「お前を苦しめるには、この娘を利用するのが一番だからな」
CV:塩沢兼人
概要
マシン帝国バラノイアが開発したマシン獣。
赤と白で左右非対称のカラーリングとなった肩当てと四肢を持つ人型のマシン獣で、背中にはマントを羽織り、右目にはモノクルを着けた知的な外見をしている。その風貌から何も知らない者に「特撮に出て来る悪の組織の幹部」と言えば簡単に騙せるだろう。
その名に違わずマシン獣の中でも並外れの知性を誇り、超能力で人の心を操ったり幻覚を見せ付けると言う、機械に似合わぬサイキック能力を持つ。
また、右目に付いた球体状のパーツを分離させ、そのパーツから分身である巨大マシン獣、バラセパレートを生み出せる他、自分専用のタコンパスに乗って戦う。
劇中ではUAOHによる超力モビル開発の存在を知ったバッカスフンドにより派遣され、それを阻止する為に三浦参謀長を捕え、拷問した。
活躍
第6話「強敵 頭脳マシン」
超力モビルの開発場所を突き止めるべく、三浦参謀長を捕らえると某所の海岸で縛り付け、執拗に超力モビルの在り処を尋問。彼の旧友の娘である光子を超能力で操り、分身であるバラセパレートが街で暴れている様子を見せ付ける。
「あれは私の分身だ。三浦、これ以上街を破壊されたくなかったら……犠牲者を出したくなかったら、新型メカを開発している場所を吐くんだ」
無論、この脅迫に屈する参謀長では無かったが、バラブレインは超能力で操った光子の口から非難の言葉を投げ掛け、剰えも死んだ旧友である遠藤の幻影を見せて精神的に揺さぶりを掛ける。
そうこうしている内にオーレンジャーがダッシュレオンとモアローダーで出撃し、バラセパレートを迎え撃つ様子を見て、バラブレインは超力モビルが完成したかと一瞬思ったが、目の前にいるのは2体のみで、残る3体は未完成と判断。改めて参謀長の口を割らせる為、光子をサイコキネシスで浮かせて地面に叩き付けて見せた。
その頃、吾郎達3人はサンダーウィングで参謀長を捜索し、ダッシュレオンとモアローダーもバラセパレートにやられそうになっていた……。
第7話「完成!! 超力ロボ」
尚も光子を操っては三浦参謀長を拷問しようとするバラブレインだったが、サンダーウィングで駆け付けた吾郎達の手によって参謀長を救出されてしまう。
然し、光子を捕えたままのバラブレインはバーロ兵とタコンパスをオーレンジャーへと嗾ける。
レッドがジープに参謀長を載せて逃げる中、光子を救出したグリーンとイエローもバラブレインから逃げる。
だが、光子の身を案じる参謀長は自ら囮となって彼女共々3人の逃亡を促す。
その後、5人は参謀長のコンピューターに残っていたオーレンジャーロボの設計図から残るスカイフェニックス、グランタウラス、ドグランダーの完成を急ぐ。
途中、バラノイア側から1時間後の降伏勧告と同時に、参謀長の命が無い旨の脅迫を受けるも、5人は諦める事無く超力モビルの完成を急ぐ。
果たして1時間後、バラブレインはブルドントとヒステリアの2人と共に地球に降り立つが、オーレンジャーは一向に降伏勧告に応じない。「来なければ来ないで、降伏の調印式などしなくとも、既に地球は我がバラノイアの物。この男には約束通り死んで貰うだけです、皇妃様」とバラブレインが進言すると、ヒステリアが参謀長に死刑を宣告する。
だがその時、完成した超力モビルがタコンパスを蹴散らしながら登場。これを受けたバラブレインはその破壊の為、自分専用にカスタマイズしたタコンパスに搭乗し、バラセパレートと共に攻撃する。
超力モビル諸共オーレンジャーをピンチに追い遣るも、超力モビルがオーレンジャーロボに合体を遂げた事で形勢が逆転。バラセパレートがオーレンジャーロボのクラウンファイナルクラッシュで爆散すると同時に、本体であるバラブレインも運命を共にするのだった。
余談
週を跨いでの登場とは言え、幹部怪人でも無い一般怪人でありながら専用機を持つと言う珍しいマシン獣である。尚、今作以降戦闘機を保有する敵組織は13年後の『炎神戦隊ゴーオンジャー』まで登場しない為、このバラブレインは20世紀最後の戦闘気乗りの怪人と言う事になる。
バラブレインの登場した第6話と第7話はオーレンジャーロボの初登場回となった。
モチーフは脳で、デザインを担当した森木靖泰氏は『百化繚乱[下之巻]』にて「『幹部っぽい物』というオーダーを受けた」とコメントしている。
声を演じる塩沢氏は今作がスーパー戦隊シリーズ初出演となった。3年後の『星獣戦隊ギンガマン』では闇商人ビズネラの声で中盤からレギュラー出演している。
