概要
任天堂の育成RPGのアニメ化作品である『ポケットモンスター』シリーズ劇場版の通算9作目。
正式タイトルは『劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション ポケモンレンジャーと蒼海(うみ)の王子 マナフィ』。
『アドバンスジェネレーション』時代では4作目にして最後の劇場版作品に当たる。
お馴染みの前売券配信はマナフィだが、肝心の本編作品が公開当時発売前だったので、外伝作品であるポケモンレンジャーを経由するという形式になっている。
本作品の主役はハルカ。
サトシはこの作品でもスーパーマサラ人ぶりが発揮されていると専らの評判である。
ストーリー
サトシたち一行は、「水中ポケモンショー」で有名なマリーナ一座のヒロミと出会う。“水の民”の子孫であるヒロミから「海の神殿・アクーシャに海の王冠と呼ばれる秘宝が隠されている」という伝説を聞くサトシたち。そんな中、世界征服を企む、海賊のファントムが「海の王冠」を奪うため、ヒロミたちが保護していた「蒼海の王子」と呼ばれるポケモンのタマゴを狙って襲撃してきた。激しい争いの中、突然強烈な光を放つタマゴの中から、幻のポケモン・マナフィが誕生する。
伝説の秘宝の謎とは何か? そしてマナフィの神秘のパワーとは!?
いま<海の神殿>を目指して、はるかなる冒険の旅が始まる!(公式サイトより引用)
余談
- こちらと同様に、ディズニー映画の『アトランティス~失われた帝国~』に似ている部分がある。
- 本作のロケ地となったのはイタリアのナポリ。奇しくもポケモンレンジャーの舞台であるフィオレ地方の名前はイタリア語由来である。(そちらのモデル自体は岡山県。)
登場人物
マリーナ一座
水ポケモンの作り出した水球をアサナンやチャーレムの念力で浮かせて行うショーをして回る旅の一座。船をイメージしたトレーラーに乗って移動しているが、宿泊車両はファントムの仕向けたヘリの襲撃で崖下に転落してしまった。水の民の末裔であり、ジャッキーのミッションに協力していた。
該当項目参照。
- カイ
声:佐々木誠二
ヒロミの父親。名前は海(かい)から。
- ミナモ
声:本田貴子
ヒロミの母親。見た目は非常に若々しく、ヒロミの姉に間違われた程。
名前の由来は水面から。
- シップ
声:西村知道
ヒロミの祖父。かつては船乗りで、ガブ、ダブ、ザブの3人組と共に旅をしていた。
彼の所持する潜水艇付きのクルーザー「ブルー・ラグーン号」が物語後半の移動手段となる。
名前の由来はship(船)から。
海賊ファントム
- ファントム・トループ
声:藤岡弘、
悪名高い海賊で、海の王冠を手にするべく、水の民に纏わる情報を集めて回っていた為、水の民の証を入手している他、古代文字の解読もお手の物。「世の中には二種類の男がいる…」が口癖。
人間離れした怪力を発揮するが、その実態はメカスーツを着込んでいた為でスーツの故障で瓦礫に押し潰され、ジュンサーに逮捕された。
- ギジュ
声:三宅健太
ファントムの側近。スピアーを所持している。
配下は男女問わず、ゴーグルとバンダナを付けている。ファントム一味はヘリを格納できる巨大潜水艇を移動手段としており、ギアをフル稼働させる事で超音波砲を発射し、ポケモン達を混乱させる事が出来る。しかし、マナフィの号令で団結したポケモン達の総攻撃で大破してしまい、全員お縄についてしまうのだった。
ポケモン
本作の主役ポケモン。ファントムとの卵争奪戦中に孵化し、初めて見たハルカを母親だと思い込み、彼女を口癖の「カモ」と呼ぶ。断片的ながら、ハルカの教えた言葉を話すことができる知能の高さを持つ。
ハートスワップという技を持ち、ムコニャやジャッキーとサトシの中身を入れ替えてしまう。また、美しい歌声でみずタイプのポケモン達と心を通わせる能力を持つ。
海を広げたと呼ばれる伝説のポケモン。ぶっちゃけ今回はそこまで特別扱いはされない。
ファントムの杖に止まっているポケモン。オウムよろしくファントムやジャッキーの言葉を真似する癖がある。
成り行きでサトシ達側についていった。
先行登場枠。マリーナ一座のポケモンで好奇心旺盛な性格。
先行登場枠。マンタインと一緒に遊泳していることが多い。
用語
- 水の民
太古の昔、みずタイプのポケモン達と交流していた民族。現在は各地に遺跡を残すのみとなっている。
マリーナ一座やハルカはこの民族の子孫だとされていて、水色の勾玉のような石が付いたペンダントやブレスレットが水の民の末裔である事を示す証となる。
- アクーシャ
水の民が作り上げた巨大な海中神殿。宝物を狙う悪人の侵入を防ぐために外部の人間からは見えないようになっているが、マナフィだけは唯一、この神殿に辿り着く事の出来る存在だとされている。
この神殿には「海の王冠」なる宝物が収められており、大広間に収められていた宝石が「海の王冠」だとされ、ファントムが強奪した事で神殿が沈みかけるが、サトシが宝石を全て元に戻した際に海や空中を自在に移動できる黄金の光に包まれ、ファントムと激闘を繰り広げる。後にこの黄金の光を身にまとった人々の描いた軌跡が冠の形状になったものこそ「海の王冠」であった。