概要
精霊族の少女。ルナとは双子の姉妹でありソラは姉に当たる。一人称は「ソラ」。
亜麻色の髪を後ろで結んだ髪型と、水色の花の蕾一つを飾っている。
背中には妖精のように虫の羽根が生えており、魔法を発動するとこの羽根が展開される。
キャラクター像
初登場時は後述の事情もあってかレイン達に対して取り付く島のない態度をとっており、当初は説得さえも「立ち去りなさい」の一点張りで撥ね退け、さらには攻撃魔法による威嚇を行っていた。
しかし本来は生真面目な性格で、耳年増な発言をするルナを諫める役も担っているが、顔を赤くしている限りムッツリであることを伺わせている。
とは言え、ルナが悪ふざけを仕出かした時はげんこつをカマし、(理由があるとは言え)ルナがレインに毒魔法を放った時はルナが萎縮するレベルで激怒する一幕もあった。そして仲間を傷つけ、理不尽な目に遭わさせた首謀者に対しては怒りが頂点に振り切って、超級魔法で容赦なく吹き飛ばすなど、本気で怒らせるとやばいタイプである。ただし、表にこそ出さないがレインと同じように仲間を大事に思っているという裏返しでもある。
小柄な体型を気にしており(これはルナにも言えることだが)、水浴びの際にカナデとタニアの大人な身体や大きなものを見ては落ち込んでいた。
人間に対しては精霊族の住処を荒らした事に加え、人間の悪い部分ばかりを聞かされた事もあってかあまり好意的ではないが、レインがその事実を踏まえた上で「人間の中にも良い人はいる」と身をもって教えてくれた事で、その考えも軟化しつつある。
料理好きだが、その腕前は下手というレベルでは収まらない。
カレーの材料の下ごしらえだけは良いが、スパイスや砂糖、塩を大量に投入し、レモン汁さえも入れる……と、レインが死を覚悟するほどに恐れ慄いた。
幸い(?)にも匂いの方は普通であったが味は筆舌に尽くしがたく、完食したレインが一時間も動けなくなる程の体調不良に陥らせる等、もはや兵器というべきシロモノであった。
そんな有様なので、ソラが料理しようとする度にルナが普段の口調をかなぐり捨ててまで止めに入るが、悲しいことに当人は無自覚である上に、ルナの方が「認識を誤っている」と思い込んでいる。
戦闘力
最強種において最も高い魔力を保有し、魔法に特化した精霊族である事から高度な魔法を簡単に使いこなせる。しかし、シャドウナイトのような魔法攻撃を完全に無効化させる敵との相性が悪く、ルナを人質にされるという不覚を取ってしまった。また、魔法を使うには羽を展開する必要があるため、人前で姿を精霊族であることがバレてしまうリスクもある。
精霊族の弱点であるスタミナと体力の低さも持ち合わせてしまったため、ある依頼で山道に向かった時は息切れしてしまった場面も。
魔法
- イリュージョンアロー
魔法の矢を放つ攻撃魔法。人間程度ならダメージを負える。
- メモリーサーチ
対象の記憶を覗く魔法。
高度な魔法であり、それを当たり前のように使える精霊族の強さの片鱗を見せた。
- スリープ
睡眠魔法。
対象を強制的に眠らせる事から、上級に分類される高等魔法である。
- フラッシュインパクト
光属性の上級魔法。
強い閃光で対象の目を灼くだけでなく、後からの爆発と衝撃で吹き飛ばしていく。
ソラとルナが手加減したとはいえ、数十人のエドガーの私兵を戦闘不能にする程には強力。
しかし、魔法を放たれる直前に射程範囲外に逃れられたら効果はない。
その為か、この魔法を発動させる直前に他者のアシストが必要となる。
- イグニートランス
炎属性の上級魔法。
人間大の大きさもある紅蓮の炎の槍を放つ。
威力や貫通力は申し分ないが、壺といった物を投げつけられると機動を逸らされてしまう。
- ファイアーボール・マルチショット
ファイアーボールの連続詠唱版。
精霊族の魔力も併せる事で、十以上の火球を生み出せるなど、レインの比ではない。
- ドラグーンハウリング
竜の幻影から咆哮を放つ攻撃魔法。
魔族が召喚した魔物たちを纏めて吹き飛ばすだけの威力を持つ。
- レッドクリムゾン
真紅の球体を対象にぶつけて業炎を撒き散らす攻撃魔法。
- グングニルツイスター
遥か上空から光の槍を落としていく。
- ジャッジメント
幾重にも展開された魔法陣を通り道にして光を降り注ぐ攻撃魔法。
