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X−MENユニバースの編集履歴

2022-05-09 13:26:36 バージョン

X−MENユニバース

えっくすめんゆにばーす

X−MENユニバースとは、20世紀フォックスが製作・配給している、MARVELの原作コミックスの実写映画・テレビドラマ化作品のシリーズ。MARVELのキャラクターのうち、X-MENに所属しているキャラクターやウルヴァリン、デッドプールはこちらに登場している。

概要

X−MENユニバースは、MARVEL社(以下、マーベル社)のアメリカン・コミックスの一つである「X-MEN」を原作とした実写映画テレビドラマ化作品のシリーズであり、

の二つから構成されている。


マーベル社のアメコミが原作である実写映画・テレビドラマ化作品のシリーズには、X−MENユニバースとは別にMCUがあるが、原作コミックのキャラクターの内、ミュータントのヒーローチームであるX-MENや彼らと対立するブラザー・フットなどはMCUではなく、こちらに登場している。また、配給・製作は全て20世紀フォックスが行なっている。(詳しくは、MCUの該当箇所を参照されたい。)


特徴・沿革

概要にあるように、2000年に開始したX−MENユニバースはアメコミの実写映画化シリーズの中でも一番長く続いているシリーズだが、『X−MEN:アポカリプス』が批評・興行収入の両面で芳しくない結果を残したため、一時期はリブートも検討されていた。その後、メインシリーズの続編の製作が発表されたことにより、シリーズ自体は存続したものの、

  • 2018年に公開予定だった3本(『ニュー・ミュータンツ(原題)』、『デッドプール2』、『X−MEN:ダーク・フェニックス(原題)』)の内、『ニュー・ミュータンツ』と『ダーク・フェニックス』では再撮影などの実施に伴う公開時期の延期が決定。この影響で、年内に公開するのは『デッドプール2』のみとなる。
  • 2017年12月には、シリーズの製作・配給を担当している20世紀フォックスディズニー買収される事が発表される。

といった状況が続いており、何かと先の見通しが不透明になりがちなシリーズでもある。


完全なユニバースであるMCUDC映画ユニバースと比較すると、基本的には、続編で構成されたシンプルなシリーズものに近い映画シリーズとなっている(特に、メインシリーズに限定した場合)。一方で、多くのスピンオフ作品の存在や、メインシリーズとスピンオフ作品群の間のリンク度の高さなどを考えると、(実質的に)ユニバースと呼べるぐらいの内容・規模となっている事も確かである。


X−MENユニバースの特徴かつ魅力といえるのは、個性豊かなキャラクター達が織りなす群像劇や様々な能力をもつミュータント同士のバトルであり、それらがそのまま作品の見せ場にもなっている。しかしながら、第一作から描き続けられてきたミュータントとしての苦悩や葛藤こそ概要なんといってもシリーズの肝であり、マイノリティに対する現実社会へのメタファーとして、作品を単なる勧善懲悪モノ以上のものにしている。


元々ユニバースを想定していた訳ではない分、ユニバースの各作品間の矛盾が大きく、ユニバース全体の複雑な時系列が物語を把握しづらくしている事は確かである一方で、メインシリーズの内、新シリーズはユニバースをより深いものにしており、

  • 新シリーズの幕開けとなった『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』は、冷戦期のスパイものとして完成度が高い。
  • 新シリーズの第2作である『X-MEN:フューチャー&パスト』は、過去(新シリーズ)未来(旧シリーズ)、そしてスピンオフ作品群まで取り込んだ上で、ユニバースの一種の完結編として完成されており、単なる集大成としてだけでなく、MCUの『アベンジャーズ』やDC映画ユニバースの『ジャスティス・リーグ』とは別の形で、一つ一つの作品を超えたより大きなストーリーを結実させた成功例として評価されるべきであろう。

(まあ、『フューチャー&パスト』に関してひねくれた見方をするならば、アメコミ風の世界観のリセットを、コミックの実写映画化作品のシリーズでやったと言うこともできてしまうが……)


これに加え、現在では『デッドプール』『LOGAN/ローガン』などのR指定で公開されたヒーロー映画でも成功を収めている。(というか、現在公開中の『デッドプール2』も含めると、今までにX−MENユニバースの公開された11作の内、トップ5にこの3作はすべて入っており、もはやこちらが稼ぎ頭になりつつある。)こういったR指定の作品では、メインシリーズの流れに捉われない、より自由な作風による製作が可能になっており、MCUやDC映画ユニバースにはないX−MENユニバースの強みの一つとなっている。


今後の展開

2017年4月、メインシリーズとスピンオフ作品群のそれぞれの新作が、2018年に3本(『ニュー・ミュータンツ(原題)』、『デッドプール2』、『X−MEN:ダーク・フェニックス(原題)』)公開される事が発表された。(その後、『ガンビット(原題)』(後述)も米国での公開日が設定されていたが……)


