概要
日本の気象庁震度階級における最高震度。計測震度6.5以上は震度7となる。かつては「激震」とも呼ばれていた。1948年に起きた福井地震を契機として1949年に新設された階級であり、「木造家屋の30%以上が倒壊し山崩れ・地割れ・断層が生じる揺れ」と定義された。1995年に起きた兵庫県南部地震で神戸市や淡路島などの一部に震度7が初めて適用された。
どんな揺れなのか
では、震度7の揺れとは一体どれほど激しい揺れなのだろうか。気象庁は震度7について、「立っていることができず、はわないと動くことができない。揺れにほんろうされ、動くこともできず、飛ばされることもある。固定していない家具のほとんどが移動したり倒れたりし、飛ぶこともある。壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する建物がさらに多くなる。補強されているブロック塀も破損するものがある。」「耐震性が低い建物は傾いたり倒れたりする。耐震性が高い建物もまれに傾くことがある。がけ崩れが多発し、大規模な地すべりや山体の崩壊が発生することがある。」などと解説している。まさに地獄のような(この世の終わりのような)揺れである。
最大震度7を記録した地震
兵庫県南部地震
1995年1月17日午前5時46分頃、兵庫県南部で発生した直下型地震。気象庁による正式名称は「平成7年(1995年)兵庫県南部地震」。震源は大阪湾(淡路島沖)の明石海峡付近(北緯34度36分・東経135度02分)で、震源の深さは約16km。マグニチュード(M)7.3。最大震度は断層に沿った神戸市・芦屋市・西宮市・宝塚市・北淡町での震度7。地震直後は「最大震度6」と発表されていたが、その後の詳細な現地調査の結果、一部の地域で震度7を観測していたことがわかった。
新潟県中越地震
2004年10月23日午後5時56分頃に新潟県中越地方で発生した直下型地震。気象庁による正式名称は「平成16年(2004年)新潟県中越地震」。震源は北緯37.3度・東経138.9度。震源の深さは約13km。マグニチュード6.8。震源直上の新潟県川口町で最大震度7を記録した。本震後5日間にマグニチュード6以上の地震を4回観測するなど活発な余震活動を伴った。なお、本震は当初「最大震度6強」と発表されていたが、地震直後の段階では震源近くの震度計からはデータが送られていなかったため、川口町に設置されていた震度計で震度7を記録していたことが後日わかった。また、兵庫県南部地震では地震後の現地調査によって震度が判定されたため、(計測震度導入後に)震度計で震度7が観測されたのはこの地震が初めてである。
東北地方太平洋沖地震
2011年3月11日午後2時46分頃、三陸沖で発生したプレート境界型の巨大地震。気象庁による正式名称は「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」。震央は北緯38°06.2′・東経142°51.6′。震源の深さは約24km。マグニチュード9.0。北海道から九州まで、南西諸島を除くほぼ日本全域で有感となった。最大震度は宮城県栗原市で観測された震度7。震度7が地震発生直後に速報として発表されたのはこの地震が初めてである。