ベベノム
べべのむ
基礎データ
概要
初登場は『ウルトラサン・ウルトラムーン』。アローラ地方を脅かす謎の存在ウルトラビーストの一種。
UB:STICKY(スティッキー)というコードネームで呼ばれている。
そして、ウツロイドと同じく第7世代で初となったどくタイプの伝説級2匹目である。
子供のエイリアンのような姿をした紫色のポケモンで、異形且つ異質な者ぞろいのUBの中では、従来のポケモンに近いかわいい姿をしている。
デザイナーのジェイムズ・ターナー氏曰く、名前の由来はBaby(赤ん坊)+Venom(毒)。
野生においては百匹以上の群れを作り、リーダーとなる進化系のアーゴヨンの庇護の元、アーゴヨンが作ったスズメバチの巣そっくりなコロニーに集まって暮らす。
粘着性の高い毒液が詰まった大きな頭部を持ち、戦闘時はこれを頭の毒針から発射する。
その毒液をイタズラ感覚で相手にぶっかけケラケラ笑うという小悪魔的な面もあるが、感情豊かで知性が高く、長く接すると人の言葉も理解できるらしい。
危険性ばかりが取り上げられるウルトラビーストとしては、この性質は非常に珍しい。
そのため故郷の世界「ウルトラメガロポリス」では、御三家のような人間のパートナーポケモンの代表格として親しまれ、出身者のウルトラ調査隊も手持ちとして繰り出してくる。
但し実際に繰り出してくるのは2戦目からであり、ロトム図鑑にもしっかり「見つけた数」として追加されてしまう。
そもそもパッケージの時点で名前バレしており、折角のコードネームが全く機能していない。ウルトラビーストとしての特異性とは一体……。
ウルトラネクロズマを撃退後、主人公を気に入ったベベノムをもらうことができる。1ソフトで入手できるのはこの1匹だけだが、受け取るのはいつでも構わない。
ブロックルーチンは適用されていないため、後に公式から配信されるまでは、一部のプレイヤーが色違い個体の厳選を繰り返していた。
だが、人から貰うポケモンであるため、色違いの出現確率を3倍にできるひかるおまもりは適用外。色違いの入手確率はデフォルトの4096分の1となる。
この地獄のような確率をくぐり抜けた末に、色違いの個体がその姿を現すのである。
しかしその後、性格「ひかえめ」固定ではあるものの「白光のベベノム」と名付けられた色違いのベベノムが公式から配布されたため、割と多くのプレイヤーが色違いを持てるようになった。
ただし実戦で使おうと思うとプレシャスボールと色違い目立ち性格がバレる点、こだわりスカーフを使わない大体の型が「おくびょう」一択に近いため厳選を頑張ったトレーナーのみが自由に使うことが出来た。これをフォローと言って良いのかは疑問だが…。
アニポケのベベノム
サン&ムーン55話ラストで初登場。その後の「ウルトラガーディアンズ編」のキーパーソンであり、OP「未来コネクション」は歌詞も含めてベベノムが主役の内容となっている。
61話でアローラに現れ、マッシブーンと戦っていたサトシのピカチュウが放った10まんボルトがウルトラネクロズマが放つ光によく似ていた事から、彼らに強い興味を持つ。
67話ではその事を思い出しピカチュウを誘い出して仲良くなるが、探しにきたモクローにピカチュウを襲っている敵と勘違いされて攻撃を喰らいそうになり、驚いて彼を毒状態にしてしまう。
動けなくなったモクローと守ろうとするピカチュウを見て、罪悪感に駆られたベベノムはモクローを運ぶために協力。その後サトシ達とも出会い、ルザミーネによって「ベベノム」と名づけられた。
ほしぐもちゃんのように一時預かりかと思ったら、ウルトラボールに自ら入り正式にウルトラゲット。故郷へのホールが見つかるまでという約束で共に暮らすことになった。
サトシが性別不明の伝説ポケモンをゲットするのは放送21年目で初であり、どくタイプはカントー編のベトベトン以来となった(保護理由での帯同は過去にオレンジ諸島編のラプラスがいる)。
とてつもなく無邪気かつやんちゃな性格でイタズラ大好き。嬉しくなると逆さに浮いてクルクルと横回転する。
言葉が通じないため嬉しいときや大好きな物には雷マーク、悲しいときには涙マークなど、頭から出る赤と青の毒液を使った絵を描き、相手に感情を伝える事が多い。
また、異質な生物である事を表現するためか、やたら声が甲高いのが特徴。ウルトラビーストであるためか、ベベノムの言葉はニャースでも翻訳不可能であった。
サトシ達の事はもう一つの家族として認識しているものの、何かしらの目的を持って異界からやってきた事を回想で匂わせていた。
そしてアローラに襲来し、激闘の果てにソルガレオを連れ去ってしまったネクロズマをルナアーラと追いかけた結果、一行がたどり着いたのはべベノムの故郷であった。
その世界はウルトラネクロズマの恩恵により自然豊かな所であったが、ある時降ってきた巨大な隕石を食い止めた代償でネクロズマは光を失い、それを糧とする植物も枯れ果てた死の大地へと変わってしまう。
女王たるアーゴヨンのおかげで何とか細々と暮らせてはいたが、このままでは未来はなく、異世界に望みを託し、新たな新天地を探す必要があった。
年老いて遠征が難しくなっていた女王の代わりにそれを志願したのが、サトシ達と出会ったベベノムであり、皆に光を取り戻すべくウルトラホールの先にある世界へと一人旅立っていたのである。
ウルトラガーディアンズとアローラに住む人とポケモン達の力で力を取り戻したネクロズマであったが、同時にサトシ達とべベノムの別れを意味していた。
ホールが閉じる前にライドポケモンで異界を去ろうとした時、地上にはべベノムが心を込めて描いた大好きなサトシとピカチュウの顔と雷マークが描かれていたのだった。
現在でも研究所の地下で描かれた落書きはそのままの形で壁に残されている。そして後に…