魔族に対して有効なダメージを与えたが、周囲が炎に飲まれてないことから威力を調整出来ると思われる。
経歴
過去
ソラは迷いの森に精霊族の里に繋がる道を遮断する結界を展開しており、さらにはルナと共に管理していた。つまらない仕事ではあったが、ルナが一緒にいたお陰で不平不満は無かった。そんなある日、魔王軍配下を名乗る魔物『シャドウナイト』にルナが捕まってしまい、彼女を人質にして「妹を助けたければ結界を解除しろ」という取引を持ち掛けられてしまう。
里の長に助けを求めるも「精霊族の安全を守るために、ルナのことは諦めるべきだ」と聞き入れてもらえなかった。
結界が解かれれば他の同族の仲間を危険に晒してしまう。ましてやシャドウナイトは精霊族にとって天敵の魔物。同族を失うわけには行かない故に下した決断だと分かっていたが、それでも大切な妹を諦められないソラは一人で抱え込むしかなかった。
レインの仲間になるまで
そんな中、アリオス達の依頼で魔王を倒す為に必要な『宝具』、『真実の盾』を探しにやってきたレイン達が迷いの森の結界を破壊を試みようとしたため姿を現し、有無も言わさずに攻撃魔法による威嚇を行ってレイン達を追い払う。
しかし、レインが一人で自分の元を訪れた事に不審に感じ、今度は攻撃魔法で排除するも、『敵意を示さず話し合う』為にレインがあえて魔法をその身で受け、更にはレインを守るために現れたカナデとタニアの説得を聞いたソラはそれに応じた。事情を知ったソラは真実の盾をレイン達に渡すが、レインに本心を見抜かれてしまう。当初はそれを話すことを躊躇うも、レインたちが信頼に値するとして打ち明けた。それらを聞いたレインは「『ソラの妹を助ける』『里を危険に晒さない』両方とも叶えてみせる」と約束された事で、ようやく安堵したかの様に涙を流していた。
シャドウナイトと戦う事ができない事からルナの救出をレイン達に託し、そのレイン達がシャドウナイトを撃破した事でソラはルナと無事再会を果たす事ができた。そして、レイン達への感謝の気持ちに、(やむにやまれぬ事情があったとはいえ)自分達を助けようとしなかった同族と距離を置きたいという事情、そしてカナデの提案でルナと共にレインと契約して、同行する事となった。
レインの仲間になった後
レインがアリオスら勇者パーティーの元に向かった時、アリオス達がレインに酷い仕打ちを行った事を知った一方、レインが勇者の血を引く者達に備わる「限界突破」の話をした際、複数の最強種と契約したレインに対し「レインにも『成長限界』がないのでは?」と指摘する。
ホライズンの街の鍛冶職人ガンツの依頼の際は気絶した冒険者たちの記憶を魔法で読み取り、ミスリルを盗掘をしている冒険者達の魔法を無効化させていく。レインやルナと一緒にホライズンの街を満喫していくが、その最中に領主の息子であるエドガーにルナ共々連れて行かれそうになる。しかしこれに反発したレインがエドガーの連れている騎士団に応戦、これを退けた。
人間関係
双子の妹である精霊族の少女。
性格は反対であり、お調子者である彼女を叱ることもあるが、迷いの森の結界を管理したときは彼女のおかげで楽しく過ごせた程には仲が良い。
自分が料理を作るたびに慌てて止めに入るルナに対して度々睨みつけているが、上記の通り料理がとんでもない代物なので……。
ビーストテイマーである人間の青年で、ソラ(とルナ)の主人。
当初は彼の説得を聞き入れなかったが、ルナを救ってくれたことから信頼するようになる。彼との関係はお互いに『かけがえのない仲間』であるが、どうやらそれだけではないようで……
しかし、手料理で彼を体調不良にさせてしまい、ソラのいない所で「アレをもう一度食べるなら、素手でドラゴンに立ち向かう方が100倍マシ」とコメントされた。
ホライズンを治める領主の息子。
一目見た彼に気に入られてルナ共々「俺の女にしてやろう」と言われてしまう。
人間の醜い部分が凝縮されたような男の言葉に困惑と恐怖を覚えて姉妹ともども拒絶する。
関連タグ
関連キャラクター
志村妙:姉で貧乳であることを気にしており、尚且つ健康被害を及ぼすレベルの料理下手という共通点を持っている。だがあちらは、貧乳と指摘した者を尽く血祭りにあげていたが。
翡翠ちゃん:双子の姉妹で(こちらは妹ではあるが)、料理下手という共通点がある。