ステータス
基本レベル | 38(種族レベル20+職業レベル18) |
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役職 | アゼルリシア山脈 クアゴア統合氏族王 |
属性 | 中立(カルマ値:40) |
種族レベル | 土堀獣人(クアゴア)10lv、土堀獣人王(クアゴア・ロード)10lv |
職業レベル | エンペラー2lv、モンク6lv、キ・マスター4lvほか |
二つ名 | 種族史上最高の王 |
概要
アゼルリシア山脈に生息する、“土掘獣人(クアゴア)”全氏族を纏め上げる王。
不世出の英雄と言っても過言では無く(作者曰く、「チンギスハーンのような歴史に名の残る英雄」)、それまでは暴力による支配のみで纏まりのなかったクアゴアの問題点に気付き、瞬く間に八氏族の頂点へと登り詰めた。
以降はそれなりに形の整った政治体制を確立し、敗北者には生存すら許さないというクアゴアの蛮習を、過去のものとする事に成功している。
人物像
表向きは“霜の竜(フロスト・ドラゴン)”に従っている様に見せかけ、内心ではチャンスがあれば力を削ごうと考えている、非常に強かな性格をしている。
更に頭の回転も早く、ドワーフと違い優れた建築能力を持たないといったクアゴアという種族そのものの数々の弱点も理解しており、他種族を支配し文化や技術を学ぶ事で、クアゴアの力を上げていく事に専念している。
彼が起こした改革は以下の通り。
- ドワーフの元王都フェオ・ベルカナの発見
- ドワーフの王城で暮らすドラゴンと、建前上の同盟を結ぶ
- 対モンスター用の組織の作成
- ドワーフの捕虜を利用しての、農耕技術・畜産技術の獲得
- 族長交代の変更(リユロが氏族王になっても、今までの各氏族長の一族を根絶やしにしない)
- 希少な鉱物を優れた働きをした者へ報酬として与える
- ドワーフの国への侵攻方法の模索
容姿
ブルーでもレッドでもなく、オレンジ色の毛があちこちに見られる黄金色のかかった白い毛皮という、非常に珍しい毛皮の色を持つ。
幼い頃に食べた金属で毛皮の色が変わるというクアゴアの性質から考えると、リユロはアダマンタイト以上の金属を食べて育ったと推測される。
ちなみに、11巻のキャラクター紹介で判明したビジュアルでは瞳孔の部分が縦長に描かれていたのに対し、アニメでは普通の瞳となっている。
強さ
作中では明確な戦闘描写が無かったが、過去にゴーレムより強いモンスターと戦った事から、死の騎士(デス・ナイト)にも勝てるだろうと先遣隊指揮官のヨオズがそういう印象を抱いている(もっとも、これは死の騎士をゴーレムと勘違いしていたが故であるため、実際の所は不明)。
しかし、あまりにも生きている環境や文明レベルが低いため、職業(クラス)レベルよりも種族レベルに重きを置いたビルドとなっているのに加え、その職業レベルすら非効率的なせいで、単純なレベル数値と比較しても彼に相応しい強さではない模様。
なお、転移後の世界の住人の殆どは基本レベルが判明していないため、英雄の壁である30レベルを超え、なおかつステータスが公開された初のキャラである。
作中の動向
作中ではドワーフへの攻略作戦を決行するが、ドワーフと国交を結ぼうと彼等の元を訪れていたアインズ達の介入を受け、ドワーフが繰り出したゴーレム(アインズ作成の死の騎士2体)によって、撤退に追い込まれた。
オラサーダルクが送り出したドラゴン(ヘジンマール)があっさりアインズに服従したのを見て、アインズ達が霜の竜以上の強者である事を悟り、「主人を変えなければならないかもしれない」と悩む。
その後にやって来た魔導国の使者(シャルティアとアウラ)に対して、暗に「魔導国に力があるのなら支配されてもいい」と伝えたつもりだったが、それを「素直に従わない」と受け取った魔導国側は間引きを開始。
結果としてクアゴアは、自分達が本拠地としている『フェオ・ベルカナ』へ侵入したシャルティアとアウラ相手に、大軍を率いて対峙する事になってしまう。
圧倒的な力を前になす術なく同胞達が殺されていく大惨劇を経て、全く状況が理解出来ないながらも、劣等種族だったクアゴアをいつか山脈の支配者にするという夢が潰えた事を悟り、涙を呑んでシャルティアとアウラの要求通り氏族の間引きを行い、恐怖に打ち震えながら魔導国の支配下に入った。
なお、傘下に降ってもクアゴアの統治者だと認められているらしく、魔導王に拝謁するための待合室でたまたまジルクニフと出会う。
互いの探り合いをしていく中で、両者共に同じ境遇(魔導王に完膚なきまでに敗北し、従属している)である事が判明した後は、無二の親友となった。
後の書籍版13巻で、バハルス帝国に招かれた際に魔導王崩御の知らせを聞いた時は、ジルクニフ同様全く信じようとせず鼻で笑い飛ばし、2人で遠くを見ながら新しく出来るであろう同胞を哀れんでいる。
余談
もし上述の対話の場に現れていたのがアインズであれば、少なくとも大虐殺にはならなかった筈であり、コキュートスだったなら蜥蜴人(リザードマン)の様な遥かに幸せな結末を迎えられたであろうし、アルベドやデミウルゴスであっても明晰な頭脳を持つ彼等なら、「魔導国に力があるのなら支配されてもいい」というリユロの意図を読み取る事は容易だったろう(マーレは微妙なところだが、シャルティア以上に殲滅に長けた彼と戦う事になっていたら、本編よりも悲惨な目に遭っていたと思われる)。
よってリユロ及びクアゴアにとっての最大の不幸は、対話に現れたのが「降伏する」か「否か」のどちらかしか聞き入れないシャルティアとアウラだった事だと言える(しかもシャルティアは、かつての洗脳事件による汚名を返上するという執念を燃やしていたため、普段より更に視野が狭くなっていた)。