CV:陶山章央(2020年アニメ版)
概説
妖魔司教ザボエラの息子である魔族の青年。182歳。魔王軍妖魔士団の幹部。
母親については一切不明。そもそも存在するのかどうか…。
性格や笑い方はザボエラと似通っており、人間をモルモット扱いする冷酷な科学者である。しかし父親よりは数段まともな性格をしており、彼なりの信念やプライドを持つ。
父と同じく謀略を好むが、自ら前線に赴いて戦闘し多少の不利でも撤退しない、自分の肉体を超魔生物研究の素材とするなど、自身へのリスクを厭わない点が父とは異なる。
むしろ、それを分かっていてなお成果を求めんとする程に彼の願望は深かったのかもしれない。
また、武術大会でモルモットに人間を集めた理由に「実験の度に部下の魔族を犠牲にしていられない」と挙げており、自身さえ無事なら自軍の消耗を意に介さない父とは対称的。
それ故か、倒された後マァムが回復呪文で治療しようとしたり、死後ハドラーがその死の間接的な原因になったとしてザボエラを減刑するなど、武人的気質の持ち主たちには理解され哀れまれた。
実は父共々、魔王時代からハドラーと付き合いがある。
戦歴
ロモス王国に人間の賢者として潜入。
自ら企画した武術大会での優勝商品の覇者の剣を餌に決勝進出者を実験材料に目論むものの、偶然居合わせたダイ一行と遭遇、交戦する。
超魔生物の姿となってダイを一度は倒し、武闘家となったマァムの閃華裂光拳に苦戦しながらも技が短時間に拳から出ていると読み、両手を皮膜粘液で封じ握り潰すなど優位に持っていく。だがポップのメラでマァムが両手の粘液を溶かした後に閃華裂光拳を放たれ、覇者の剣(偽物)を手にしたダイの渾身の一撃で敗れた。
致命傷を負って仰向けに倒れ伏した彼は、武術大会の賞品である覇者の剣を既に横領していた事実を明かし、最後の力で超魔生物の研究データをザボエラの元に送り届ける。
ザボエラの性根を知るポップから「そんな事してもあいつが感謝するタマかよ!」と諭される。
ザムザも「父は他者を道具としか思っておらず、息子であるオレが死んでも涙一つ流さない」と認めたが「それでもオレの父であることには変わりがない」と返し、自分のした事は無駄ではなかったと満足気に呟き、黒い灰となって散っていった。
心の底では父の愛を求めていたようで、ダイもなんとなくわかると呟いている。
ザムザの研究成果と覇者の剣は後にハドラーを大幅に強化しており、このことからも彼の戦いは決して無意味なものではなかっただろう。
そして案の定ザボエラは息子の死を知っても全く悲しまず、むしろ哄笑しながら「おまえの人生は、わずか200年足らずの短いものだったが、実に有意義なものだった」と、息子の人生すら便利な道具扱いしていた。
ザムザにとっては最低の父親にゴミ扱いされず、最期に褒めてくれただけでも破格の待遇だったのかもしれない。
未完成超魔生物
200種類以上のモンスターの長所をザムザの体に移植して作られた、超魔生物のプロトタイプ。
元の姿を遥かに上回る巨体と異形の姿は、参考にした竜魔人の姿より怪物的である。あらゆるモンスターの集合体とも言える為、変身前からその気配を感じ取っていたチウを怯えさせた。
完成度は80%程度であり、変身能力を有するも魔族の姿に戻った際に体毛や腹に腹の口の名残が残るなど不完全で、変身後は呪文が使えなくなるという欠点がある。
一方で魔族の姿でも闘気を操る能力を使えるなど戦闘能力は強化されており、防御力、耐久力も紋章の力を発動したダイの打撃に耐えるほど強靭。
本人の台詞から大猿系モンスターの筋肉組織が移植されていることが判明しているが、他に素材となったモンスターは不明。
変身後は左手が蟹の鋏のように変化し、強力な武器になる。腹には第2の口があり、鋏で捕えた獲物を放り込んで吸収する。ダイとの戦いでは疲労した彼をこの口に放り込み、食らおうとした。
高い再生能力も備えており、大抵の傷はすぐに治してしまう。しかし相手の生命力を暴走させ自壊させるマァムの閃華裂光拳とは非常に相性が悪い。
勇者アバンと獄炎の魔王
人間界の辺境で父と共に研究をしていた模様。魔王時代のハドラーが父を勧誘していたためハドラーとは顔なじみだった。ザボエラが禁呪法でおおめだまとあくまのめだまを融合させたモンスターを自身の研究成果と紹介した際にショックを受けていたため、今まで自身の研究成果を父に横取りされていたと思われる。
関連タグ
類似キャラクター
ステイシー:機界戦隊ゼンカイジャーに出てくる、最低最悪の父親を持ちながら同じ軍に所属する息子つながり。こちらは母親の件で父親に深い憎悪を抱いている。