この漫画は、ほぼほぼ実話です。実在の人物、団体名等とは、ほぼほぼほぼほぼ関係があります。
(本誌の注意書きより)
概要
正式なタイトルは定額制夫の「こづかい万歳」~月額2万千円の金欠ライフ~
モーニングで月イチ連載されている登場人物達のこづかいのやり繰り術を紹介する漫画。なのだが、価値観が独特な人物が多く、一部読者からはホラーと称され、特に変わった人物は怪人と称される。
このマンガがすごい!2021オトコ編で鬼滅の刃と同率の17位になった他、週刊誌等で作者吉本氏がインタビューを受けるなど話題を集めている。
なお、本作では著作権が発生するキャラクター商品でなければ店舗や商品名は敢えてそのまま出している。
登場人物
吉本浩二
作者であり主人公、こづかいは2万千円。酒やタバコはやらないがその代わりにお菓子が好きなので高血糖気味。深夜にポテトチップスとアイスとコーヒー牛乳を食べたり、奥さんが子供のために買ってきたカルピスをがぶ飲みして怒られたら逆ギレしたりとなかなかの怪人っぷりである。
便利だけど生活に必須ではない商品を買いがち。
埼玉在住故か東京在住の人には下手に出る。
「俺にとってカルピスは焼酎と同じなんだよ!! カルピスぐらい自由に飲ませてくれよ!!」
吉本の妻
作者の妻、こづかいは7千円。必要ない物は買わない倹約家、作者が欲しくて買う物は基本こづかいから払わせる。酒飲みだが基本宅飲みか、たまに日高屋に行くくらいである。
会社員時代のあだ名はカバンに漫画アクションが入っていたのでアクション。後述の先輩沢田には大五郎と呼ばれる。
単行本3巻では、晩酌について熱く語ったエッセイを書き下ろした。
「まだ使えるでしょ! 何でも買う買う言わないでよ!」
チー
作者の娘、5歳。家族でオフハウスに行ったときに初めてのおこづかい300円をもらい、おもしろ文具とオルゴールを買った。作者がどうでもいい物を持ってきた時には「シッシッ」と追い払った。
「ねぇ~ママ「おころあい」って何?」
マー坊
作者の息子、2歳。初めてのおこづかい300円で水平器を買った。
「かっおいい~!!ぷくぷくビーム!!」
筒木剛
作者のご近所さん、会社員でこづかいは2万円。毎日ローソンの惣菜パン2個と業務スーパーのお茶で昼食を済ませていたら、上司に「もっと野菜とりなさい!」と言われ、ドン・キホーテで箱買いした野菜ジュースを飲むようになった。趣味は麻雀とアニメ鑑賞。
「何たって…これはこづかいじゃないですから!!」
工藤静男
作者のご近所さん、開店コンサルタントでこづかいは2万円。Pontaポイントを貯めることに情熱を注いでいるので、読者からはPonta怪人と呼ばれている。再登場時に携帯をPontaと提携したauに機種変した。
「ポンタを貯める真の目的は「ローソンお試し引換券」なんです…!!」
佐野修司
作者がバイク店で出会った男性、印刷所勤務でこづかいは2万5千円。バイクは自分でメンテナンスし、週末は家族のために手料理を振る舞い、そのついでに弁当のおかずも作っている。後述の自己紹介は他の登場人物によく真似される。
「申し遅れました 毎月「2万5千円」です」
村上誠、久美子
作者のご近所さんの夫婦、同じ工場に勤務していて、こづかいは共に2万4千円。毎月こづかいの遣った額の少なさで勝負しており、残ったこづかいは勝者が使い道を決めて、家族で打ち上げをする。二人ともスポーツ好きで常に体を動かしている。妻の久美子はハーブティーと化粧水を手作りしている。
「ジャーン2万3千円!!」「ババーン2万2千100円!!」
村田克彦
作者の幼なじみで名古屋在住、こづかいは1万5千円。ステーション・バーなる独特な飲み方をしている。登場回では作者と思い出話に花を咲かせていた。
「〝制限〟されてたからだよ…」
山崎あみ
作者の妻の会社員時代の同僚、通称アーミン。
こづかいは6千5百円(推定)。夫の親戚から梅酒をもらったことをきっかけに自作酒作りにハマっている。マンションにキッチンカウンターがあるため、金曜日は居酒屋ごっこ、土曜日はバーごっこを夫と楽しんでいる。
後日作者の自宅に自宅酒を送ったのだか、酒税法の関係かモザイクがかけられており、怪しい物のようになっていた。
「ご想像にお任せします…♡」
谷健
工藤の大学時代の後輩、Web制作会社勤務。こづかいはなんと0円。元々自分だけの趣味がないようで、お菓子を作ったら同僚に配り、夕食時には家族で楽しめるクイズ番組を見ている、その性格故か同僚から本やCDを譲り受けることも多い。市民プールの給水機の水を「どんなジュースよりも美味い」と言い切る彼を読者はラスボスと呼ぶ。
「〝こづかい0円〟は楽ですよ…お金の面倒からすべて解放されますから…」
真田一郎
作者が河川敷で出会った男性、靴修理と合いカギの店に勤務していて、こづかいは5万円。野草の採取と市民農園の畑仕事、釣りが趣味。中でも釣りはこだわりがあるようで釣具をカメラ、ギターと並ぶ「人間が作った美しいもの」としている。
「この「自然の恩恵喰い」が極上なんですよ…!!」
石井力
某出版社の編集者、こづかいは3万7千円。書斎を受験を控えた長女の部屋にしたため、1人になりたい時は愛車にポータブル蓄電池と家電を持ち込んで部屋代わりにしている。
「こうして〝部屋〟で一年の四季を感じているんですよ……」
