作業用ザク

さぎょうようざく

作業用ザクとは、メカニックデザイン企画『MSV』登場するモビルスーツ。

機体データ

型式番号MS-06W、戦闘で損傷を受け実戦に出られなくなったザクや、旧式化したザクⅠを運搬やMSの回収などの作業用に改修した機体。

その製造経緯から各々の仕様はバラバラで、呼称も「作業用ザク」の他「一般作業型ザク」「ザク・ワーカー」など安定しない。一番広く知られているメイン画像の機体も頭に旧ザクの面影が強く見られるが、便宜上MS-06Wの型式番号で統一されている。以降断りの無い限りこの機体を軸に解説する。

先述の通り頭部こそ旧ザクそのものだが、首から下は全身に渡って改修を受けている。

胸部コクピットは目視での操縦がしやすいよう重機のものを流用しているためガラス張りで胸から張り出しており、そのすぐ下から伸びる動力パイプは胸部左右ブロックに接続されている。

両肩にはショルダーアーマーの代わりにハンガーユニットが設けられている。

両腕に装着されたツールは左右で異なり、左腕には資材などを引き上げるフック付きのウインチ、右腕には塹壕掘りなどに用いられるショベルが付いている。

マニピュレーターは小指が親指と同様に取り付けられた左右対称の形状で、残り3本の指はミトンのように一体化している。

背部にはスラスターの付いた推進用ランドセルではなくコンテナラックが設けられており、ザク系MSとしては珍しく背部が露出している。

ふくらはぎは高機動型ザクのものにも似た角張った外装で覆われているが、特に推進器は付いていない。

地球上ではザクと共に重力戦線を展開したマゼラアタックの車体、『マゼラベース』を改修に取り入れた作業用ザクも多く存在し、これらの現地改修機はザクタンクと呼ばれた。

またU.C.0091年時点での火星ではティターンズ残党を吸収したジオン残党の一派閥『レジオン』が本機種と同様の経緯で改修を受けたハイザックを『ローザック』と称して運用している。

その他に指導者アリシア・ザビの履行した火星における飛行禁止令によりMA形態の価値を失ったバウンド・ドック、ハンブラビ等の可変MS・MAも『リバウンド・ドック』、『ノンブラビ』とその在り方を揶揄した名を付けられ、作業用の機体として改修・運用されている。

当時展開されていた『MSV』でガンプラ化される予定ではあったがその機会は結局流れてしまい、キットとしては1/144の旧キットをさらに1/2に縮小したという体裁の「ガンプラコレクション」に新規造形で収録されているに留まり、現在入手困難。

1/144相当サイズのアクションフィギュアは過去にROBOT魂＜SIDE MS＞Ver.A.N.I.M.E.が魂ウェブ商店の受注生産限定で発売されていた。