「収穫したてのお芋は私の香水 巫女に喰べられてたまるもんですか!」
概要
種族 | 豊穣の神 |
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登場作品 | 『風神録』1面ボス、『DS』LV1、『グリウサ』大会 |
二つ名 | 豊かさと稔りの象徴(風・口授)、甘い匂いのする神様(DS) |
能力 | 豊穣を司る程度の能力 |
危険度 | 中 |
人間友好度 | 極高 |
主な活動場所 | 人間の里、田畑等 |
テーマ曲 | 稲田姫様に叱られるから |
※ただし危険度や人間友好度等の評価は作中登場人物の稗田阿求による。
種族は豊穣の神。
人間が育てる農作物の豊穣、豊作を司る八百万の神々の一柱。姉の秋静葉(紅葉の神)と共に幻想郷の秋を司る神であり、二人まとめて秋姉妹と呼ばれることも多い。
人間から敬われ喚ばれている立派な神様なのだが、結構その辺をうろついている。 神様だが戦闘はあまり得意ではない。というか強くない。
『東方風神録』ではStage 1のボスとして、妖怪の山の麓で姉の静葉(こちらは同ステージ中ボス)と共に主人公たちに戦いを挑む。
『ダブルスポイラー』ではLEVEL1-1の担当であるためチュートリアルも務めている。
テーマ曲は「稲田姫様に叱られるから」。
容姿
髪は、前の方向にカールしたボブの金髪。瞳は赤目。姉の静葉とは瞳の色が違う。
帽子は赤色の、唾が広い帽子。前面には立体的なブドウの飾り(蔓付き)。
靴や靴下を履いていない。東方キャラとしては数少ない裸足である。
だぼっとして方と袖のふくらんだ黄色い上着。上から付けているオレンジ色のエプロンには、稲穂や五穀のような植物の意匠が黄色で施されている。裾は少し横の方まで続くフリル。肩と腰のヒモは黒色。黒色ロングスカート(裾には白い鉤模様)。首には黒い細チョーカー。
…と、秋色を表現した暖色の、甘そうな色合いの可愛らしいデザインの身なりをしている。
実際に甘い農作物の香りを漂わせているが。
れっきとした日本の神道の神のハズなのだが、なんだか欧州あたりの民族衣装を思わせる出で立ち。
金髪赤眼の容姿が、さらに日本人離れした感じを強くしている気がする。
豊穣を司る程度の能力
幻想郷の秋、特に穀物や果実等の出来不出来を司る。
彼女の能力は秋の作物にしか作用せず、また一つ一つ頑張って育て上げるので適応範囲には限りがある。(信仰している人数分が働いて育てる程度)。
何も基が無い所から豊作状態を作ることは出来ないのか、作物が収穫時期になるまでの生育期間でないとご利益は意味を成さない。『儚月抄(漫画版)』では、秋になり魔理沙から「収穫の秋なんだから、退屈しのぎに豊穣の神でも喚んだらどうだ」との提案に、霊夢は「収穫の秋に収穫を祈っても意味が無い」と返答している。
いつも身体から農作物の香水の甘い香りを漂わせている。材料は本物の農作物か。
霊夢と戦った時は、生焼き芋の香りだった。別の種類の香水も付けている時があるのだろうか?
神様なので身に纏う香りも気を付けないといけないから、自慢の農作物の香り、らしい。
この行為は、静かな静葉に対して優越感に浸る為のものらしいが、
静葉がこれを嗅いでどう思うのか、そもそもどういう意図で行われているのか、詳細は不明。
豊穣神なので、さまざまな農作物と関わりがあるハズなのだが、
・風神録ゲーム内で霊夢と会った時の香水が、生焼き芋の香り。
・文曰く「神様も兼ねてる焼き芋屋さん」。
・芋を模したスペルカードも登場。(焼芋「スイートポテトルーム」)
と、芋(サツマイモ)に並々ならぬ強いこだわりがあるようにしか見えない。
戦闘能力
弾幕やスペルカードも作物を模した物がほとんど。米そのものを弾として投げつけたこともある。
静葉の設定.txtに書かれている「彼女らは余り戦闘は得意ではない」の通り、穣子も戦闘、弾幕ごっこはそんなに得意でない。強くない。
公式内では完全に、いわゆる雑魚キャラ扱い。『風神録』では、霊夢には「うちの神はこんなのより力がないの」と言われ、魔理沙には「こいつみたいな奴がごろごろ居るんなら余り期待できない」とがっかりされ、『ダブルスポイラー』では、文とはたてに「写真の練習相手」と捉えられる始末。
性格
性格は素朴で明るいが、冬になると暗くなる。
姉の静葉に対抗心があるらしく、農作物の香りを身体から漂わせて豊穣をアピールし、静葉に対して優越感に浸っている。しかし内心では、紅葉を彩る姉の美的センスを羨ましく思っているようだ。
