ピクシブ百科事典は2023年6月13日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

タイタニックの編集履歴

2021-04-05 19:20:27 バージョン

タイタニック

たいたにっく

タイタニックは、20世紀初頭に建造された豪華客船である。もしくはそれを元としたアメリカの映画作品。

概要

タイタニック号は、20世紀初頭に建造された豪華客船である。イギリスのホワイト・スター・ラインが北大西洋航路用に計画したオリンピック級客船のうちの2番船であった。

当時最大級の大きさを誇り内装も豪華で、浸水を防ぐ区画構造から「不沈船」とまで謳われていたが、当初は同型船「オリンピック」の存在に隠れており、有名になったのはその沈没後の事であった。


1等船室には広大な室内空間を備えたスイートルームも併設された。これは建造時点ではオリンピック号にも無い設備であり、この点ではオリンピック号をも上回るフラッグシップとしての期待もあったと言える。他に豪華な食堂やラウンジ、カフェなどの写真が残されており、まさに豪華客船として相応しい内装を誇った。

この豪華設計の一部は先に就航した「オリンピック」の運用上の反省点を活かしたものでもある。他にAデッキの遊歩道は「オリンピック」では吹きさらし構造であったのに対し、「タイタニック」では大西洋の強風を遮るため窓が設けられるなどの改良がされた。そのため「オリンピック」と似た姉妹船ではあるが、外観上も多くの違いが生まれている。


一方、3等客室は2段ベッドに洗面所程度の設備しかなく、移動に不便な低層階の船首部及び船尾付近のうるさい機関室周辺などに集中していた。また3等客の移動も当時の階級意識に加え労働者の伝染病感染防止のために厳しく制限されるなど、まさに当時の社会構造の縮図のような船であった。

ただし、ホワイトスターライン社はオリンピック級に対しては速さよりも質を追及しており、一等から三等に至るまで旅の快適さを徹底して追求していた。当時の一般的な客船の三等客室が汚水の溜まった掃き溜めのような船底同然であったのに対し、タイタニック号の三等客室では(処女航海でもあったため)新品の真っ白なリネンや食器を揃え、食事も一日三食(昼・夜はデザート付き)用意されており、生還者の証言からも非常に快適な旅であったことが伺える。これから新天地に活路を開かんとする移民たちにとってタイタニック号はまさに「夢の船」だったのである。


1912年4月10日にイギリスサウサンプトン港からアメリカ合衆国ニューヨークへ向けて出発し、その処女航海中、4月14日の深夜に氷山に接触し、翌日未明にかけて沈没。接触した船首から沈み船尾が海上に高く持ち上げられ、自重に耐えきれず真っ二つに千切れて沈んだ。

大型船の黎明期にしていまだ経験が不足した時代の中、本船への絶対的な信頼と共に、当時は救命ボートは所詮救助船が来る前の気休め程度と軽視されていた傾向があった。さらにこれの3年前に起きたリパブリック号沈没事件では船が沈没するまで39時間掛かり、大型船は沈没までに多大な時間を要しそれまでに乗客の救助が完了すると考えられたことがこの認識に拍車をかけた。そのため救命ボートが全乗員乗客の頭数に対して半数程度しか備えられていなかった。また避難時の混乱から大きく定員割れした状態で避難したボートもあり、結果的に予想以上のスピードで沈没したことにも合わせて犠牲者数は大きく増えた。

乗員乗客合わせて約2,200人のうち、1,513人(他に1,490人、1,517人、1,522~23人など様々な説がある)が死亡し、当時世界最悪の海難事故であった。

この事故を教訓として、救命ボート・救命いかだを合わせて必ず定員を上回るよう国際条約が締結された。また氷山の早期発見を目的としてソナーの開発も始まり、後述にある第一次世界大戦Uボートの脅威に対して有益な対抗策となっていく。


唯一の日本人乗客として鉄道院の細野正文(YMO細野晴臣の祖父)が乗船し、救出されている。

当時生後9週間で乗船したミルヴィナ・ディーンは乗船者のうち最年少であり、最後の存命する生存者であったが、彼女も2009年に97歳で没。タイタニック号の全生存者がこの世から去った。


事故を原因としてホワイト・スター・ラインは経営が悪化。続く第一次世界大戦で客船が徴用された他、オリンピック級三番船としてタイタニック号の沈没後に就航した「ブリタニック」も病院船として徴用されるもドイツ軍の機雷によって沈没。この時は十分な救命ボートの数があり、タイタニック号の三倍のスピードで沈没したにもかかわらず、犠牲者はスクリューに巻き込まれた一部の救命ボート乗務者数十名に留まった。唯一残ったオリンピック号は輸送任務を続け、終戦間際には攻撃してきたUボートに反撃し衝角攻撃によって撃沈するという快挙を打ち立てた。


