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あっ!キリンも象も氷になった!!の編集履歴

2021-03-25 22:47:55 バージョン

あっ!キリンも象も氷になった!!

あっきりんもぞうもこおりになった

『ウルトラマン80』の最終回(第50話)

突如として襲った大寒波!

怪獣の出現を前に、オオヤマキャップはなぜか矢的・星の両隊員にUGM基地内に留まる事を命じた。

UGM必死の攻撃に、遂に大怪獣マーゴドンは死滅した。

オオヤマキャップが秘めていたものとは何か?

実は、そこにはウルトラマン80 / 矢的猛の秘密が隠されていた!


次回、ウルトラマン80最終回!

「あっ!キリンも象も氷になった!!」


概要

1981年3月25日放送。脚本:石堂淑朗 監督:満田かずほ 特技監督:佐川和夫


ウルトラマンが登場しないという異色の最終回。昭和ウルトラマンシリーズ完結編。


登場怪獣


あらすじ

次々と現れる凶悪怪獣や侵略異星人と戦うウルトラマン80も、いよいよ地球を去る時が迫っていた。


ある日、上空から謎の冷気が飛来し、一瞬にして暖かい日差しに包まれていた南原市のビルや道路、水道の水、金魚鉢の水、そして動物園のキリンや象は凍り付いた。

UGMでは対策会議が開かれたが、冷気の正体は一切不明。隊員たちにはひとまず待機命令が下った。

オオヤマキャップは、去っていく矢的猛をじっと見つめていた。


そのころ、南原市に巨大な白いマンモスのような怪獣が出現。冷気を振り撒きながら暴れ回っていた。

UGMは直ちに出撃するが、マンモスは各武器の熱エネルギーを吸収しますます大暴れする。


オオヤマキャップは垂直降下攻撃を行おうとするが、猛は止める。そんな猛にオオヤマは「人間にはできないと言うのか!?」と返す。様子の変なキャップに戸惑う猛。


結局攻撃作戦は失敗し、UGMは基地へと退却した。


マーゴドンと名付けられたこの白いマンモス怪獣は、惑星の熱エネルギーを吸収し、滅ぼしてしまう宇宙怪獣であることが判明した。

このまま放っておけば、地球、果ては太陽系まで滅ぼされてしまう。何としてもこの怪獣は倒さなければならない。


イケダとセラはウルトラマン80が来てくれないかと言うが、オオヤマは叫ぶ。


「バカモン!ウルトラマン80はもう現れない!80の助けはいらない、断固として80の力を借りないで怪獣をやっつける!!」


UGMは硬くてもろいという氷の性質を逆利用し、マーゴドンの体を氷漬けにして巨大な鉄球をぶつけて爆砕させる「ジャイアントボール作戦」を実行に移す。

鉄球を輸送するシルバーガル。だがマーゴドンが放った冷気でシルバーガルのワイヤーが切れてしまった。


助けに行こうとする猛と涼子。だが二人をオオヤマキャップが止めた。


オオヤマ「これまでウルトラマン80には随分助けられた。これまでのお礼を言うよ、ウルトラマン80」

猛「やはり知っていたんですね、僕がウルトラマン80であることを」

オオヤマ「うん、私とイトウチーフは知ってしまった…といってもついこの間の事だ。矢的…いや、ウルトラマン80。君には感謝している。しかしいつまでも宇宙人である君に力を貸してもらうことに悔しさもある。地球はやっぱり地球人の手で守らねばならん」

猛「でも広い意味では地球人も宇宙人です!宇宙人同士力を合わせて敵に向かうのは当たり前じゃありませんか」

オオヤマ「いや、君の方に事情があることも知ってしまった。ウルトラの星に戻らなければならないんだろう?それに今度の戦いで君は傷ついてしまった」


猛は前回のプラズママイナズマ戦で深刻なダメージを負ってしまっていた。


「もう80には変身しないでくれ。俺は行くぞ!」


そう告げるとオオヤマは走り去った。


もう一度作戦が決行された。オオヤマの乗ったシルバーガルが鉄球を回収する。しかしフジモリ機に燃料トラブルが発生してしまった。

その時、上空から赤い戦闘機が現れ、フジモリ機に空中給油した。オーストラリア支部に転任していたハラダとタジマが助けに来てくれたのだった。


タジマ・ハラダ機がマーゴドンに冷凍液を浴びせて凍り付かせることに成功。すかさずシルバーガルとスカイハイヤーの鉄球が、マーゴドンを木っ端微塵に粉砕。

遂に人類はウルトラマンの力を借りずに怪獣に勝利した。


日差しが戻る南原市。基地に帰還したUGM達を出迎えたのは、科学班が作ったアンドロイドの城野エミ隊員だった。

オオヤマは隊員たちに改めて、猛がウルトラマン80だったことを伝える。


基地では猛と涼子のお別れパーティーが開かれた。オオヤマは語る。


「これまで我々はいつも80の力を借りてきた。我々はいつも弱かった。それは、知らず知らずの内に80に頼る力が心のどこかにあったからだろう。残念ながら私もそうだ。しかし、私はある時決心した。自分達の手で戦い抜かねばならないと! それは、ウルトラマン80が怪獣との戦いで傷つき、さらにウルトラの星に事情ができて、星涼子ことユリアンが80を呼びに来たことが解ってしまったからだ。今我々は怪獣に勝った。80の助けを借りないで、地球最後かもしれない大怪獣をやっつけることが出来た。これで我々は胸を張って80とユリアンにさよならが言える」


今後、80とユリアンはウルトラの星で休養し、また他の星に派遣されるかもしれない。だが地球の事は絶対に忘れないという涼子。泣き出すユリ子。本当はいつまでも地球にいてほしかったと言うオオヤマ。


「さよならは終わりではなく、新しい思い出の始まりと言います。じゃあ皆、元気で!」


分かれの言葉を告げた猛。その後、二人は最後の一日を公園や街、遊園地を訪れ、思い出に焼き付けた。


誰もいない浜辺で80とユリアンに変身する猛と涼子。二人は遠く輝くウルトラの星(M78星雲光の国)へと帰っていった。


「80!!」



ウルトラマン80


余談

その最終回らしからぬ冗談みたいなサブタイトルがしょっちゅうネタにされるが、初期案では前後編構成で、そのうち後編が『UGMの地球平和宣言』というタイトルだった。これが実現しなかったのは放送枠が特別番組で押されて足りなくなったためである。

また、このサブタイトルを作った石堂淑朗氏によると「最終回だとわかっていたらこんなタイトルにはしなかった」とのこと。


回想で登場した怪獣は、クレッセントザルドンギマイラゴモラⅡバルタン星人五代目レッドキング三代目


この事件を最後に地球では怪獣と宇宙人の出現がほとんどなくなり、『ウルトラマンメビウス』の時代までの十数年間は平和な時期が続いたということになっている。


この放送の25年後の同じ3月25日には『ウルトラマンマックス』最終回が放送された。そのまた2年後の2007年1月27日、先生ウルトラマンとしては微妙な形で終わってしまった『ウルトラマン80』の物語に、27年目にしてようやく終止符が打たれることになる


劇中でオオヤマが口にした「地球はやっぱり地球人の手で守らねばならん」という言葉は、かつてウルトラ警備隊キリヤマ隊長も同様の事を言っていたように、ウルトラシリーズ全体における防衛隊が目指している理想と言えるが、一部の作品では前述の言葉が歪んだ形で体現されるケースもあった。


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