テーマ曲「稲田姫様に叱られるから」についての風神録Music Room内のZUN氏コメントによると、
「未熟で能天気な神様」
のイメージでこの曲を作った、と記述されている。
「叱られるから」という言葉選びや、自身を「私はただの八百万分の一の神」と自称しているあたり、
穣子はあまり格の高くない神様なのかもしれない。そして、自分が神様であることを驕ってはいないようだ。
神様らしく、妖怪の山に向かう魔理沙に対しては「妖怪の山に居る妖怪は、今までの妖怪とは訳が違う」と警告している。「妖怪に怯えながら行動する人間の癖に」と、多少口調がキツイが、実は人間想いなのかもしれない。
一方で、同じく妖怪の山に向かっているが、食い気を前面に出している霊夢には、自分(や香水用の芋)が食べられてしまうと思ったのか、「笑止千万、不届き千万!」とつっかかっている。
ダブルスポイラーの射命丸文曰く、キレやすい。(文が穣子を写真の練習相手として扱っていたのがキレた原因だと思うが…)
戦闘は強くないのだが、魔理沙と戦う際は余裕たっぷりの態度で対峙している。神様の余裕なのか、それとも相手がただの人間だと思って油断したのか…。
人間との関係
豊穣は、人間にとって非常に有益なご利益であるので、里の人間からは一応敬われている様子。
実際、彼女は毎年、里で行われる収穫祭に特別ゲストとしてお呼ばれされている。どうやらそれ以前の時期には里に呼ばれないらしい。
…実は本来、穣子は収穫前の時期に呼ばれないと、豊作を約束することができない。
だが、まぁそんな事はどうでも良いかと、彼女も指摘しない。
ちなみに収穫祭は、文・はたて曰く「過激、野蛮な祭」だそうだが…。
求聞口授によると、人間への友好度は「極高」。人間に対する危険性はほぼ無い。
豊穣の神様であり非常に人間の生活と密着した神様だが、他にも豊穣を司る神様は一杯いるので篤い信仰は得られていない。本人の威厳に欠ける性格も手伝って、神社に祭られるような扱いは受けていないようだ。
そのため彼女に対する信仰は殆どが個人的なものだが、当人は「仕事量が少なくて済む」と喜んでいる。
上述の通り基本的には人間に友好的だが、自分を蔑ろにしたり排除しようとする者には意図的に作物を枯らす(畑を足で踏み荒らされたりする)などして報復することもある。
また、彼女は自然農法が好みで、過度な農薬や整地は避けている。そのため、自分の好みに反した農法をとる農家は敵視している。
誤植
ゲーム上では「秋穣子」と表示されているが、風神録キャラ設定テキストでは「秋稔子」と書かれている。そのため、稔の字の方で書かれてネタにされることもある。
またグリモワールオブマリサでは式神「穀物神の約束」というスペルカードが紹介されているが、実際に風神録のゲーム中で登場したスペルカード名は豊作「穀物神の約束」である。
余談だがグリモワールオブマリサの、キャラ固有の紋章が、静葉と全く同じ物。
立ち絵を良く見ると、両足とも左足になっている(ように見える)。ZUN氏のミスではないかとも言われているが、体験版から製品版になっても変わっていなかったことから何らかの意図があると考えられる。・・・まあ、製品版でも気づかなかっただけかもしれないが。一説としては畑を守る案山子の一本足を表しているのではないかと言われている。
二次創作では、右足と左足がちゃんとあるものとして描かれることが多い。
スペルカード
風神録
ダブルスポイラー
二次創作
風神録では他のキャラと比べると特徴が少なく、更にこの作品では守矢一家が登場しているため余計に色が薄まる事になり、初登場後の人気投票でいきなりボスキャラ枠の中でブービー(ちなみに最下位は姉)という不名誉な結果になった。
上記の結果や一部ファンの自虐ネタのせいで秋姉妹=人気が無いというイメージが広まり、創作ではオリキャラ扱いされたり、彼女たちだけハブられるネタが増え始める事になった。その後も秋姉妹の順位に誰かが挟まれる秋サンドなる単語が生まれるなど、投票関連での弄られは続いている。
最近では上記の「人気が無い」という事自体が2人のアイデンティティとなり、逆に人気が出始めつつある。事実、その後の人気投票では姉の静葉含め1度も最下位にもブービーにもなっていない。
普通のイラストでは静葉と共に秋姉妹という括りの姉妹2人セットでよく描かれる事が多い。季節の色が強く出ているため、秋になるとイラストの投稿頻度が増えるようだ。