十二国記
じゅうにこくき
書名タイトル一覧
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十二国記の世界
天帝がかつて存在した世界を一度滅ぼして作り直した世界とされ、天帝が定めた法『天綱』が教条的に働く世界である。十二国記の世界は中国の周時代をモデルにした世界であり、山海経に登場するような神仙や妖魔の存在する世界となっている。
十二国
詳しくは→十二国記の国々と黄海の一覧へ
王
麒麟によって選ばれ、天帝に代わって国を統治する人物のこと。麒麟に跪かれた時点で人として死に、神として生まれ変わるとされる。冬器で首や胴を絶たれるか、天命がある限り(つまり、自ら天に願って神籍を抜けるか、麒麟が死なない限り)死ぬことは無い。
前の王と同じ姓でない限り誰でも新王になるチャンスがある。
王が郊祀を行い、道を失わずに統治を行っている限りは天帝の加護で国は自然災害や妖魔から守られるが、王が道を失うと荒れ始め、王が死ぬと妖魔の襲来が始まるのもあって一気に荒れる。ぶっちゃけ人柱。
王と、王の家族の特権で仙籍に入った王族は国の頭文字と同じ音の漢字を当てた国氏を使う。
妖魔
詳しくはタグ先→『「十二国記」の妖魔』の項目参照。
用語
蝕
本来、重なってはいけないはずの十二国世界と蓬莱(日本)・崑崙(中国)がある世界が一瞬つながってしまう災害。呪力を使って人為的に起こすことが出来るが、殆どが自然発生したもの。本来交わってはいけない世界が交わる為、十二国世界の蝕の通り道では甚大な被害が起き、向こう側の世界も、王が蝕を使って世界を渡ると大津波などの災害が起きる。蓬莱や崑崙の人が蝕で十二国世界に流されることがあるが、どういう訳かその逆は伯以上の位を持つ仙でしか出来ないうえに、胎果でない限り実体を完全には保てないらしい。
神籍・仙籍
十二国世界では国を安定して維持させる為、王とその家族、官吏とその配偶者と子供は、基本的には『冬器』という特殊な呪をかけた武器以外では害することが出来ない不老不死の体になる。王の場合は麒麟に跪かれた時点一般の戸籍が抹消されて『神籍』に、それ以外は王がその者を『仙籍』に入れる事でこの扱いを受ける。仙籍は下野するなどして仙籍を抜けても元通りの生活が出来るが、王は選定を受けた際に人として死に神になったとみなされる為、神籍を抜ける事は死を意味する。
仙籍は王が死んでも代わっても抹消されない限りはそのままなので、王よりはるかに年上の官僚は珍しくなく、十二国世界では官僚の力が強い。
なお、十二国世界の言語は蓬莱や崑崙とは全く異なるものだが、神仙の頭の中ではそれらを何らかの呪力で勝手に翻訳される模様。海客・山客が神仙になった場合も同様で各自の母語に翻訳される。ただし、文字(漢文)は日本人の場合は白文を読み下せる人でないと読み書きが出来ない。
黄朱の民
定住せず、芸や商売をしたりしながら諸国をまわる浮民のこと。
地域によって、朱旌、朱民、または、「黄海の民」と言う意味から黄民(こうみん)とも呼びならわされる。
使令
麒麟の使い魔になった妖魔のこと。タグ先『指令』の項目参照。
朱旌(しゅせい)
朱線の入った仮の旌券。旌券とはこの世界で使われる身分証明証のことで、ちょっとしたお使いに行くにも行政区分が違う土地に行くには持っていかないといけないため大抵の人が持っている。または、その持ち主をさす。→朱民(しゅみん)
旅芸人という意味でも使われる。
胎果(たいか)
十二国記の世界では動物と新種の植物は全て木に実る卵果から生まれる。人の卵果は親でないともぎ取れないが、蝕によって強引にもぎ取られてしまうことがある。これによって本来は十二国の世界に生まれるはずだった人間が、誤って卵果のとき異界に流され、そちらで育ち、再び十二国の世界に戻ってくる人間を胎果と呼ぶ。
海客・山客
詳しくはタグ先→『海客』の項目参照
蝕によって十二国世界に流されて来た日本人を海客、中国人を山客と呼ぶ。
半獣
獣と人間の姿が混じってしまっている者のこと。自らの意思で獣人の姿と人の姿の両方の姿を取ることが出来る。その異様さと、天綱に取り扱いの規定が無い為、近年まで多くの国で差別の対象となっていた。現在も個人レベルでは異様さ故に差別視されることが多い。
アニメ
2002年4月から2003年8月にかけて全45話が放送された。
主題歌
オープニングテーマ
「十二幻夢曲」
作曲・編曲 - 梁邦彦
エンディングテーマ
「月迷風影」
作詞 - 北川恵子 / 作曲・編曲 - 吉良知彦 / 歌 - 有坂美香