コサック
こさっく
概要
コサック(宇:Козаки 露:Казаки)は、ウクライナを発祥として東欧からロシア地方に存在する(した)軍事的共同体。
様々な集団(団体)が存在し、国や地域、時代によって何処にも属さない在野の兵であることもあれば、何れかの国に忠誠を誓った軍集団となったりと色々なコサックが存在した。
ロシア帝国南方辺境で結成された没落貴族やアジア系遊牧民の盗賊が基となった騎馬戦闘集団で、居住地域は、南ロシア(ドン・コサック)よりも、むしろウクライナ(ザポロージャ・コサック)であったが、ザポロージャ・コサックはロシア帝国に滅ぼされた。
16世紀、ドン川流域に現れたドン・コサックはロシアを代表する騎兵で、狩猟で生計を立てていただけでなく、オスマン帝国やクリミア・ハン国との戦いで鍛えられ、ロシア帝国に自らを傭兵として売り込んでいた。
1773年、エカチェリーナ2世時代に起きたプガチョフの乱は農奴制に反対するドン・コサックが蜂起したロシア最大の農民暴動。
日露戦争における旅順攻防戦において、ロシア帝国陸軍の戦力として活躍している。
ロシア革命後、赤軍に敗北したコサック諸軍は廃軍となった。ボルシェビキの弾圧により共同体としてのコサックも消滅した。
とはいえ「コサック騎兵」としては根強く残り、ドイツ軍捕虜の志願者で結成された親独派のコサック騎兵と「大祖国戦争」で大同団結した社会主義政権寄りのコサック騎兵が同時に存在していた。