ところが、沿革にもあるように、『ニュー・ミュータンツ』と『ダーク・フェニックス』に関しては再撮影などの実施に伴う公開時期の延期が決まり、18年内に公開されるのは『デッドプール2』のみとなった。


その一方で、X−MENユニバースでは多くのプロジェクトが進められており(詳しくは後述)、更には『ファンタスティック・フォー』の関連キャラクターであるドクター・ドゥームシルバーサーファーのスピンオフの企画まで存在していた。

  • これには、2度に渡って製作されたものの、ファンタスティック・フォーの映画シリーズがどちらも失敗してしまったことが背景にある。その為、こういったスピンオフ作品がX−MENユニバースにそのまま合流する可能性もある。が、いかんせん詳細はまだ明らかになっていないので、現時点でX−MENユニバースとの関連性がどこまであるかは明らかになっていない。

そんな中、ディズニーによる21世紀フォックスのテレビ・映画部門(=20世紀フォックスとFOXネットワーク・グループ)の買収が2017年12月に発表された。アベンジャーズとの共演が権利関係上で可能になる一方で、実際に買収が成立するのは2019年夏と言われている。

MCUの方にしても、製作を担当しているマーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギ曰く、『アベンジャーズ4(仮題)』までの戦略に変更予定がなく(加えて言うのならば、2020年までの公開予定作品も確定しているので変更する隙間がない)、キャラクターの合流についても目処が立っていない状況(企業買収に関わっている弁護士たちが、両社のプロデューサー達による交渉に許可を与えていない状態だと明かされた)らしいので、少なくとも2021年より前のタイミングでは、スクリーンの中でアベンジャーズとX-MENが共演するのは難しそうだ。


そして2021年にマーベル・スタジオによるリブートが決定した。これによりMCU編入は確実視されている。例外としてデッドプールシリーズは継続する形となった。


作品一覧

※日付は、(全米公開日/日本公開日)

メインシリーズ

  • X−メン(2000年7月14日/同日)

記念すべき第1作目であり、自身もLGBTIであるブライアン・シンガー監督によるマイノリティの苦悩に関する描写などが評価された。

  • X-MEN2(2003年5月2日/5月3日)

前作で「物足りない」「ブライアン・シンガーにアクションは向いていない」と評されたことに対し、アクションをより詰め込んだ第2作目。評価・興行収入の両方で前作を上回り、評価の高い続編映画の一つとしてもよく挙げられる。ウルヴァリンが主役級になっていったのもこの作品から。

  • |X-MEN:ファイナル・ディシジョン(2006年5月26日/9月9日)

初期三部作の完結作であり、この作品をもって『X−MEN』シリーズは一応の完結をみた。アクションがさらに増え、ミュータントのマイノリティとしての葛藤に対しても決着をつけた。その一方で、あまりにも雑なサイクロップスの扱いといった気になる部分も多く、X−MENユニバース内では(特に海外では)必ずしも評価が高いほうではない。

新シリーズ(旧シリーズの前日譚)の第1作目であると同時に、X−MENユニバース自体のリブートの要素も入っている。プロローグやエピローグ、回想シーンを除けば、最も古い時代(1962年)の作品である。後に『キングスマン』シリーズを手掛けることになるマシュー・ヴォーン監督のスタイリッシュなスパイものとしても評価が高く、完成度が高い一本である。

舞台は『ウルヴァリン:SAMURAI』のラストから8年後の2023年と前作から10年後の1973年の両方の時代。それ故、メインシリーズとしては『ファイナル・ディシジョン』と『ファースト・ジェネレーション』の双方の続編といえる。先述したように旧シリーズと新シリーズ、更にはスピンオフ作品群まで取り込んだX−MENユニバースの集大成ともいえる作品。……なのだが、新しいタイムラインを作り出すことになった為、X−MENユニバースを一見さんにとって入りづらくしてしまった一本でもある。

前作で歴史が変わり、新たな世界観(タイムライン)を歩みだした1983年が舞台である。残念ながら、多くの製作費が費やされた割にもかかわらず、評価・興行収入の両方で前作を下回ってしまい、同年公開された『デッドプール』の方が記録を伸ばすこととなった。

  • X−MEN:ダーク・フェニックス(2019年6月7日/6月21日)

メインシリーズ最終作。『アポカリプス』の流れをそのまま汲む作品であり、1992年が舞台となる。『ファイナル・ディジョン』とは異なる形での、よりエモーショナルでリアルな形でのフェニックスの暴走が描かれる。『アポカリプス』の反省を踏まえてか、関係者は「キャラクターにしっかり集中して、リアルな感情を注ぎ込み、今の世の中で共感できるテーマとして書くことです。」と明かしており、どんな人間ドラマが描かれるかに注目が集まっていたが、興行収入は過去最低になってしまった。


『ウルヴァリン』シリーズ

  • ウルヴァリン:X-MEN ZERO(2009年5月1日/9月1日)