戦後にオリンピック号は再び客船として、姉妹船達の分をも取り戻すかのように航海を続け、1935年にOld Reliableと親しまれたその艦歴を終えた。

しかし運営会社の方は、1926年にはホワイト・スター・ラインはライバルでもあった英国のもう一つの客船会社、「キュナード・ライン」に吸収合併された。これにより一時的に「キュナード・ホワイト・スター・ライン」となったが、第二次世界大戦後は社名が再度キュナード・ラインとなり、ホワイト・スターの名前は完全に消滅した。

ちなみに現在、キュナードは世界で殆ど現存しない大陸間横断客船(オーシャン・ライナー)の機能を有した船舶(クイーンメリー2)を保有する希少な会社であり、定期航路を持つものとしては唯一である。


タイタニック号は船首側と船尾側の二つに分かれた状態で現在も大西洋の海底に沈んでいる。調査によって、沈没前の位置からほとんど移動せず、当時のままの状態を保っている備品などが確認されている。

しかし、バクテリアによる分解が進んでおり、あと80年ほどで自重により崩壊するとされている。また、タイタニックを分解しているバクテリアの中には新種も発見されている。


逸話

  • 悲劇的な最後を遂げた本船は伝説的な存在となって語り継がれ、乗って居た者の中ですらタイタニック号は姉妹船で当然ほぼ同じ大きさであるオリンピック号と似てはいたが遥かに巨大だったと述解する程だった。

  • 不沈船」と呼ばれるだけあり対策は当時としてはとられており、四区画に浸水しても浮力を保てる設計がなされていたが、氷山を回避しようとして横腹を損傷して海水が浸水した区画は六区画に達していた。もし回避が遅れていれば正面衝突で船首を潰しても浮力は保て、回避が早ければ避けられたが、本船は最悪のタイミングで回避行動をしたといえる。更に水密防壁は天井に達しておらず、浸水で区画を満たした海水は更に隣の区画へと流れ込む事となった。

  • 四本の巨大な煙突は本船をバランスの取れた優美なものに見せる事に献上しているが、本当の煙突は三本のみで、四番煙突は本船を外見を美しく見せるために造られたダミーであった。因みに出港前に何者かが悪戯で黒く塗った顔を四番煙突から出して乗客を眺めていたと言われ、後の海難事故と結び付けられて不吉の前兆だったともされている。

陰謀論(オリンピック号とのすり替え詐欺説)

「タイタニック」とその姉妹船となる「オリンピック」には、前者が後者とすり替えられ、造船会社や運営会社が保険金をだまし取ったという陰謀論が存在する。

これについて詳細はオリンピック号を参照のこと。


映画作品

映画「タイタニック」より

ジェームズ・キャメロン監督・脚本による1997年アメリカ映画。1912年に実際に起きたタイタニック号沈没事故を基に、貧しい青年と上流階級の娘の悲恋を描いている。レオナルド・ディカプリオケイト・ウィンスレット主演。


詳細は「TITANIC 」を参照。


例のポーズ

上記の映画に出てきた1シーンを指し、pixivでもこのポーズ自体に「タイタニック」タグがつくことも多いためここに記載する。タイタニックと聞いてこのシーンを連想する人もちらほら。


タイタニック艦タイタニック

もっともこれをやれる客船は現代ではそうそう存在しない。縁起が悪いから禁止されている…というわけではないのだが、船首ほど船で危ない場所は無く、一般に機関部やヘリポートになっているため、立ち入り禁止になっていることが多いためである。


漁船とかいかだ、ボート程度ならご自由に。

とはいえ、前述の通り船首部分は小型船舶であっても同様に危険な場所であり(構造上いの一番に波をモロにかぶる場所なうえ、ちょっとした揺れで海にドボンの危険性も大)、そもそも漁船でやってもムードぶち壊しなので、あまりオススメはしないが…。


オプティカルセロファン

また極稀に、組体操の「サボテン」にこのタグがつくことがある。


タイタニック2号

クルーズ会社、ブルー・スター・ラインのフラッグシップ客船としてタイタニック号沈没から104年後にあたる2016年に処女航海が予定されていた豪華客船で、タイタニック号と同様の外観をしているが、機関設備・救命ボート等は最新鋭の装備とされている。

しかし業界団体の調査で豪華客船の建造能力が無い事が分かり、タイタニック2号建造計画は早くも座礁してしまっている。

その後同社は2022年までの航海を目指すと修正しているものの、その後の世界情勢の変化もあり、修正後の計画も上手く行くかどうかは未知数である。


関連タグ

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました