え(春雨は春巻の具のひとつであるが)、逸見と山城の腹筋を破壊した上、普段はノー天気の高田純次に蹴りを入れられるなどスマッシュブラザーズ状態に。加えて直後に対戦相手の蛭子能収が正解してしまったためなおさら悪い結果に。因みに、この次の問題の正解は本当に「春雨」だった(峰竜太と高田純次の対戦。高田純次が正解)。
- (正解は食べられる名刺)⇒島田紳助「和紙」 店長代理の山城が「『わし』といっても、飛ぶやつ(鷲)?」と言ったあと、紳助は「違うわい!!」と突っ込んでいた。
- (正解はハンガー)⇒松本人志「残り15秒(画面上の「15」を見てそのまま解答)」、 浜田雅功「駄菓子とか買うたらビニールの先っちょについてるこう…」逸見が「次行こう!」と言ったためにブザーが鳴り、浜田は「逸見〜!!」と絶叫していた。
このコーナーにおいては一部の問題が『モグラ叩き早押し』として出題された。6名の回答者の中から1名にランダムで回答ランプが燈り、これにタイミングを合わせて押さなければ回答できないというルールであり、当然いつ答えられるかわからないので通常の早押し以上に回答ボタンを連打することになるのだが、その隙間に燈るということも多かった。また初回は素手で叩いていたのだが、前述の連打で山城新伍が腕時計を壊してしまい、他にも手が痛くなる回答者が出たりした。このため高田純次が妻にそのことを話して人数分のミトンを作ってもらい、翌週には持って来て配るという一幕もあった。このミトンは他より大きく作ってあるものも1着存在し、高田純次いわくジャイアント馬場が使うことを想定して大きいのも用意したとのことだった。後にモグラ叩きを模した専用のセットが登場した(こちらは一般常識のクイズが出題された)。
また1990年10月10日放送分にて、山城新伍がVTR開幕とともに押してヘルスメーターと回答、正解だったためこのコーナーの進行を担当した立川志の輔を驚愕させるが、店長の逸見政孝がちょっと待てと止める。実は直前にボタンのテストをした際にジャイアント馬場が強く叩き過ぎて机を壊してしまい、そこに注目が集まった隙に山城は司会者席へと行き、机に置かれていた正解カードをめくって答えを見ていた。逸見はこれを目撃しており、どこかのカメラが捉えているはずだと確認を求めた所、証拠映像が存在することがわかり、不正行為として正解を取り消されている。なおこの証拠映像では逸見が自ら言った通りこの不正行為を目撃していたことも確認できる。また志の輔は以後のスペシャルにおいては2度とこういうことが起きないように対策を実施、それまで司会者席の机に置いていた正解カードを自らの首に下げるという方法へと変更して、それに至った経緯を説明する際にもこの不正行為を引き合いに出していた。その一方で実行犯の山城は「生き馬の目を抜くことを教えてるんだよ」と言い放った。
逆パターンとして、最初が完成品で、そこから遡る様子を見て材料が何かを当てる「何から作っているんでしょうか」も存在していた。この場合は当然ながら製造工程を収録した映像が逆再生で用いられている。
他にも、一見するとありえない4つの商売のうち1つは実在するホンモノ(もしくは逆に実在しないウソ)を当てる4択クイズ「いっつみいのウソつき4択」、腰を振って解答権を得る「フリフリ早押しクイズ」、文字通り海外のNO1ヌードモデルを当てる「売れっ子ヌードモデルを探せ!!」等名物は多く、更にコーナー自体だけでなく司会者や解答者が見せる人間ドラマも番組を大いに盛り上げた。
余談
- 「ミリオンスロット」のシステムは、タイトーが制作。なお間違われやすい点として、実物は下から上に向かって回転している。
- 後の1994年に出た当番組のアーケードゲームもタイトーが開発。
- 他番組との合体特番を実施したことがある。
- 1989年に『どちら様も!!笑ってヨロシク』との合同特番。
- 1993年に『マジカル頭脳パワー!!』と対決特番。
- 本番組の人気に応じて、ゲームボーイソフトとしたものも発売されている。プレイヤーは視聴者を代表してレギュラー出演者に挑戦する資格を得た人物という設定であり、実際の番組ではついに行なわれなかった視聴者参加が実現しているというIF内容となっている。とはいえ日テレの全面協力を得て制作されているせいもあって再現度は高く、オープニングから逸見店長が案内を担当、さらに渡辺大番頭はもちろんのこと、レギュラー回答者も架空の人物に変換されていると思わしき1名を除き全員実際の出演者が登場しているばかりか、スコアはちゃんとミリオンスロットで決めるシステムになっている。
さぁーみんなで考えようー!