第1作目である『X−メン』の前日譚であり、1980年頃が舞台である。ウルヴァリンの誕生や記憶をなくした経緯といった重要な事実が明かされた作品である一方で、初めてのデッドプールの実写化や旧シリーズとの矛盾も目立ち、作品としては散々な評価だった。(その為、『デッドプール』シリーズでは毎回いじられている。)

  • ウルヴァリン:SAMURAI(2013年7月26日/9月13日)

時系列は『ファイナル・ディシジョン』と『フューチャー&パスト』の間の物語。アメコミ映画では珍しい、日本が舞台の作品でもある。

『フューチャー&パスト』で新しく生まれたタイムライン(『アポカリプス』以降と同じ)の2029年が舞台。謎の少女を守るべく、ウルヴァリンが最後の戦いに挑む。X−MENユニバースの第1作目以来、ウルヴァリンを演じてきたヒュー・ジャックマンのウルヴァリンとしての最後の出演作でもある。『デッドプール』と同じR指定のヒーロー映画でもあり、暴力的な西部劇なトーンが高く評価された。


『デッドプール』シリーズ

デッドプールの実写映画化としては、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』のリベンジ作である。ギャグ・下ネタ・過激なアクションがふんだんのR指定のヒーロー映画だったのにも関わらず、X−MENユニバースで最大のヒット作となった。主演のライアン・レイノルズの苦労話も話題になった。俺ちゃん、スゲエだろ

  • デッドプール2(2018年5月18日/6月1日)

続編。人気キャラのケーブルが登場、未来から来た彼を止めるため、ドミノらとXフォースを結成する。日本では『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』すら勝てなかった『名探偵コナン ゼロの執行人』を破り、週末の興行収入ランキングで初登場1位を獲得した。ついでに、爪野郎の『グレイテスト・ショーマン』にも勝ったしな!


その他スピンオフ

  • ニュー・ミュータンツ(2020年8月28日/2021年3月31日配信)

青春ホラー映画とされていたが、予告編を見る限りではかなり振り切ったホラーテイストな作品。元々は2018年4月に米国公開予定だったのが、「作品をより怖くする」為に延期となるも、作品の大半を再撮影することになり、さらに延期となった。続編の制作も発表され、全三部作予定。


製作中

ケーブルやドミノも登場予定と思われる。主演のライアン・レイノルズは『3』の製作に消極的であり、シリーズの実質的な続編となるのはこちらだと思われる。

上記の通りMCUに編入される作品。

『LOGAN/ローガン』の監督であるジェームズ・マンゴールドが製作を務めており、同作に登場したX-23/ローラのスピンオフとなる予定である。

『ファイナル・ディシジョン』や『フューチャー&パスト』で登場したキティ・プライドが主役のスピンオフ。『デッドプール』の監督であるティム・ミラーが企画を進めており、同役を演じたエレン・ペイジも続投に意欲を見せている。

主演はサム・ライミ版『スパイダーマン』のハリー・オズボーン役で知られるジェームズ・フランコ、脚本は『ワンダーウーマン』のアラン・ヘインバーグがそれぞれ務める予定。


  • ガンビット(原題)

『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』で登場したガンビットを主役にしたスピンオフ。

決して評価が高くない同作の中でもよい存在感を放っていたものの、なにぶん出番が少なかった。その為、チャニング・テイタムが主演・製作を務めるスピンオフ企画が始動。2016年公開を目指し、製作がすすめられていた……が、脚本作業の遅れや2度にわたる監督降板の結果、危うくお蔵入り寸前の状態が長らく続いていた。そんな状況でも、3人目の監督が就任し、2017年の中頃から再び製作が進むようになっていた……のだが、せっかく決まったはずの監督がまたしても降板してしまい、公開時期も再び延期になってしまった。現在、4人目となる監督の面会を進めているものの、予定通りに公開されるかはかなり不透明な状況であった。

そして2019年、企画の頓挫が発表された


また、2015年に公開された『ファンタスティック・フォー』のリブート版は、この『X-MEN』シリーズと世界観を共有した作品になっているという。(…と言われてきたが、この2015年版が大コケした上に、酷評されたので、この設定は実質的になかったものになっている


時系列について

判明している年(代)を基にざっくりまとめると、次のようになる

元の時間軸改変後
『ファースト・ジェネレーション』(1962年)
『ZERO』前半(1970年代)『フューチャー&パスト』(1973年)
(6年経過)
『ZERO』後半(1980年代)『アポカリプス』(1983年)
『ダーク・フェニックス』(1993年)
初期三部作
『SAMURAI』(2013年)
『フューチャー&パスト』(2023年)
『LOGAN/ローガン』(2029年)

※『ZERO』と『ファースト・ジェネレーション』『SAMURAI』は厳密には繋がらない。

※『デッドプール』シリーズは恐らく改変後の世界だが、作風も相まって不明。


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