「こいつはモンスター………俺の中で沸き立つ、怒り、哀しみ、そして憎しみ……つまり、俺そのものだ」
概要
レックスこと檜山蓮がシーカーの設備を利用して生み出したLBXで、アーマーフレームのタイプはブロウラーフレーム。
その名の通り中東の魔神を模したLBXで、通常のブロウラーフレームよりも一回り大きい体躯と、炎のようなカラーリングが特徴的な機体。
赤熱した拳を主武装とし、高い出力と大柄な機体に見合わないほどの機動力を以て敵を圧倒する。その機体性能は既存のLBXよりも遥かに高く、アキレスやハンターといったLBXより以前に作られながらも、レックスの操作技術も相まって最新型の機体であるオーディーンを圧倒した。
さらに、特殊モード「I(インフェルノ)モード」を搭載。起動時は機体が炎で包まれ、一時的ながら機体性能を爆発的に上昇させる。ゲーム版での効果は相手の炎属性攻撃を無効化するというもの。
必殺ファンクションは、炎を纏いながら相手に体当たりをする「ヴァルゾダース」と、空中へ飛び上がった後に全身から無数の熱線を放つ「プロミネンスレイド」。
山野博士の助手だったレックスではあるが、シーカーの設備を利用したとはいえ、これらの機能を備えたLBXを一人で完成させた経緯や、イフリートの詳しいメカニズムなどは未だ謎に包まれている。
前述の通り肉弾戦を主とするイフリートだが、ゲーム版では第一ラウンドでBウェポンにバズーカ系装備の「レッドバズーカ改」を装備している。また、文字通り憎しみを力へと変える「ファイタースピリット」や、レックスがバンに伝授した「超プラズマバースト」も、イフリートが使用する必殺ファンクションとして登場している。
劇中での活躍
サターンのコクピット内でバンを待ち構えていたレックスのLBXとして登場。オーディーンの攻撃を難なく受け流し、必殺ファンクション「ヴァルゾダース」でビームガーダーを破壊。さらにインフェルノモードを起動したイフリートはサターン外壁を突き破り、エクストリームモードを起動したオーディーンと甲板上で激しい戦いを繰り広げるが、次第にバンとオーディーンの猛攻に圧され、胸部を貫かれたイフリートはあえなく機能を停止した。
しかし…
「バカな…イフリートが負けるだと……?」
「……ふざけるなァ!!」
「お前の力はそんなものではない!イフリート、その身を焦がすほど、絶望の炎を滾らせろ!!」
機能を停止していたイフリートのCPUに自我が芽生えて復活、暴走を始める。(レックス曰く「CPUが俺の感情を完全に理解した」「俺の憎しみが完全にイフリートに宿った」)
その様相はレックス本人をして「あれが本物のモンスターだ」と言わしめるほど。
暴走したイフリートはオーディーンを掴んでグラビティポンプ内へと侵入し、憎しみに身を任せんとオーディーンを攻撃し続けるが、一瞬の隙を突いたオーディーンが放った「ライトニングランス」とリタリエイターの一撃に怯み、最後はレックスが伝授した必殺ファンクション「超プラズマバースト」によって胴体を貫かれ、咆哮を上げながら爆散した。レックスの憎しみの権化ともいえるイフリートは、弟子であるバンによって、その野望と共に砕かれることとなった。
派生機体
イフリート改
ゲーム『BOOST』『爆BOOST』の裏ボスバトルでレックスが使用する、漆黒のイフリート。
色や性能だけでなく、角や尻尾の形状等、オリジナルのイフリートとは異なる部分も多い。『BOOST』『爆BOOST』では、裏ボスバトルで勝利すれば報酬としてパーツ一式が獲得できる。
イフリート・アポロ
『W』以降のゲーム版に登場した、マスターキング専用カラーのイフリート改。
ゲーム版『ウォーズ』の裏ランキングバトルでは、大空ヒロの僚機として登場している。
『装甲娘』において
適合者の本名は「コウヅキ クレア」(CV:大原さやか)。ミゼレムクライシス版から登場している。
ラスボス機としては初となるLBCSである。
詳細は『イフリート/コウヅキ_クレア』を参照。
ACCM
『装甲娘 ミゼレムクライシス』のACCM(アシストファンクション)としてイフリートが登場している。
2020年9月24日から始まった連合クエスト「ACCM開発協力 イフリート編」で先行実装され、2020年10月19日に探索で入手できるようになった。
ウェポンタイプが「ダガー/ナックル」の装甲娘に装備できる。
必殺ファンクションは「プロミネンスレイド」を使用。
効果は、敵全体に120%の格闘ダメージを与え、高確率でヒートを付与する。
「ダガー/ナックル」専用のACCMは他にもクノイチとジル・グレイブがある。
2つのACCMに比べて、全体攻撃を得意とした性能だが、ダメージ自体は低いため、敵単体に使用するには不向きである。
余談
アニメ版『W』では、ミゼルトラウザー内のヴァーチャルLBXの中にイフリートが存在していたり、ホビージャパンの外伝『LBX烈伝』では、エンペラーM5の模擬戦の相手としてイフリートが登場していたが、いつ何処でイフリートの設計図が流出したのかは不明(ゲーム版では、『爆BOOST』にてイフリートの関連データはシーカー職員によって全て削除された事が判明している)。
可能性があるとすれば、旧シーカー本部に設置されていたコンピューター内の残存データと思われる。旧本部はイノベーターによる襲撃後そのまま放置されており、また『W』にてディテクターによるトキオシティのブレインジャックに使用されたため、その際にアダムとイブによってデータを回収されたものと思われる。神谷重工がデータを所持していた件についても、イノベーター時代に本部を襲撃した際にデータも回収したと考えれば矛盾はない。
関連タグ
ダンボール戦機 LBX ブロウラーフレーム 檜山蓮 モンスター
ダンボール戦機シリーズの歴代ラスボス:イフリート / キラードロイド・ペガサス(ゼウス) / ミゼルオーレギオン / ディ・エゼルディ