概要
アゼルリシア山脈に生息する、モグラに似た姿をした亜人。なお《ユグドラシル》には存在しなかった、転移後の世界特有の種族である。
初登場となった書籍版11巻では、山小人(ドワーフ)の国の元王都を占拠して、本拠地にしている。
生態
地底にて生活している。上述の通りモグラの様な姿をしていて、平均身長は140cm、体重は70kg。ずんぐりとした体格をしている。
視力は人間よりも鋭く、金属武器への耐性を有しており、幼少の頃に希少な金属を食べた者程大人になった時に強くなり、金属武器の耐性をも高くなる。
食料はトカゲや土中生物(ミミズなど)を食べている様で、恐らく雑食性。
社会
太古の英雄“プ”の子孫を名乗る三氏族と、プと競い合った“ポ”や“ズ”の子孫を名乗る五氏族を合わせた八氏族が存在し(一氏族あたりの数は、おおよそ1万)、合計8万のクアゴア達が、広大な山脈に点在する様に暮らしている。
氏族の新しい族長が生まれると、それまでの族長の血族を根絶やしにする事で政権交代を行っていた。
かつてのクアゴアにとっての最大の天敵は同族であり、上述の通りクアゴアは幼少期に食した鉱物によって成長度合いが変わるため、別氏族はもちろん自分の氏族ですら希少な鉱物を奪い合う敵に成り得る。
強さ
爪や体毛が並の武具より優れているため、文明レベルが低いというのもあるが、武器を使う事はない。
毛皮の色は焦げ茶色が最も多く、次いで黒色、茶色が多い。赤色や青色の体毛を持つ者は、上位種族に分類される(なお、青色の体毛を持つ“ブルークアゴア”が上位種族という記述は無く、作中では「強者」・「精鋭」・「英雄」と呼ばれている)。全身を覆う体毛は金属鎧並の硬度に匹敵し、赤色の体毛を持つ“レッド・クアゴア”は、オリハルコン並の硬度を誇る。
以上の様に耐性の高さは、体毛の色で判別する事が可能。
ここまで読むと強そうな種族に思えるが、実はペ・リユロが統合氏族王となり数々の改革を行うまでは、他の種族からは敵とすら認識されていない、アゼルリシア山脈における劣等種族であった。
まず弱点として挙げられるのは、雷を使った攻撃。更に薄暗い地底で生活しているために光にも弱く、太陽の下だと完全に盲目になってしまう。
また優れた金属耐性を持つが、金属以外の武器(木の棍棒、または爪や牙など)だと普通にダメージが入る。
希少な金属を食べない限り個体としては弱く、前述の通り文明レベルが低いため、魔法や他種族の特徴など他の文明種族が持っている様な知識が殆ど無い。
例として作中ではデス・ナイトをゴーレムと判断したり、アインズとアウラと対峙した際は2人を「骸骨の兜を被った奴」、「ドワーフとは違う種族」だとしか認識していなかった。
更に言えば、戦闘手段は突撃後に肉弾戦を繰り広げる以外には出来ず、飛行能力を持つ相手にはなす術が無い。
また、これまで武器を必要としてこなかったため、武器や防具の製作も不可能である。