富士急行6000系
ふじきゅうこうろくせんけい
概要
富士急行では、元京王電鉄旧5000系を出自とする1000系が18m車体・2両編成で輸送力不足をきたしていた上、老朽化も進んでいたことから、これら1000系・1200系の置き換えを目的として、2012〜2019年にかけてJR東日本205系を譲り受け、6000系として運用を開始した。
形式は205系の量産先行車がデビューした1985年を和暦に換算した昭和60年に由来している。
車両構成
富士山駅方より、クモハ6000形+モハ6100形+クハ6050形(6500番台、6700番台はそれぞれ+500と+700)で構成される3両編成で、クモハ6000形は元モハ205形を種車として、富士山駅方に新造した先頭部を接合し、クハ205形の部品を流用する体裁で先頭車化改造した。(※ただし、6700形は前面も流用)
また、クモハにはパンタグラフを2基設置し、運転席側のものは冬期に使用する「霜取りパンタ」となっている。
2021年10月1日現在では7本が在籍する。制御方式は種車時代の界磁添加励磁制御を踏襲した。
富士急行ではワンマン運転は行われないものの、古巣JR東日本のE233系などと同タイプの自動放送装置を増設している。
初期導入の4編成(6501F、6001~6003F)は、工業デザイナーの水戸岡鋭治が手がけた車内・塗装にリニューアルされた。
増備車両もJR時代とは異なる車内・外装にリニューアルされた。
各番台
6000番台
窓が二段窓(田の字窓)になっている、量産先行車出自の編成で、JR時代は山手線→京葉線で使用されていた。
編成 | 塗装 | JR時代 | 備考 |
---|---|---|---|
6001F | 標準色 | ヤテ2編成→ケヨ25編成 | |
6002F | 標準色 | ヤテ3編成→ケヨ26編成 | |
6003F | リサとガスパールラッピング電車 | ヤテ4編成→ケヨ27編成 | デビュー当時は標準色 |
※6001Fと6002Fはドア横に富士急ハイランドコラボイベントのラッピングを貼り付ける場合がある。
※6003Fは2019年3月15日よりラッピング車両。妻面は無塗装。
6500番台
一段窓となった量産車出自の編成で、2012年2月29日に6000系として最初にデビューした、京葉線出身の6501Fと、2018年デビューの埼京線出身の6502Fがある。
※6501Fは2016年9月15日よりラッピング車両。妻面は無塗装。
※6502Fはデビュー当初よりラッピング車両。妻面は無塗装。
6700番台
量産車のうち、サハ205を先頭車化改造した車両を両端に持つ編成で、JR時代は八高南線・川越西線八王子駅〜川越駅で使用されていた。
2019年6月~7月に運用開始。
余談
6000系(6700番台)の増備にともない、富士急行最後のオリジナル車のモハ5001+5002が2019年に引退し、富士急行ではすべての車両が他社からの移籍車となっている。