単行本10巻以降の内容に関するネタバレもあり、閲覧注意!
『…なりたい!!武器を作るだけじゃない』
『みんなを守れる 不壊に!!』
概要
戸塚慶文の漫画『アンデッドアンラック』に登場する秘密結社《対未確認現象統制組織》の円卓へ在席する否定者(ひていしゃ:世界の理(ルール)から否定された超能力者)のみで構成されたメンバーの一人・一心の本名。
本稿では黒い鎧を纏っていた一心の素性や、意外な中の人について解説する。
プロフィール
年齢 | 二十三です |
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身長 | に…二百…十だったかと… |
体重 | 絶対言いたくないです |
趣味 | 習字 自分は着れないかわいい服のカタログをボーっと見る |
特技 | ものづくり |
好物 | ようかん どら焼き |
好きな人 | な…なんで私だけそれ聞くんですか |
能力 | 不壊 -UNBREAKABLE- |
容姿
ボサボサの長髪で白みがかった銀髪。金目の困り眉で、美形の眉間に大きな×字傷がある。そして本業が鍛冶屋で肉体労働を主にしているからか、見事な腹筋など筋肉質でありながら弱気な性格でギュッと身を縮こまる仕草の多い女子である(おっきいい!! かわいい!!)。
前掛けを着て、紐付きのスリットがあるアンダースパッツを履きトレンカの足元は裸足、腕に包帯を巻いていた。
大柄な体型や鍛冶へ打ち込み易いからか、彼女の全貌が初描写された時は肌露出の多い軽装だった。大きく「一心」と書かれたつまり、体は大きな女の子なんでアレコレも大きく、かつ肌着(アンダーウエア)のような服装から見事な腹筋などへも目がいっちゃう、色々と目立つ外見とは裏腹に小心の乙女である(いいね!! 最高だ!!)。
自作した鎧に籠ることを止めてからは、組織(ユニオン)の制服であるスーツ姿で過ごす場面もみられるが、自然と気弱な所が出てしまうのか、大きな体をギュッと縮める仕草はとても可愛いらしくみえる(いいね!! 萌萌だ!!)。
人物
鍛冶屋「山岡家」では、生まれ持った人としての名とは別に「一心」を襲名しており、そして一族の誰かへ不壊の否定能力が代代受け継がれる家系であった。また山岡家には初代一心の伝記・幾つかの伝統も継承されている。
2020年現在、十三代目 山岡一心こと山岡春歌は組織(ユニオン)に所属の鍛冶職人で、依頼された「不壊」の武器や部品などを共同製作している。円卓の否定者(ひていしゃ:世界の理(ルール)から否定された超能力者)でもある彼女は、屈強な見た目とは正反対に組織一の臆病者で、課題(クエスト)への参加も消極的であったとの事。
これは小心者である性分よりも、下記の幼少期に遭った悲劇(トラウマ)による心的外傷で、他人用の防具へ不壊を付与する事が出来ない負い目を抱いていた事が大きかったと窺える。
不十分にしか否定能力を使えない引け目、これに加え自身の臆病な性格などから、初代一心やトップ以降の円卓新参メンバーたちにコンプレックスを抱いていた。
後に女性主人公・風子や仲間の少年・トップから激励を受け共に戦う決心を固めた直後に【やっぱ無理で候!!】と涙目になる辺り、未だ臆病さは拭い切れていない様子。それでも彼女なりに少しずつ一心発起で、世界へ立ち向かっている。
過去
日本の某所、山奥にひっそりと在る村(集落の周りには桜が植えられている)で産まれ育った十三代目一心。彼女も代代の山岡家にある伝統から「ある一文字」を入れた実名も授かる。
ある日、祖父の一心が亡くなり「不壊」の力を継いだのは息子である父上ではなく、孫娘である自身であると分かった頃、突如として彼女の村へ妖怪が出現し村人達を襲った。これが初代一心から伝わる物の怪かと、十三代目一心の父を中心に妖怪退治へ向かう村人たち。彼は「不壊」の力を継いだ娘が鍛造した鎧(※)を纏って出陣するが……。
