(その名をドメイン名に冠したネットサービスについてはウェブ魚拓のメガロドンを参照。)
概要
学名はCarcharodon megalodon(カルカロドン・メガロドン←こちらはホホジロザメ属の意味)、もしくはCarcharocles megalodon(カルカロクレス・メガロドン←こちらが広く一般的に使われる属名)。
約2300万年前から約260万年前の海に棲息していた巨大な顎を持つ大型の鮫。ホオジロザメとは、遠縁とされる説や近縁説があるが、最近の研究では遠縁説が主流である。
軟骨魚類であるため、顎と歯の化石しか現存せず実際の姿形や大きさは類推するしかないが、ホオジロザメなどを参考に算出した最大個体のサイズは10m説、13m説などウバザメに近い。20m説もあった(類推なのでこれだけのふり幅が存在する)が、20m説は提唱した人自体がやりすぎだと言っている。
というか、どの学者がどの方法や理由付けを用いてサイズを出したのか、その学者がいわゆるメガロドン巨大説のファンかどうかでかなり仮説が変動している。
2018年の段階での説は最大10m程としており、ダンクルオステウス(近年では6m~8m程とされている)より一回り大きいとされており、これは現生のシャチの最大個体とほぼ同じ全長である。
一方、メガロドンの祖先の可能性がある「Otodus obliqqus」には断定はできないが最大9~12mという推測があり、プレデターシャークとしてはこちらの方が大型だった可能性もある。
- 日本にもいたシャチの古代種「Orcinus paleorca」は現在のシャチよりも大きかった可能性もある。
獰猛な肉食性だったと思われ、当時のクジラ類を獲物にしていたと言う仮説も存在する。だが、サメは浮袋を持たないため巨大化するほど遅くなるという説が存在し、軟骨魚類故に防御力にも優れていない。また、ホオジロザメにとって鯨類のエコーロケーションは厄介なものとされているため、進化した鯨類がエコーロケーションを確率させたとしたら、なおさら手こずらされた可能性もある。
あくまでも小型で遊泳力に乏しい・水中における探知・戦闘力が優れていなかったかもしれない進化途上のクジラ類に限定されるのかもしれないし、(ティラノサウルスにも言われているように)スカベンジャーだったかもしれないからあのサイズを維持できたのではないかという指摘もある。
絶滅の原因
温暖な海の範囲が狭まり、獲物が減った事で絶滅したとする説が定例だったが、2017年に「寒冷化に伴う生態系の大規模崩壊」に巻き込まれて絶滅したと発表されたこともあり、近年は異なった複合的な要因が見なされている。
- 寒冷化はメガロドン自体にはそこまで影響を与えなかった説(実際、寒冷期の極地付近からもメガロドンの化石が発見されている)
- クジラ類の進化 (大型化・高速化・水中能力の向上)。
- リヴィアタン・メルビレイ、シガマッコウクジラ、シャチなどを含むより進化したハクジラ類とホオジロザメの出現により、世相に付いていけなくなり生存競争に敗れた。
ちなみに、大型種が絶滅し小型種が生き残る例は往々にしてある現象であるが、メガロドンやレヴィアタンの場合は捕食対象の強化も絶滅の原因となった珍しい例かもしれない。
参考に、今のホオジロザメはセミクジラ等が泳いできたら避けたり(ホオジロザメが健康な大人の鯨を仕留めることは不可能とされる)、シャチやイルカの群れを避けて行動したり、ホオジロザメの味を覚えてホオジロザメを好んで食べるシャチがいたり、ホオジロザメを虐殺するイルカがいるなど、やはり戦闘力では鯨類に劣る。
その他
映画『ジョーズ』から始まったサメ映画のヒットによって、UMAとして注目の的になっており、SF・パニック作品において格好の題材となっている。ただし、ネットに出回っている動画などはデマである(映像作品などの流用など)と判明していて、駿河湾のオンデンザメがメガロドンと紹介されていることもあった。
因みに本種の歯の化石は日本各地の寺院で「天狗の爪」と称され、寺宝として保存されている事がある。また、大蛇の舌と考えられたこともあった。
なお歯の化石は日本だけでなく世界各地で多数発見されており、かの時代においての個体数の多さが伺い知れる。
関連イラスト
メガロドンと戯れる者達
関連項目
ジュラシック・ファイト・クラブ...日本沿岸でシガマッコウクジラを襲ったが逆に虐殺された