すみれちゃんのパパ
チーの幼稚園のクラスメイトの父親、フリーランスのシステムエンジニアでこづかいは2万3~4千円。内訳は交通費の2万円の残りの3~4千円と、純粋なこづかいの2万円。仕事はベローチェやガストで行っており、入店時に頼んだモーニングをすぐに食べずに昼頃食べている。読者からは真似したくない節約術と言われているが、後述の台詞には共感する声も。
「東京の街っていくら歩いても新しい発見があるんですよね……!!」
沢田みゆき、龍三
作者の妻の元バイト先の先輩と会社員の夫。現在はOLで一児の母。こづかいは共に3万円。越谷に引っ越した際、近くにイオンレイクタウンがあるので、イオン中心の節約生活をしようとしたが、次第にポイントや割引目当てに買い物するようになったことに疲れ、夫と相談し、自分の生活に合ったポイントカードを契約する。夫とは料理と映画が共通の趣味。夫の龍三は漫画も好きで、待合室の漫画目当てに献血ルームによく行く。
「それだと〝迷宮〟にハマってしまいますよ…!!」
成瀬広太郎
モーニング編集部から紹介され、リモート取材した男性。予備校の数学講師でこづかいは2万円。昼食もゆっくり食べられないほど忙しく、下戸であるため、帰宅時セブンイレブンでお菓子を買うのが唯一の楽しみ。こづかいのうち3千円は月末にお菓子を大量に買って食べるため、作者からも血糖値の心配をされていた。
「人間ですからたまにハメをはずすことも必要なんです」
森山拓也
作者の旧い友人、通称はモリタク。小説家を目指していたが、現在は非正規の司書でこづかいは2万千円。ランチにおいしいものを食べるのがこだわりで、食後の眠気解消に筋トレを始めたらランチがよりおいしく感じられるようになったため、仕事中も暇を見つけてトレーニングをするようになった。おかげで周りから変な目で見られてるようだが。
「何たって…筋トレはタダですから…!!」
岩倉誠
作者のご近所さん、会社員でこづかいは2万8千円。会社帰りに傘を買うためダイソーに寄った際、品揃えの多さにときめき、毎回会社帰りに寄るようになった。妻に色々と買った便利グッズをすすめるが、反応が薄いため、妻を感心させようと躍起になっている。
「…よしっ!!ダイソーで必ずいい商品を見つけて、アイツをギャフンと言わせてやろう!!」
町田宏
担当の友人、会社員でこづかいは2万円。静岡に単身赴任した際、生まれて初めての一人暮らしだったため、ハメを外して生活費を使い込み金欠になってしまう。以降は反省して節約し、休日は同僚から譲り受けたスクーターで静岡の名所を巡るようになったことでこづかいを計画的に使うようになった。
「生活費節約していかないと俺のこづかい2万円分なんて残らない…こづかい0円になってしまうぞ…!!」
先崎ゆかり、幸信
作者の妻のママ友でパート主婦とその夫の会社員、こづかいはそれぞれ1万5千円と3万円。子供部屋がリビングの隣なので、深酒する時は玄関に行き、スマホに接続できるプロジェクターで動画や映画を観ながら飲む。登場回ではサイゼリヤのテイクアウトメニューをつまみに作者夫婦とリモート飲み会をした。
「いつかまたみんなで 飲みに行きたいね…!!」
兵頭勉
作者が公園で出会った男性、会社員でこづかいは2万5千円。ある日のリモート飲み会後の早朝、妻に任せきりだった愛犬の散歩に気まぐれで行って以降、徐々に自分から散歩に行くようになり、それまで酒に使っていたこづかいを犬用のグッズに使うようになった。現在は酒もやめ、ノンアルコールカクテルを妻と楽しんでいる。
「…いわゆるアルコールの入っていないカクテル…イギリスでは通称「モクテル」!!(Mock=偽物)」
畑山育夫、和代
筒木の大学時代の友人、共に会社員で、こづかいも共に3万5千円。国内旅行が共通の趣味だが、このご時世で旅行に行けず、気分転換に寄った下町の商店街の不動産屋で見つけた古いアパートに旅館風のインテリアを置いて、週末は別荘としてのんびり過ごしている。
「一目ボレしちゃいましてね…」
月島徹平
作者のご近所さん、工場の夜勤をしており、こづかいは2万7千円。仕事の関係上、晩酌をするのは早朝で、ある日食の細かった息子の残したブロッコリーを生ハムで巻いてつまみにしたことをきっかけに、息子の残した食べ物をアレンジしてつまみにする「残つま(残飯つまみの略)」にハマる。現在息子は育ち盛りで食べ残しをしなくなったので、少し寂しさを覚えつつ成長を実感している。
「うほっうまいぞ祐二郎~!!」
余談
第4話で描かれた日高屋の客達が笑顔で飲食をする姿に対し「日高屋はこんな幸せそうな客ばかりいるような場所ではない」とツッコミを入れたり、登場人物の好む食べ物がほとんどチェーン店の物であるため、日本の景気の悪化を象徴する作品と評する読者もいる。
関連タグ
忍者と極道 読者層が被っているとされる漫画、作者も本作を読んでいて何度か関連ツイートをしている。
スナックバス江 読者層が被っているとされる漫画、作中の登場人物が「家庭を持ったら趣味に使える金がなくなる」という趣旨の発言をしており、本作と対極的な台詞とされる。
麒麟(お笑い) メンバーの川島がこの作品のファン、よく出演番組で紹介している。レギュラー番組の川島・山内のマンガ沼でついに吉本と共演した。