マゼラアタック
まぜらあたっく
型式番号 | PVN.42/4(HT-01B) |
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所属 | ジオン公国軍 |
開発 | ジオン公国軍 |
生産形態 | 量産機 |
全長 | 10.2m |
全高 | 約6m |
全備重量 | 62.0t |
出力 | 16,000hp |
最大速度 | 120km/h |
武装 | 175mm無反動砲、3連装35mm機関砲 |
型式番号PVN.42/4。
ジオン公国軍が開発した大型戦車。「マゼラ・アタック」とも呼ばれる。
高価で量を揃えることが難しいモビルスーツ(MS)を補う兵器として、一年戦争の全期間に渡ってジオン地球侵攻軍で運用された。
地球連邦軍の61式戦車とは違ってMSを火力支援するコンセプトで開発されており、高い位置に設置された砲塔部は旋回せず、性格としては自走砲に近い。『ギレン暗殺計画』に登場したマゼラアタックは砲塔を旋回させ、側面へ向け砲撃を行っていた。
最大の特徴は、車体の「マゼラベース」とVTOLエンジンを持つ砲塔部分の「マゼラトップ」が分離できる点であり、マゼラトップは航空機としての運用も可能。
一度分離すると現地での再接続はできず、飛行時間も5分と短いが、この特異なメカニズムによって運用の幅は広く、運用次第によってはMSに匹敵する戦力となった。
また、マゼラトップのみをカーゴやサムソンといった輸送車両に取り付け、即席の砲塔として運用するケースも見られた。
武装は、マゼラトップに主砲の175mm無反動砲を、マゼラベースに3連装35mm機関砲を搭載する。
なお、175mm無反動砲は多少の改修を加えることで「マゼラトップ砲」(型式番号ZIM/M.T-K175C)としてザクなどのMS用の携行火器として流用することができる。
なお、投入された戦線などによって仕様差があり、マゼラトップの主翼付け根あるいはマゼラベース上面にスモーク・ディスチャージャーを備えた車両や、排気口の形状を砂漠での運用に適した形へ改めた車両などが確認されている。
M1戦車
模型企画『MSV』が初出。
ジオン軍がマゼラアタック以前に開発した戦車で、マゼラアタックのルーツに相当するが、形状は旋回式の主砲塔を備えた常識的なものとなっており、サイズもマゼラアタックと比べると小型。武装として主砲1門の他、砲塔上面に6連装のランチャーを備えている。
一年戦争開戦前にはすでに部隊配備されており、宇宙世紀0078年10月頃にはサイド3内のスペースコロニー「キンツェム」で武装蜂起した反ザビ家勢力によって使用されているが、鎮圧に投入されたザクⅠによって撃破されている。
M1戦車発展型
『MSV』が初出。
M1戦車の改良型で、重装甲化や主砲の大口径化が図られている。車体は大型化されマゼラベースとほぼ同型になったが、機関砲は単装のものを装備。砲塔は主砲と同軸機銃を1門ずつ備える旋回砲塔で、マゼラトップのような特異なシステムはまだ採用されていない。
M1戦車とともにキンツェムでの蜂起の際に用いられたものの、同様にザクⅠに対抗することはできなかった。
マゼラアタック原型1号
『MSV』に登場。
M1戦車改良型を経て開発されたマゼラアタックのプロトタイプ。マゼラベースは量産車と同仕様となったが、マゼラトップは無反動砲が右側、コクピットが左側に寄った左右非対称なものになっている。
また、量産車には存在するマゼラトップとマゼラベースの接合部がこの時点では存在せず、マゼラトップはマゼラベース上面のターレットに直接取り付けられている。
マゼラフラック
ムック『GUNDAM GAMES』に登場。
マゼラベースを元に製造された自走対空砲。新造された砲塔部に4連装75mm機関砲と捜索レーダーを備え、マゼラベースには3連装35mm機関砲を撤去した上で追跡レーダーが取り付けられている。各装甲連隊に所属する自走対空砲小隊などに配備された。
また、マゼラトップから175mm無反動砲と翼を廃し、代わりに4連装機関砲とレーダーを装備した自走対空砲も存在する。
マゼラベルファー
ムック『GUNDAM GAMES』に登場。
MS部隊の支援用にマゼラベースを元に製造された自走式迫撃砲。マゼラベース上面に600mm迫撃砲を後方に向けて剥き出しで固定装備しており、榴弾や多弾頭成形炸薬弾などを発射できる。車両自体に装填装置などは備えず、射撃には射手・装弾手・弾薬手の役割を担うザクなどのMSを3機必要とする。
本車1輌と3機のMSからなる迫撃砲小隊を編成して運用された他、マゼラベースを改造した弾薬運搬車が編成に加わることもあった。また、射撃時の反動による故障が相次いだため、マゼラベースを廃した携帯式の600mm迫撃砲も開発されている。