なんとか妖怪は退治された。十三代目一心の父が犠牲となって。
彼は右上半身が妖怪の酸で大きく溶け、体中に鎧ごと損壊・損傷を負った瀕死の立ち姿だった。よくみると鎧だけは敗壊(はいかい)してるが、武器の薙刀は「不壊」のままに妖怪を貫いていた。
自分がちゃんと「不壊」の鎧を造れていればと、後悔・懺悔の涙を流しながら重症の父へ駆け寄る幼少期の一心。そんな愛娘を咎める事なく、優しく「おまえのおかげで村は守れた」と諭す父一心。
生まれ故郷の壊滅は防げたが、心の拠り所は頽壊(たいかい)し・・・いや、もっと自分に強い決心を持っていれば守れた存在を壊してしまったと、大きく心を痛めた十三代目一心。
この出来事が罪の意識となって、彼女は他人への鎧・防具を造れなくなった。
※先代が作った「不壊」の武器・防具は、当時の製作者が亡くなると「不壊」が解けてしまう理(ルール)なため使用不可能であった事。更に当時は子どもであった十三代目一心へ「不壊」の力が移行して間もない頃の事件から、十全に「不壊」の理(ルール)『魂(こころ)を込めた製作物でないと「不壊」が付与されない』の研鑽が積めなかった事実も悲劇に遭う要因となってしまったのだろう。
この精神的障害を抱えつつも、鍛冶の腕を磨き続け、紆余曲折を経て組織(ユニオン)に加入したと思われる。おそらく彼女の村に出現した『妖怪=UMA』の調査にきた組織と接触があってスカウトされたと考えられる。
また普段から鎧姿で過ごして素性を隠すようになったのは、トップが組織に加入した時期からとの事(公式Twitterのおまけ漫画より)
能力
―怖れるでないぞ 我が屍を越えれば もう二度と―
『私の鎧は 壊れない』
他対象 任意発動型
自身が手掛けたした製作物の「壊」を否定する能力。
普段から自身が纏う鎧兜や装備する薙刀は、この「不壊(ふえ)」が付与されており、防具は頑丈で武器は鋭さを保った逸品。
魂を込めて自作することを発動条件とし、鎧兜以外の製作物には共通して「不壊」の刻印が為されている。
男性主人公・アンディが使う不壊刀「倶利伽羅(クリカラ)」(元は部下に持たせていたもの)、円卓の否定者・シェンが所持する如意金箍の金箍部分などが彼女の製作物にあたる。
如意金箍の例から、古代遺物(アーティファクト)など元々完成されているものは能力の対象に出来ないらしい。
任意発動型ゆえに少しでも製作物に対する「自信や覚悟が欠ける=心が乱れる」と効力を失う上に、上記のトラウマ故に他者の防具に対しては完全な不壊を付与できなかった。現在は風子とのやりとりやトップの前向きな協力によって改善傾向にある。
職人技
否定能力は「不壊」の付与のみで、製作物の外装・性能といった良し悪しは製作者による腕しだいである。
十三代目一心・山岡春歌は150年も続く鍛冶屋の家柄もあり、職人技級の製作が行える。
組織(ユニオン)の依頼で刀剣や補強具といった武器・部品の他、大型の相手を想定した巨大武器、捕獲対象のサイズに合わせた檻など、所々で彼女の製作物が登場する。また即興で短時間に職人技の製作も行え、例えば大岩から円卓を彫刻したり、即席の土壁を組んで簡易防壁やシェルター、輪切りの材木を盃へ加工したりといった達人芸も行える。
まだ彼女は否定するだろうが、立派に組織や仲間たちへ貢献している影の功労者であろう。
関連タグ
ヨロイ天狗(NHKアニメ:飛べ!イサミより)・・・天狗の仮面をつけた鎧武者で、中の人は男性かと思いきや花も恥らう女子大生さんだったと、鎧姿や人物像へ類似項のある乙女である。