概要
2001年10月1日午後7時から8時のゴールデンタイムで放送された仮面ライダーアギトのスペシャル番組。
劇場映画『PROJECT_G4』の宣伝を兼ねており、本作のみのロード怪人であるビートルロードの登場、津上翔一のシャイニングフォームへの覚醒を描くとともに、翔一の恩師である国枝東の息子である国枝広樹が死の直前にアギトへと覚醒していた事実が語られている。
その一方で「アギト」本編を知らない視聴者に向けての配慮(鈴木英一郎による冒頭のナレーション、登場人物にテロップや役割を併記して表示、序盤の展開が「世界観を説明する」メタ的な流れになっているなど)もなされており、本作だけでも一通り理解する事は可能である。
また仮面ライダーG4の強奪など劇場版へのつながりも示唆(超解像度版ではカット)されている。
時系列について
劇場版の前日譚となっている。
本編との繋がりは不明だが、本作におけるアギト捕獲作戦の内容や続編となる劇場版におけるエクシードギルスとギルス変身の代償との兼ね合いなどの差異から本編とはパラレルワールドという見方が強い。
一方で、葦原が北條に対して殴りたいほどの因縁を持っているという描写から、本編の途中(第34話辺り)から分岐した物語と見る事も出来る(冒頭で使用されている回想シーンもそこまでである)。
本作のオリジナル登場人物
国枝東(演:京本政樹)
入院中に翔一の面倒を見ていた心理学者で、「大雑把に言って」が口癖の好漢。羊羹が好物。
かつて広樹という18歳の息子がいたが、アギトに覚醒しかけたのを機に自殺してしまう。その後、偶然にも翔一がアギトであった事を知ってしまい、バーニングフォームの力に呑まれて現実逃避を繰り返す翔一に対し、入院中に見た青空の美しさを思い出させ、シャイニングフォームへの覚醒を促す。
深海理沙
劇場版の登場人物。ラストに彼女と思しき人物が登場し、Gトレーラーに潜入している。
余談
本作における「すでに仮面ライダーである男」「仮面ライダーになろうとする男」「仮面ライダーになってしまった男」の各フレーズは実は本作の冒頭ナレーションが元ネタであり、あまりに言い得て妙であったために現在に至るまで「アギト」を象徴する台詞として知られている。
国枝東役の京本政樹氏は特撮やバイクに造詣が深い事で知られており、かつては「ウルトラマンG」の日本語吹き替え版ではウルトラマングレートに変身する主人公・ジャック・シンドー役を担当していた。
なお、本作で東が乗っていたバイクは自身がチューンナップしたモデルをそのまま流用(名前を変えただけで実車を使用)している。
また、本作では芋羊羹も登場したのだが、別に食べても巨大化はしなかった。
2021年8月7日に「PROJECT G4」(本作に先駆け朝11時にプレミア配信。本作は第43話のプレミア配信後の夜9時半にプレミア配信)とともにYouTubeでプレミア配信された。